今月20日の産経新聞と、21日の同新聞「産経抄」に心温まる記事が載っていた。1つは東北大震災による大津波から甦えった「奇跡のピアノ」である。いわき市豊間中学校の体育館に置かれていたグランドピアノで、3.11の数時間前に47人の卒業生(全員無事)を送り出した直後に津波に襲われた。
このピアノは、同年の5月初旬に、自衛隊の捜索活動により見つけ出された。当時、かすかに音の出るピアノで、卒業生や教職員が、涙を流しながら校歌を歌ったという。その話を聞きつけた地元の調律師さんが、半年をかけて無償で修復を果たした。今や海外公演を果たしたり、今や引っ張りだこの活躍という~。
もう一つは、伊豆大島で起きた台風26号による土砂災害で、亡くなった78歳の女性の家の瓦礫の中から、見つかったピアノである。その「奇跡のピアノ」を女性の姉さんが奏で、親族らが島の小学校の校歌や讃美歌を歌ったという。まさに鎮魂の姿を活写していた。
以上の2話は、産経新聞の記事をそのまま、ここに転載させていただいた。亡くなられた方の冥福を心から祈るとともに、被災された方の、一日も早い復興を願うものである。