京の辻から  =My good days=

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

恋の隠し方

2017年04月19日 | 催しごと・講演・講座

一歩外に出れば、そこかしこが花見の場所だった。ようやく喧噪も落ち着いて、静かに自分を取り戻す時間になってきた。
      さくらさくらさくら咲き初め咲き終わりなにもなかったような公園        俵 万智

この1年、光田和伸先生の『徒然草』その真実」を受講することにした。昨日がその1回目だった。
書くことが許されない。しかし、どうしても書いておきたいことがあった。当時、男性が交際していた(結婚しなかった、できなかった)女性のことを書くのはルール違反だったから、途中で断筆。10年以上の空白を置いて、女性の菩提を弔ってから一気に書き出したのではないか。作品の執筆時期、構成を解説された。

仏に仕える身で「つれづれ」とは。隠者の生活に入ってみるが仏の道には入りきれず、することもなく、申し訳ないが退屈だ、と記す。隠者としては失格、恥ずかしい告白である。人と話をすることが恋しい…。隠者文学に「つれづれ」という言葉は用いない。終段を書き終えてからの序段は、驚くべき書き出しになっている、と。

「自分でも理解できないくらい、あほみたいな本です(ものぐるほしい本です)。仏に向かうものでなく、文学書でもなく、筋道だってもいませんし、何の役に立つのでしょうね」。謙遜であって謙遜ではない。本心ではなく、含みのある言葉、「あやしふこそものぐるほしけれ」。言葉がどういう含みを持っているか、きちんと理解することを求められる。
「恋物語が完成している」という見地から読み方を説いてくださることになるのだろう。著書『徒然草 恋の隠し方』のタイトルに見られるように、テーマは「恋の隠し方」だろうか。書きたい話をどのよう混ぜ込んで、話の中に置いてあるか。
聞き漏らすまいとメモを取り続け、何やら今日は朝から肩が凝って困った。力はいり過ぎたのかしら…。

「若葉の梢涼しげに茂りゆくほどこそ、世のあはれも、人の恋しさもまされ」(『徒然草』第19段)

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6 コメント

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受講 (ryo)
2017-04-20 15:33:16
こんにちは!
『徒然草』その真実」面白そうな講座ですね。
いかにも、真剣に受講された御様子が
想像できます。
肩が凝ったようですね。
でも分ります。
つい力も入ってしまって、ryoさん (kei)
2017-04-20 21:16:44
こんばんは。
わかっていただけそうですか(笑)
好きなんですよ~、こういう世界。・・というか文学のお話・講義(笑)
学生時代以来です。
一つのイメージが先行する『徒然草』ですが、楽しみでなりません。
ありがとうございます。
面白そうですね (ろこ)
2017-04-20 23:09:13
こんにちは。
 『徒然草』の真実に迫るのでしょうか?
 無常観の人、兼好法師が「徒然草」の中に、己の恋物語を隠しいれている?
 ミステリーのようですね。
 わくわく感が伝わってきます。
「ミステリーのよう」、ろこさん (kei)
2017-04-21 09:36:33
おはようございます。
河原で「隠した小石を探し出す、ような~。
ご自身の見解を持たれての講義になりますから、楽しみです。
個人的には、好きな段あり表現ありで、自由に文章に触れてきています。
一つでも多く吸収しようと、つい気持ちが入ってしまいます。
さくら (Rei)
2017-04-21 22:24:40
「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」業平
業平の昔から桜のころが落ち着かないのは
現代人もおなじようです。

『徒然草』その真実」受講なさる由、隠れていた新しいものが見えてくるのでしょうか?
又教えて下さいね。
新しいものは…、Reiさん (kei)
2017-04-22 00:12:09
こんばんは。

兼好のいろいろな面が見えてくると楽しいなあと期待しています。
あまりに無常の文学としてイメージが固定してますよね…。
どんなお話が聞けますでしょう…。

今日、平安神宮周辺も桜どきの賑わいはありませんでした。

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