KYOKUKENZO'S WORKSHOP 2024

「道」は自ら切り開くもの。
他人の後追いは「道」にあらず。

オニにはなれない。

2017年01月07日 | 中華料理
釧路の繁華街にある
老舗の中華店で

ビールを飲みながら
人を待っていました。

久しぶりに食べる
この店のワンタン。

やっぱり美味いな。

スープをすすりながら

あの札幌の夜のことを
思いだしていました。

Hさんと飲んだ夜のことを。


Hさんはこの釧路で
ご商売をなさっている方。

お店は超繁盛店。

仕事にはとても厳しい。
オニのような人です。

ふだんはにこやかですが
いったん怒ると

眼も形相も
オニのようになります。

私はその顔を一度だけ
見たことがあります。

包丁持って来て。

もう怖くて
腰が抜けるほどでした。

曲がったことが
キライなんですね。

でも誤解が解けて
地が固まりました。

いつもは優しいお兄さん。

頼れるアニキです。

私が駆け出しのころ
精神状態が最悪になったとき

居酒屋に誘っていただき
喝を入れてもらった
こともあります。

だから私の恩人です。


札幌の夜。

盃を交わしながら
たくさんお話を伺いました。

後継者問題。

人との関わりについて
ご苦労が多いようです。

話がひとしきり
済んだところで

Hさんは
こう切り出しました


でもなぁ。kenzoくん。

はい。

やっぱり人間、
オニにはなれないわ。


オニのHさんが
そう言うのです。

私はハッと息を飲みました。


やっぱり最後は
許してしまうんだよな。


オニのようなHさんも
やっぱり人間なんだな。



そんなことを
考えているうちに

待ち人来たる。

ビールと焼きそば。

ブタ肉のから揚げに

ビールもう一本。


やっぱり人間、
オニにはなれない。


あのHさんの言葉が
胸に残ります。kyokukenzo

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