玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

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居酒屋での出来事は深いな

2009年08月14日 | 日々思うことなど
居酒屋に隠して持ち込んだワインを飲んで店長に怒られた、という360度どこから見ても情けない話がはてなで盛り上がっている。

よしもとばななさんの「ある居酒屋での不快なできごと」 - 活字中毒R。
はてなブックマーク - よしもとばななさんの「ある居酒屋での不快なできごと」 - 活字中毒R。

ブックマークの下に並んでいる「このエントリーを含むエントリー」を見ると、まさに百花繚乱の様相。よしもとばななは酒井法子なみの「人気」を集めたようだ(はてな村限定)。ますます小町化するはてな村。十年一日のウヨサヨ論争とか俺は頭がいい合戦よりはマシかも。
誰が悪いとかどうすべきだったとか口角泡を飛ばす激論をしてもしょうがないけれど、まあ何か言いたい人は気が済むまで語ればいいと思う。居酒屋談義って楽しいよね(意味が違う)。そういえば、気がつけば何年も居酒屋の暖簾をくぐってなかった。どれだけ友達いない&付き合い悪いんだ自分(ついでに金もない)。

なぜこの事件とも呼べないような事件がこれほど注目され(はてな村限定だけど)議論の的になったのかちょっと考えてみる。
よしもと氏は頭の固い店長にたいして「いいときの日本を知らないんだなあ。」とのたまい、「○内○外日記」goldhead氏はそれに反発する。

よしもとばななの「正しさ」になんか頭きた - ○内○外日記
 そんで、なんだかマーケティング先生かわかんねーけどさ、そんなこまけえ縮図を見る前にさ、最後「いいときの日本」なんて言うくらいならよー、なんでいいときの日本じゃなくなったのかしらん、とか、ちょっとは考えろよ。お前の目の前にいる店長も、たぶんこうやってる俺も、いいときの日本の日本人じゃねーんだよ。ああ? くそったれ、ざまあみろ、お前が目を背けてるうちに、「客も人間」とかのたまう「人間」の中身が変わってるんだぜ、ばかやろう、俺はおまえの本を読む金も教養もねえぞ、放り出されろ、太った豚め! 豚脈ごとソーセージにして食ってやる!


時代の変化については「格差」とか「下流社会」とかいった言葉を使って語りたい人がたくさんいるだろうからお任せする。個人的には、よしもと氏のわがままがどこの居酒屋でもニコニコ受け入れられるような「いいとき」なんてなかったんじゃないかと思うけれど。戦後の日本は、…いやもっと前、明治維新から、いやいや貨幣経済が津々浦々に浸透したころ(室町時代?)あたりから世間はずっと世知辛いです。渡る世間は鬼ばかり、それにつけても銭の欲しさよ。

「いいときの日本」という言葉から時代を抜けば「日本」が残る。そう、この事件はとても日本的なのだ。
ひとことでいって、よしもと氏はお店に甘えているし、店長は頭が固すぎる。「甘え」と「クソ真面目」という日本人らしさが激突してかくのごときしょうもない事件が起きた。たしかにしょうもない事件なのだけれど、何しろ日本人の精神的原型に関わるような話だから(大げさ)一般的でもある。同じような不愉快な経験をしたことのない日本人はいない。だからたくさんの人が頭にきて熱心に批判罵倒慨嘆する。マナーの議論はルールの議論より白熱しやすい。

甘えの構造 - Wikipedia
本書によると、「甘え」は日本人の心理と日本社会の構造をわかるための重要なキーワードだという。甘えとは、周りの人に好かれて依存できるようにしたいという、日本人特有の感情だと定義する。この行動を親に要求する子供にたとえる。また、親子関係は人間関係の理想な形で、他の人間関係においても、親子関係のような親密さを求めるべきだという。

私自身は間違ってもクソ真面目な人間ではなく、春夏秋冬いつでもどこでもだらしない「甘え」タイプである。
だがこの事件では自分に似ているはずのよしもと氏のほうに嫌な印象を持った。自分の身勝手でだらしなくてダメな部分を見せつけられたような感じ。あるいは、甘えをゴリ押しする下手なプレーヤーのせいでルールが厳しくなるのを恐れる気持。甘えを否定はしないけど、もうちょっとうまくやれよ。
堅物の店長さんについては、サービス業としてちょっとどうなのかと思うこともあるけれど、クソ真面目な人が日本を支えてくれているのは間違いないので自分のような甘えタイプが文句言うのは気が引ける。真面目な人が真面目に批判したり真面目に反省してくれるとありがたい。居酒屋における持ち込み問題は悩みのタネらしいのでその点は大いに同情します。がんばれ居酒屋の店員さん、何年も行ってないけど今度行ったらサービスしてね(←甘えてる)。


(追記)

ばなな居酒屋論争を「甘え」と「真面目」の対立と捉えたブログ。

黒ウサギのつぶやき 【クチは】よしもとばなな×居酒屋②【ツグマない】
お互いの立場というものもあるのだが、ざっくり言うと、

・ばなな女史は『客』ということを利用して我侭を通そうとしている。
・店長は「雇われ店長」であることを自覚しており、その範囲内で職務を全うしようとしている。


言い換えれば『甘え』VS『真面目』であろうか。

この切り口がいちばん単純明快だと思うけれど、なぜか「甘え」論を語るブログがほとんど見つからないのは不思議だ。
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