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小さな芽/縄文植生のこと① [友愛の森/里山再生プロジェクト<5>]

2017年06月17日 | Weblog

・小さな芽(センダン)

10日間の旅から帰ったら、先日小規模の「山焼き」をして移植した、薬用木・染料になる木はそれぞれ根付いて、立派に成長し始めていた。
サワグルミ(沢胡桃)は葉で濃い茶系の色が染まる。クヌギ(櫟)はその実の帽子部分(殻斗)で渋いグレイ「利休鼠」が染まる。ビワ(枇杷)は川俣は葉で黄色みがかった薄赤が染まる。葉は薬用になる。ビワの葉療法を薦めたガン患者から「快方に向かっている」という報告が届いている。ビワの葉風呂がアトピー性皮膚炎に効いたという報告もある。
大地震の復興に取り組む南阿蘇の物産館から買ってきたキササゲ(木捧)の実は、素晴らしい発芽力を見せて、小さいながら淡黄緑色の葉を繁らせ始めた。復興支援とまではいかないが、被災地へ届けるささやかなメッセージの一つにはなるだろう。キササゲの実は腎臓病の特効薬である。先日、飯に炊き込んだら、美味しい豆ご飯が出来た。



・ヤマザクラとサワグルミ

周辺の土地には、小さな芽が出ている。クリ(栗)、ヤマザクラ(山桜)、アカメガシワ(赤芽柏)、カゴノキ(鹿子の木)、コウゾ(楮)、クサギ(臭木)、カラスザンショウ(烏山椒)、クズ(葛)、アケビ(木通)など、など。いずれも、薬用となり、染料として役立ち、食べても美味しい草木である。
これらは、森が伐り払われたり、野火や野焼きで焼かれたりした後、真っ先に芽を出し、藪を形成し、やがて林となり、森へと成長してゆく植物群である。この逞しく生命力旺盛な植物たちを「縄文植生」、「先駆植物」「パイオニア植物群」などと呼ぶ。すなわち日本列島基層の生態系を構成する植生である。この植物群こそ、人間生活と密接にかかわり、人々の生活を支え続けた「里山」の植物たちなのである。



・アカメガシワ、キササゲ

[友愛の森 里山再生プロジェクト―石井記念友愛社の森を整備し、薬木・薬草、染料、食材の森を育てる―]の活動は、この縄文植生で構成される里山の森を回復させる活動である。一歩の歩みはゆるやかだが、いま、姿をあらわし始めた小さな芽を大切に育てることから始めることにしよう。

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