川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

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8年越しの重版出来。「PTA再活用論」はもうちょっと生き残る

2016-05-21 20:41:34 | 日記

「PTA再活用論」(川端裕人・中公新書ラクレ)が2008年の出版以来、毎年入学シーズン、総会シーズン、次年度本部役員決めシーズンなどに、ちまちまと売れ続け、8年目にして初版がやっとはけました。

ごくごく僅少なのですが、重版出来。同時に、新装版になりました。それは、数年前に中公新書ラクレ自体の装丁が変わったからなんですが。

出版後、いろいろありました。

「再活用論」って、「PTAの運営をまともなものにしようよ(悲劇の温床になるのはもうたくさん!)」というのと「PTAが、健全なコミュニティとして機能すればすばらしいよね!」というのを同時に扱っていたわけです。

自分が現役で役員をしていて、インサイダーとして活動しながら書いているから、どうしても、夢見がちなところもありました。

その後、ぼくは、自称負け組になってしまい、PTAから身を引きます。

はい、こういうことに勝ちも負けない、ですよね。でもね、ぼくの中に強烈に猛烈に敗北感か残っています。たぶん勝った人はだれもいません。なのに、ぼくは負けました。

そのへんは大変トラウマティックな体験で、いまだに強い挫折感を持っています。なにかきっかけがあると、フラッシュバックしてきます。

そして、自分だけならはまだしも、「再活用論」を読んで、「まともな運営」にせよ「健全なコミュニティづくり」にせよ、その両方にせよ、実現しようとチャレンジした人たちが、ばたばたと倒れていくのも目の当たりにするんですよね。

だから、実は3年くらい前に、「「PTA再活用論」がもしも売り切れても重版はせずに絶版にしてほしい」と出版社に申し入れていた時期があったんですよ。

そのかわりに、もうちょっと夢見がちではない立場で「PTA進化論」を書いてウェブ公開したり。これは新聞連載を集録したもので、キーメッセージは「イヤイヤやるくらいなら、逃げ切る方が誠実」「やりたい人かいない委員会とか休止で、いいじゃない?」というものですね。

また、PTAで起きる悲劇にもしも歯止めがかけられる人がいるとすれば校長先生だよなと思い、「校長先生のためのPTA入門」(学事出版の「月刊プリンシプル」に2年ほど連載)を書いて、これも無料公開したり。

印刷代だけで、紙の本にできるサービスがあったので、そこにもアップして、実際に百数十冊かは印刷されたようです。誰かがどこかで使ってくれたのでしょう。

さらに、PTAサークル化計画! というブログ記事をまとめたり。(このあたりが、今の考えに一番近いです。まだ、ちょっと夢見がちなところが残っているにしても)

これだけのものを用意すれば、「再活用論」の方はフェイドアウトでいいや、という判断になっていったわけです。

でも、その後、PTAを「変える」ことに成功した人たちが徐々に出てくるようになりました。

ほっとしました。状況がよくなったというふうな楽観視できるふうでもないけれど、とにかく、突破口を開く人たちが出てきた。

そして、出版でも「基本を押さえた」本が少し出はじめて、「再活用論」も、ワンノブゼムみたいになってきました。

正直、肩の荷が下りというか。じゃあ、「再活用論」も、昔、とある物書きが、リアルに体験し考えた記録と考察として、人の手の届くこところに置いておいてもいいかなあ、と思うようになったわけです。

だから、これからは、この本は「余生」みたいな提示の仕方をすることになります。

これは、ちょっと古い、本です。

たとえば、「PTAは入退会自由」ということが、ネットを検索しても見当たらなかった時代に、「それ、あたりまえ!」と語り、人を勇気づけたり顰蹙を買ったり、今からみると「なぜ?」というような反応を引き起こしたりしつつ、地味ーに読まれてきました。

世田谷区のすべての区立小学校PTAのほか、百冊くらい全国のPTA連合会に送ったけど、なーんにもレスポンスがなかった反面、自ら見つけた読者から連絡を受けて、あちこちで講演を頼まれたりもしました。

百年読まれる本であるとは、毛頭思いません。でも、あと少しは読まれる価値もあるのかもしれません。

経年により現状とあわなくなってきていることを割り引いた上で、それでも今なにか、引き出せるものがあったならぜひ活用してやってください。

それが本書の第二の人生、というか、書生、本生。ん? それじゃ違う意味ですね(笑)。第二の書籍生みたいなものになると思っています。

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1 コメント

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重版おめでとうございます (KK)
2016-05-22 22:23:20
川端さん、こんばんは。
重版おめでとうございます。
長く読み継がれて欲しいと
思います。

敗北感や挫折感、少しだけ分かる気が
します。
私はPTAの末端会員にしかすぎず
本部役員はしないままPTAを辞めたので
状況は違いますね。

ただ一生懸命校長やPTA会長や本部役員と
話し合ったり、手紙を書き、
おかしいでしょ!
何とかしようよ、と思いながら
やり取りをしましたが届きませんでした。

PTAを辞めるまでの半年間の出来事が
かなりストレスだったのか、若干体が
故障気味です。
こんな不要なストレスは他の人に
味わって欲しくないです。

理論武装する上で川端さんのブログや
記事に大変助けられました。
本当にありがとうございます。
ある意味心の支えだったような
気がします(笑)
書籍は只今読んでいる最中です。

私の例は成功例にはならないでしょうね。
私は子どもの小学校でたった一人の
PTA非会員です。
入会届は作成されないままですが、
今年のPTA総会で校長が口頭で
PTAは任意加入を周知したそうです。

保護者の許可なく小学校からPTAや
子ども会に個人情報が提供されない
ようになりました。

今年から事前に書面でPTAへの
個人情報の提供の同意を取っています。
新入学生にも書面で同意を取ると
聞きました。

PTAに残り中から変えることは出来
なかったけれど外から変えられる事が
あるはずです。
まだ諦めていません。

『PTA再活用論』は古くはありませんし、
この書籍があったからこそ後に続く人が
いたのは間違いありません。

私にとって川端さんはお星様やお月様の
ような存在でしたね。
近くには行けないけど、見上げれば
そこにいて道を示してくれるような
大変ありがたい感じでした。
だから屍なんてとんでもないです(笑)
益々のご活躍をお祈りしています。

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