beatitude

好きなことだらけさ…

『マイ・バック・ページ』

2011年06月05日 | 映画 邦画

1969年。理想に燃えながら新聞社で週刊誌記者として働く沢田雅巳(妻夫木聡)は、
激動する“今”と葛藤しながら、日々活動家たちを追いかけていた。
それから2年、取材を続ける沢田は、先輩記者・中平武弘(古舘寛治)とともに
梅山(松山ケンイチ)と名乗る男からの接触を受ける。
「銃を奪取し武器を揃えて、われわれは4月に行動を起こす」
沢田は、その男に疑念を抱きながらも、不思議な親近感を覚え、魅かれていく。
やがて、「駐屯地で自衛官殺害」のニュースが沢田のもとに届いた……。
(goo映画より)


なんということでしょう。画面には自分が覚えている大人の世界がそこにありました。
舞台となっている1970年前後、自分は10歳でした。
東北に住む小学生にとって、大学紛争はTVの中のニュースでしかありませんでしたが、
驚くほどのリアルなディテールにクラクラしました。

70年前後というのは、その時自分がいくつだったかによって、
ずいぶんと印象の違う時代のような気がします。

子供だった自分のリアルは学校でアポロ11号の中継にはしゃぎ、
『8時だよ!全員集合』を見せてくれない親にブーブー言い、
夏休みに大阪万博に行ったか行ってないかで騒ぎ、和田アキ子の「笑って許して」を歌い、
尾崎紀世彦の「また逢う日まで」のEPレコードをお小遣いで買い、
『スター誕生』を毎週楽しみにしていた、です。
未来は明るく、成績はパッとしなくても呑気に学校に通ってたのです。

でも大人が見ているニュースには火炎瓶を投げる学生や棍棒を振り回す機動隊、
誰かが腹を切ったとかあさま山荘での鉄球を打ち込む映像が流れていて
子供の目にもすべて映っていたのです。
その頃の事件は高校生になってから連合赤軍関連の本で読み、
そういうことだったのかと何の温度も感じずに一応頭に入れといたといったところです。

映画の中にある灰皿、テーブル、ハイライト、
喫茶店も映画館も大人がいる所は煙草の煙でモクモク。
登場人物たちの服装やらいろんなモノが、子供の目が捉えていた時代を映していました。

安田講堂事件の傍観者だった者と間に合わなかった者、
共に渦中にはいなかった焦燥感、宮沢賢治やCCRと同じモノが好きという
ビミョーなシンパシーで繋がっていった二人。
あの時代だからこそなのでしょう。

はじめから胡散の臭いプンプンの松山ケンイチ、
どこまでも原作者の川本氏に近づいていったように感じられた妻夫木聡。
他のキャストの方々も素晴らしかったと思いました。




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2 コメント

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70年代…回想します (name)
2011-06-11 22:41:09
コメント久しぶりで失礼します~^^
松ケンと妻夫木くんのダブル主演!気になってました~~
何を隠そう私も70年代後半生まれなので…(小声)その時代の作品には注目してしまいますね。
うちはドリフ見せてもらえましたよ(爆)でもそんなに絶たないうちに終了しちゃったんだけど--;
懐かしい思い出です。
お久しぶり~♪ (kurukuru)
2011-06-13 14:35:52
nameさんはドリフ見てたんですね~。いいなぁ。
子供の頃にあれを見てないってのは教室で肩身の狭い思いをするってことに、親は気付かないんですよね~
ちなみに、見てたのは志村けんさんがいるドリフですよね?
自分は荒井注さんのいるドリフですw

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