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この寒さを乗り切ろう。←自分とうちのパキラへの声援

「ミツバチのささやき」

2011-11-25 | 映画
1973年 スペイン

原題:El espíritu de la colmena(「蜂の巣の精霊」だそうです。)
英題: The Spirit of the Beehive

監督:ビクトル・エリセ
出演:アナ・トレント、イザベル・テリェリア、フェルナンド・フェルナン・ゴメス


スペイン内戦後の1940年頃カスティーリャ地方の小さな村を舞台に
精霊の存在を信じた一人の少女の目にうつる現実と空想のはざ間を神秘的に描く。
6歳のアナは姉イザベルから映画で見た、フランケンシュタインは精霊で村外れの
廃屋に隠れて住んでいると聞く。学校の帰りにその廃屋で大きな足跡を見つけて以来、
たびたび訪れるようになる。そこで一人の傷ついた兵士に出会うが彼が突然亡くなり
ショックを受けたアナは夜の森に迷い込む。




「ミツバチのささやき」予告編 El espíritu de la colmena


 
↑主人公のアナはとっても可愛い
 美少年っていうと「ベニスに死す」のなんだか覚えにくい名前のあの妙に色っぽい男の子が
 名前が一番にあがりますが、アナのほうがずっと可愛い。少女だけど。


 


 
↑窓も蜂の巣をかたどってます。

画面も色調も、風景も全体的に荒涼として暗くて雰囲気が
アナの空想とよくマッチします。

子供のころって妙に怖いことがあるものですよね〜

私はひとりでトイレに行けなかったし、
「死んだらどうなるの?怖いよ」と母に言った事があります。
母は「子どもの頃はみんなそう思うときがあるね。私もそう思ったことがあるよ。」
って感じの答えをしてくれたので安心したのを覚えています。
(昔はまともな母子だったんだな〜




お姉さんがものを知らない妹に嘘を言ったり、意地悪をしたりしてからかうのは
よくあることだと思います。
黒柴もよく姉にいじめられました。
あるときコーラだと言ってそばつゆを飲まされました。
飲み干しても気づかず、姉が逆に驚いてました。




映画を見た後、幼い子供が現実と空想の間で生きる姿が「パンズ・ラビリンス」(公式サイト)とよく似ていると思いました。
パンズ・ラビリンス(2006年、スペイン・メキシコ・アメリカ合作)

ただ「ミツバチのささやき」のほうが、怪物(じゃなくて妖精なんだけど)も画面に出てはこないし、
アナはちゃんと生きているし、ラストもちょっと希望がもてそうなのですけど。



スペインは根強いカトリックの国で、教義がもたらす強い罪悪感や抑圧から
こういう映画も生まれるのかな〜とつい考えてしまいました。








「このガラス製のミツバチの巣箱では蜂の動きが時計の歯車のようによく見える。
 巣の中の蜂たちの活動は絶え間なく神秘的だ。
 乳母役の蜂は房の中で一心不乱に働き、他の働き蜂は生きた梯子のようだ。
 女王蜂はらせん飛行。
 間断なく動き回る群れの報われる事のない過酷な努力。
 室を出れば眠りはない。幼虫を待つのは労働のみ。
 唯一の休息たる死もこの巣から遠く離れなければ得られない。」

と蜂を研究する父のフェルナンドは語っていますが、
メーテルリンク(「幸福の王子」を書いた作家の)の文章から借りているのかも知れません。
監督は“「タイトルは私が考えたものではなく、偉大な詩人であり劇作家のモーリス・メーテルリンクにより書かれた、蜂の生活について書かれた最も美しい本と思われる作品から引用した。その作品中、蜂たちが従っているかのように見える、強力で不可思議かつ奇妙な力、そして人間には決して理解できない力を、メーテルリンクは「蜂の巣の精霊」という言葉で表現している。」と述べている”
ウィキペディアに解説されているので。

また、当時のフランコ政権を暗に批判しているとウィキペディアでは言っていますが、
深い意味がある言葉なんだろうとは思いますが(何しろ作中2回も出てきます)、
フランコ政権なんて高校の世界史習って言葉だけ知っているだけなので、
黒柴にはよくわかりません。




村の小学校での生物の授業(?)が楽しそうでした。

↑「ドン・ホセは歩けるし、呼吸もできるし、食事もできます。」
と先生は肺や胃腸の働きを教えてました。
ただの座学よりいいよね〜

クレジットがとても可愛かったです。↓
 



主人公のアナは今も女優として活躍されているようで、「ブーリン家の姉妹」では
 キャサリン・オブ・アラゴン(ヘンリー8世の最初の妻)を演じているそうな。
 印象にないですが‥。






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『父、帰る』

2011-11-18 | 映画
タイトルから菊池寛の小説と思う方もいらっしゃいましょうが、(黒柴は思いました)
全く違いました。
大体、菊池寛の小説のお父っあんはあんな横柄な態度をとりません。


