職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

太宰像「維新の志士、鞍馬天狗。私は自分をそれだと思つた。ちよつと気取つて、ふところ手して歩いた」

2009-09-10 13:38:11 | Weblog


◆亜紀さんから、掲示板に、太宰治の銅像の画像が、投稿された。
 (亜紀さんは、そのときの気分で、いろいろなHNを使うのだが、ここで紹介するときは、「亜紀さん」に統一することにする。)
 太宰生誕100年記念祭の一環として、芦野公園に建てられたものだ。

 亜紀さんは、太宰ファンだ。
 亜紀さんのホームページを開くと、おっおっおっという感じで、太宰の顔が飛び出してくる。
 太宰の作品論、取材旅行、太宰に関するサークル活動等、いろいろなコーナーで埋まっている。
 この夏も、津軽・太宰旅」
 〈1日目〉=蟹田→三厩・義経寺→龍飛→龍飛館→階段国道→十三湖(手前)→青森
 〈2日目〉=青森県立美術館→青森県立近代文学館
 〈3日目〉=弘前「学びの家」→弘前大学記念碑→千畳敷海岸記念碑→鰺ヶ沢(断念・次回へ)→弘前
 〈4日目〉=斜陽館→新座敷→芦野公園→賽ノ河原地蔵尊→藤の滝→十二本ヤス(3キロ手前で断念・次回へ)→十三湖大橋→外ヶ浜→青森という、大旅行をやっている。
 投稿画像は、旅程の4日目の撮影だろう。

 コメント欄に、わたし宛に「お元気ですか? 桐下駄で散歩中……だったりして。下駄でカランコロンの元祖は この人ですね?」とある。

◆この銅像については、わたしは、生誕祭に先立ち行われた銅像除幕式の様子を、TVで観たのだが、少し首を傾げてしまった。

 太宰の銅像の、わたしのpoint of viewは2つある。

(1)津島美知子さんが回想で「風景にも、すれ違う人にも、目を奪われず、自分の姿を絶えず意識しながら歩いてゆく人だった」と述べている。
 point of view=その太宰像が「自分の姿を絶えず意識しながら歩いてゆく」あるいは「存在する」像になっているか?(*^_^*)

(2)わたしがいちばん好きな太宰の歩く姿は、この場面。
 
〈鬼火。
 狐火。
 ほたる。
 すすき。
 葛の葉。
 私は、足のないやうな気持で、夜道を、まつすぐに歩いた。
 下駄の音だけが、自分のものでないやうに、他の生きもののやうに、からんころんからんころん、とても澄んで響く。
 そつと、振りむくと、富士がある。
 青く燃えて空に浮んでゐる。
 私は溜息をつく。
 維新の志士。
 鞍馬天狗。
 私は、自分を、それだと思つた。
 ちよつと気取つて、ふところ手して歩いた。
 ずゐぶん自分が、いい男のやうに思はれた。
 ずゐぶん歩いた。
 財布を落した。〉

 出典が何かお好きな方は、すぐおわかりになると思う。
 point of view=その太宰像が「維新の志士、鞍馬天狗。私は、自分を、それだと思つた。ちよつと気取つて、ふところ手して歩いた」像になっているか?(*^_^*)

 TVで観た感じでは、(実際にみていないので、断定はできないが)わたしのpoint of viewからは外れているのかもしれない……という印象をもった。

 亜紀さんには、どうみえたのだろう?

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。
 待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! →
  http://www.htv-net.ne.jp/~odaka599/


最新の画像もっと見る

コメントを投稿