万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

シリア・イラン・北朝鮮を結ぶ危険な核開発ライン

2012-02-06 16:05:01 | 国際政治
北が無人攻撃機開発へ シリアから米機入手し改良(産経新聞) - goo ニュース
 北朝鮮は、シリアからアメリカの無人飛行の標的機を入手し、攻撃機への改造を目指していると報じられています。ユーラシア大陸には、東西を結ぶ危険な核開発ラインが形成されつつあるようです。

 シリアと北朝鮮には、社会共産主義体制を敷き、世襲の独裁者が君臨しているという共通点があります。似た者同士の国なのですから、相互に接近することはあり得ることなのですが、核開発といった軍事的な分野においても、両国は、既に協力関係を構築しているようです。先日も、2007年のイスラエルによるシリア攻撃は、シリアの核施設を標的とたとする未確認情報が流れましたが、その核施設は、北朝鮮の寧辺のものとそっくりであったとされています。もし、この情報が事実であるならば、北朝鮮は、六カ国協議で核放棄をめぐり日米ロ中韓と交渉する傍らで、シリアに対して”核拡散”を推進していたことになります。これは、協議に参加した他の諸国に対する明らかに背信行為なのですが、倫理観や誠実さの欠如もまた、両国の共通点でもあります。加えて、イランの核開発にも、北朝鮮の技術者が協力していると指摘されており(平和利用であるならば、軽水炉が存在しない北朝鮮からの支援はあり得ない…)、北朝鮮こそ、核拡散の元凶に他なりません。そして、その背後に、もし、ロシアや中国が控えているとすると、世界は、極めて危険な状況に直面していることになります。

 この状態を許容しますと、NPT体制は有名無実となり、条約を遵守してきた非核保有国の安全が脅かされます(シリアもイランもNPT加盟国…)。最も利己的で、不誠実で、かつ、危険な国家に限って、核を保有してしまう現実は、あまりに不条理なのではないかと思うのです。

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ジャンル:
政治
キーワード
六カ国協議 ユーラシア大陸 無人攻撃機
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