沖縄県サンゴ礁保全再生事業シンポジウムに参加しました

2014-03-20 18:51:50 | インポート

3月5日に那覇で開催された、“沖縄県・オーストラリア海洋科学研究所協定締結記念 沖縄県サンゴ礁保全再生事業シンポジウム サンゴ礁保全とオニヒトデ研究 -オニヒトデは本当に悪者か? 研究者と考えるサンゴ礁保全-”という長いタイトルのシンポジウムに参加してきました。オーストラリアと沖縄県のオニヒトデ対策について、いろいろ興味深い話が聞けましたので、紹介します。

Img_1526s ・オニヒトデの大量発生は、1960-1980年頃、世界の熱帯・亜熱帯の至る所で発生している。
・しかしその後何度も継続的に大量発生をくり返しているのは日本とオーストラリア・グレートバリアリーフだけ。
・オニヒトデの大量発生に出会ったとき、日本とオーストラリアでは対応の仕方が違った。
・日本は駆除が始まった←生活圏とサンゴ礁が近いというか、サンゴ礁は生活圏そのものだったため
・オーストラリアは研究をはじめた←GBRは観光で遊びに行くところで、生活の場ではなかったため
・日本では駆除に失敗してサンゴ礁が荒廃した
・オーストラリアもオニヒトデの大量発生の原因や機構を解明できなかった

・近年の研究で、大雨が降って河川から多量の栄養塩が流出したあとにオニヒトデの大発生が起きていることがわかってきた。
・1個体の雌のオニヒトデは毎年1千万個を超える卵を産む
・オニヒトデの幼生は植物プランクトンを食べるが、通常サンゴ礁海域は植物プランクトンが非常に少なく、ほぼ全ての幼生は餓死する。
・植物プランクトン密度(海水中のクロロフィル濃度)がある一定の値を超えると、オニヒトデの幼生は急速に生残率が上がる。

・これらの研究結果から、海域の栄養塩が何らかの理由で増え、植物プランクトンの密度がある一定の値を超えると、オニヒトデの幼生が大量に生き残り、大量発生につながると考えられる。

・そのためオニヒトデの大量発生は海域の植物プランクトン密度を下げること、即ち海域の栄養塩濃度を下げることによって防ぐことができると考えており、沖縄県では駆除と同時に海域の富栄養化対策を検討している。
・オーストラリアでも河川上流の農地から流出する栄養塩の量を減らす対策に着手しており、同時に1990年代以降はオニヒトデの駆除も実施している。

・オーストラリアにおけるオニヒトデ駆除は基本的に薬液の注射で行われている。
・針の長さは50cmと非常に長い。
・従来硫酸水素ナトリウム(dry acid)が使われていたが、近年は「OX BILE」という牛の胆汁抽出物を使用しているとのこと。少量で効果があり、必ず死に至るということ。詳細は、きちんと調べてから続報します。(FI)

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