一日、米良の谷に入り、渓谷を遡り、ヤマメを追った。
――夏のヤマメは一里一匹(一里=4キロ)を歩いて釣果一匹
という格言のとおり、魚影は少なく、餌に飛びついてくるのは15センチ以下のちびヤマメばかりで、朝11時に入渓し、3時に釣り終えるまで、やっと2匹を得ただけだったが、満足できる釣行となった。梅雨期の雨で増水した渓谷は、所々、滝のような水が流れ落ち、飛沫が全身を濡らす。樹間を縫って、真夏の太陽が照りつける。その谷をまるで苦行を続ける修験者のように登りつめ、源流へと向かう。
釣り終えて、素っ裸になり、浅い流れに身を浸す。上流へ頭を向けて、流れの中に仰向けに寝転ぶと、水流が全身を洗いながら流れ下り、爽快である。
帰りに薬草を採取する。釣果はなくとも、この土産がある。
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