黒古一夫BLOG

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岐路に立つ日本(1)――安倍内閣は「日本会議」の意のままに

2016-11-07 10:32:51 | 仕事
 何故か大マスコミによる報道がほとんどなかった安倍内閣と日本の真正右翼「日本会議」との関係について、いよいよ「朝日新聞」が意を決したかの如く、11月2日の国内政治面のコラムで「『明治の日』を求め 自民議員らが集会」という記事が載り、また11月6日には「日本会議」がいかに安倍内閣に影響力を発揮しているか正面から論じた「衆参3分の2『神業に近い」―出発点は『全学連打倒』」という記事が載った。
 前者は、戦後に制定された「文化の日」(戦争放棄をした日本国憲法の精神を宣言した日)を、戦前の「明治節」(日本の近代化に貢献した明治天皇を言祝ぐ日、つまり日本近代の海外侵略を正当化する思想の宣伝)に戻す運動を自民党議員と共に「明治の日推進協議会」(「日本会議」の別働隊)が国会内で開いたという記事である。この集会には、安倍首相の腰巾着の一人古谷圭司選対委員長や稲田朋美防衛相らが出席し、稲田極右防衛相は「神武天皇の偉業に立ち戻り、日本のよき伝統を守りながら改革を進めるのが明治維新の精神だった。その精神を取り戻すべく、心を一つにして頑張りたい」(朝日新聞記事より)と述べたという
 この稲田防衛相は、かつて「戦前回帰」を目指していた「生長の家」の熱心な信者で弁護士出身の議員として安倍首相とその思想を同じくする「日本会議」に支えられている議員の一人だが、稲田のような「神武天皇」を実在したという前提で日本の歴史を見る皇国史観」(天皇中心<主権>主義の歴史観の持ち主が防衛相とは、いよいよ日本も「平和国家」を維持するのか、それとも集団的自衛権を行使して(アメリカ軍に追随して)「戦争を行う国」になるのかの分水嶺に立っている、という実感を持つ。
 なお、この「明治の日推進協議会」には、「日本会議」の有力メンバーである伊藤哲夫(日本政策研究センター)や大原康夫(國學院名誉教授)、桜井よしこ(最右翼のジャーナリスト)らが名を連ねており、彼らが皆「戦前回帰」を目指す「日本会議」の有力者であることを考えると、いよいよ「日本会議」がその本質を剥き出しにして、この国を牛耳ろうと乗り出してきたのだな、と思えてならない。
 後者の記事は、「日本会議」の歴史と「憲法改正」運動の歴史が重なることをわかりやすく説明したもので、この1年ほどに出版された「日本会議」に関する書物(近いうちにその一つ一つについて僕の読み方を示すつもりである)を1冊でも読めばよく分かるものである。
 ただ、朝日新聞も未だ「右派」(「日本会議」など)から攻撃の後遺症が残っているのか、この記事を皮切りに始めるという「日本会議」についての連載をデジタル版と夕刊で行うと予告しているが、デジタル版や夕刊を読めない人(拙宅のように夕刊を配達しない区域が多い)ことを考えると、朝日新聞が『日本会議』に触れる記事を掲載することは高く評価しても、腰が引けてるとしか思えない。
 いずれにしろ、安倍内閣の目指すものが最終的には「憲法改正」(戦前回帰・大日本帝国憲法下の日本社会・軍国主義国家)であるということが知れた今、僕らはもう多くの専門家が「失敗」「行き詰まり」「打開策なし」と断じているアベノミクス(成長経済政策)からのトリクルダウン(したたり落ち)を期待して安倍内閣に高い支持率を与えるのを止めようではありませんか。
 意識して安倍内閣に「NO(ノー)」を突きつけないと、気がついたときには僕らの基本的人権の要である「自由」が奪われ、「戦争反対」の声も押さえつけられ、誰もが戦争へ狩り出される社会になっていたということににならないように
 僕は、基本的には吉本隆明の思想を認めない立場に立つが、一つだけ彼の言説のなかで肝に銘じていることがあって、それは「この資本制社会の中にあって、その社会にいることは、どのようにあがいても資本主義に加担せざるを得ないという側面がある。従って、我々は、そのような現体制への加担という事実を常に意識することで、現社会を転覆する契機を得ることができるのだ」(要約)という言葉である。つまり、現体制の内部で生きながら現体制を否定(批判)するそのようなアンビバレントな、矛盾した生き方を強いられているのが、僕らのできる精一杯の生き方であり、そのような個々の思いが集まったとき、この社会は変わるのではないか、と思っている。
 あきらめるのは、まだ早い
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