クロさんの独り言・・・

10年前に郷里の北信州山ノ内町に戻り、百姓仕事と旅行など楽しんでいた処、昨年春ものの弾みで町会議員になってしまいました。

孫娘のこと

2010年08月19日 | Weblog
 上の息子に娘一人(中学2年生)、下の息子に娘(幼稚園)と息子一人(満1歳)が居る。今日書くのは、中学2年生の孫娘、菜穂のことである。
 極めて個性的で、わがままで、気が強く、男の子みたいにおおざっぱな気性だが、頭が良く、繊細なところもある面白い子である。
 パパの仕事の都合で熊本に住んでいるが、お盆に信州のじじばばの家に来た。「おじいちゃんのブログ良く見ているけど、町議会だとかのことが多くて、つまらないよ、もっと面白いこと書いて」、と注文を受けたけど、安室奈美恵とかテレビやインターネットのキャラクターのことなど、こちらは知る筈もないし、困りますよね。ナホちゃん、早く大人になって、そちらの方からじいちゃん、ばあちゃんに話を合せてよ。

 今年は面白いことがあった。
 彼女は小さい頃からピアノを習っているが、大ざっぱな強い気性そのままで、速く強くぶっ叩けば良いんだろ、と言う風な、素人が聞いても乱暴極まる弾き方が目に余ったことが何年か前にあって、カミさんと二人、それに元音楽家のカミさんの妹も加わって、三人で、「もっと丁寧にやりなさい」ときつく叱ったことがあった。ナホは泣き出しそうな顔をして居たが、強情に黙っていた。今から思えば、腹立ちまぎれに大人3人で小さな女の子を叱るなんて、可哀そうなことをしてしまったものだ。しかもパパママを差し置いて。
 こちらも後悔がずっと残っていた。

 お盆の昼間、私が庭でタバコを吸っていると、彼女が居間でピアノを弾いて居るのが聞こえた。ずいぶん少女らしい繊細さが見えて来た様に感じられた。そのあと彼女が庭に出て来たので、「ナホちゃん、ピアノずいぶん上手になったね、それに昔と違って、ただぶっ叩くんじゃなくて、心がこもり始めている様な気がするよ」と言ったら、照れくさそうな顔をしていた。それから彼女は何かの用事で外に出て行ったが、角を曲がるとき、遠くからこちらをみて、「おじいちゃん、有難う」と、大きな声で叫んだ。
 昔、あんなきつい叱りかたをしてしまったのに、いじけていなかったこと、素直に成長していることが判って、本当に嬉しかった。「ナホちゃん、有難う。」