2003年、ロシア
原題:Возвращение (google翻訳で「戻る」でした)/ 英語題: The Return
監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
出演:イワン・ドブロヌラヴォフ(イワン)、ウラジーミル・ガーリン(アンドレイ)、
    コンスタンチン・ラヴロネンコ(父)
音楽:アンドレイ・デルガチョフ

日本語公式サイトはこちら

12年ぶりに再会した父親と2人の兄弟の心の葛藤をミステリアスに描いた異色作。
母子家庭に育った兄弟のもとに突然父親が帰ってきた。
戸惑う兄弟をよそに威圧的にふるまう父は、翌日から3人で旅に出ると言い出す。
何をしていたのか全く語らない上、横暴な父の言動に弟イワンは次第に反感を募らせていく。
2003年のベネチア国際映画賞金獅子賞と新人監督賞をダブル受賞した。



ショッキングな内容を扱っているのに時に静謐に感じられるほど、
淡々と物語がすすみます。
美しいロシアの景色、大陸の広さを感じる海と空の青が特に印象的です。
今年の7月にNHKでやった北欧特集の風景と似ているなあと思ったら、
フィンランドとの国境に近いラドガ湖で撮影されたそうです。






 







↑弟のイワン


ロシア映画『父、帰る』(原題:Возвращение / 英語題: The Return)

↑民族調の哀愁を帯びた歌がなかなかよかったので
 今度は自分で動画を作ろうと思って‥はいるんです。




この映画をみたらだれもが持つ(だろう)疑問はこちらのgooの質問にありました。

黒柴は帰ってきた父親は本当の父親だろうと思います。
古い写真からも、イワンが釣りをしているのを遠くからみる一瞬の表情からも
そういう風に思います。

ただどうしてこの父親が子供たちにこんなに高圧的で粗暴な態度なのか理解できません。
心が本当に冷たいだとか、子供を愛せないほど幼稚なわけではないのにと思いました。

父親との別れは偶発的なものにしろ
年端もいかない子供たちにとって大きな試練で、
兄弟が父親を運ぶ姿や沈んでいく船を追う姿は胸に迫ります。

それでも、とても美しい映画でした。


ラフマニノフがアメリカに亡命後、ロシアの大地を離れて作曲できない
というような内容の言葉を言っていますが、
ロシアの大地が生んだ芸術というのを再発見できる映画じゃないかと思いました。

(レビューを見るといいと思うか、変と思うかはっきりわかれるみたいです)


‥でもやっぱりあの箱には何が入っていたんだろう‥




※兄のアンドレイ役をやった男の子はその後事故で亡くなったそうで、
 見終わってから知って、余計にせつない気持ちになりました。





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金曜ロードショー 「僕の初恋をキミに捧ぐ」&「君に届け」

2011-10-29 | 映画
秋コレは大ヒット日テレ映画が勢ぞろいってことだそうです。金曜ロードショーより

先週と今週の金曜ロードショーはどちらも少女マンガ原作の
青春ラブストーリーでした。
たまにはいいですよ〜
黒柴にはこんな胸キュンな初恋はなかったな〜とひがみっぽく見るのも




「僕の初恋をキミに捧ぐ」
2009年
主演:岡田将生、井上真央

大きくなったら結婚しよう…生きることと恋することの尊さを描く
キラキラ輝く宝物のようなラブストーリー!











もう、この映画は岡田将生くんの19歳(か20歳)を真空パックして保存するために撮られたんだ!
と黒柴は思いました。
ドラマ「イケメンパラダイス」では赤目くんをやってたそうですが、全く記憶にありません。
もうじき封切の「アントキノイノチ」に主演するんだそうですが、
黒柴は映画館で予告を見てプロレスラーの闘魂注入の「アントニオイノキ」さんを思い出してしまいました。
さだまさしさん、他のタイトルはなかったんですか

ロケ地がわりと黒柴に関係があるところが数箇所あって、
遊園地なんかもうちから一番近いいつも閑古鳥の鳴いてる遊園地なんだそうです。
ともりは「すごいじゃん!」って言ってましたが
そりゃ、岡田将生くんから「ロケやってるから見にこない?」って
電話でもあればすごかったでしょうけど‥。




「君に届け」
2010年
主演:多部未華子、三浦春馬

内気で不器用な女の子・爽子が恋したのは明るくて「爽やかからできたような」男の子…
ピュアなメッセージに満ちた王道青春ストーリー!











多部ちゃんの役があまりにも普通じゃなさ過ぎるんですよ!
はっきり言ってうっとうしい!

にも関わらず、周りや状況がうまく運んでくれてウラヤマシイ

三浦春馬くんは1990年生まれでなんと、まだ21歳。撮影当時は20歳か?
ドラマ「ブラッディマンディ」のときなんて何歳よ???!
びっくりしたわ〜
でも、この役はとても爽やかに演じてました。



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「にごりえ」

2011-10-09 | 映画
1953年
監督:今井正

名匠・今井正監督が樋口一葉の3つの短編小説をオムニバス形式で映画化。
第一話「十三夜」では、夫のひどい仕打ちに耐え切れずに実家へ帰ったものの婚家に帰るしかない妻。
第二話「大つごもり」では病気のおじさんの借金を返すため奉公先からやむを得ずお金を盗んでしまった女中。
第三話「にごっりえ」では家庭のある男にいれこまれ無理心中の犠牲となる酌婦。
明治時代の市井の片隅に生きる女性たちの悲しみを美しく描いた作品。




NHKで放送中の
山田洋次監督が選んだ日本映画100選
のうちの一本でした。

とっても美しい映画でした。
女性の着物姿、仕草が。

「十三夜」のなかでお関に父親がいう台詞があります。
『子に別れ同じ不運に泣くなら原田の妻で泣くだけ泣け。
 もうお前が何を言わんでもわしたちは察している。
 弟もお前の気持ちを汲んで、
 陰ながら親子しててんでに涙を皆で泣こう』

彼女たちがしがらみを耐えて生きる姿もそれぞれに美しいです。
これぞ日本女性の美という感じです。


 

日本画家鏑木清方画伯の絵を彷彿とさせる美しさです



↑鏑木清方筆 たけくらべの美登里

こちらのブログには日本画家、鏑木清方の樋口一葉の小説の挿絵が紹介されています。

鎌倉市鏑木清方記念美術館の公式サイトはこちら



黒柴は「十三夜」が特に好きですが、
短編を読むとお関と今は車夫に身を落としている煙草屋の一人息子録之助が
少年少女時代にお互いに思い合う仲だったというのがはっきりわかります。
映画でもなんとなく分かりますが、込み入った事情の描写はないので。



↑「十三夜」のお関を演じる丹阿弥谷津子。
 テレビの画面を写真におさめるって素人には難しいです(特に白黒の場合)



本日10月9日は13夜にあたります。
それで今日(ちょっと無理して)アップいたしました。

旧暦九月十三日の月を十三夜と言い、八月十五日の月を十五夜と言い、
十三夜を後の月という。十五夜には団子十五個に芋を添え、十三夜には栗、枝豆を上げる。
十五夜だけに団子をあげて十三夜に上げぬ事を片月見という。
十五夜に招き十三夜に招かぬことも片月見という。
         「十三夜」注釈より
角川文庫 樋口一葉・岡田八千代校註「たけくらべ・にごりえ」


映画では「十三夜」のお月様がまん丸でその点だけちょっとおかしいかなと思いました。
今も月を見るとふくぶくしいレモンみたいですから。

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「若者のすべて」

2011-08-03 | 映画
1960年 イタリア、フランス

原題:Rocco e i suoi fratelli (「ロッコと彼の兄弟たち」の意味だとウィキペディアにありました)

監督:ルキノ・ヴィスコンティ

音楽:ニーノ・ロータ

出演:アラン・ドロンレナート・サルヴァトーリ、アニー・ジラルド



イタリアの南部から大都市ミラノへと移住してきた家族の悲劇を通して、
兄弟内の愛と憎悪を描くと共に、イタリアの厳しい現実を鋭くえぐった
壮大なドラマ。
故郷を離れ大都市で暮らすことにした母親と5人兄弟。しかし、次男シモーネは
都会の娼婦ナディアに溺れていく。実直な三男ロッコはボクサーとして家族を支えて
生きる道を選ぶが‥。




ヴィスコンティ監督の映画は「ベニスに死す」しかみたことなかったんです。
あの老作曲家が美少年にいれあげて
最後、浜辺で白髪染めが顔面を流れ落ちるなか死んでくやつ。


黒柴はこっちの映画のほうがずしんときました。

この映画は168分という長さを感じさせません。

中盤までは映画をみながら
お前がわるいんだよ!とか、ええ〜!何それ?あり得ない!とか
まあいろいろと思うんですけど、

最後に四男のチーロが弟ルカに言います。
「ロッコは聖人さ。でも自分を守れない。
 実人生では無力だ。全てを許すけど許せないことだってある。」


互いに愛し合いロッコと人生をやり直そうとしたナディアをシモーネの元に返してしまう三男ロッコと、
落ちぶれて愛するあまりナディアを殺してしまう次男シモーネと、
どちらにより罪が深いでしょか。


もう見終わっちゃったあとは
誰が悪いとかいいとかじゃなくて、
人間って‥ 人生って‥ 運命って‥と
人生マンダラモード(?)にはっちゃいました。







↑アラン・ドロン氏。当時25歳くらい。ロッコ役を演じています。

いや〜美しいですねえ。
黒柴が今まで見たアラン・ドロンさんの出た映画はギャングもので、服や着こなしがちょっとやさぐれてました。
そのせいか、うっかりこの美貌に気がつきませんでした。
(撮影したときの年齢が上がっているからかも知れませんが。)
端正なひとにはきちっとした格好が似合います。





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