万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

強引なる二大政党制への“日本改造計画”か?-国民不在の政界再編

2017-09-28 15:33:07 | 日本政治
前原氏「希望に合流」表明=民進、常任幹事会で了承【17衆院選】
 衆議院解散を機に、先日、希望の党が小池百合子東京都知事を代表として発足しました。時を置かずして、党勢の退潮傾向に歯止めがかからない民進党が同党への合流を表明し、政界再編に向けて日本国の政治体制の流動化が加速しています。

 あれよあれよという間に、自民党対希望の党という対立構図が形成され、“危機突破解散”であったはずが、“政権選択選挙”とまで称されるようになりました。しかしながら、この急速な動き、背後で日本の政治家達を上部から操る糸が見え隠れするのです。

 小池氏の政治手法は、東京都知事選からして、フランスのマクロン大統領と瓜二つでした。既成政党の不人気を追い風にし、政界における新風を求める有権者の期待を集めて選挙に勝利し、その勢いを勝って議会選挙を制する手腕は、見事と言うよりも計算され尽くされたかのようです。小池氏も、柵に囚われない政治の実現を強調し、‘日本をリセットする’と主張しております。旧態依然とした頭の固い“古いタイプの政治家”に対峙し、颯爽と登場するヒーロー、あるいは、ヒロインの方が、選挙においては有権者の心を掴みやすいのです。こうした劇場型の演出は、小泉元首相の手法とも共通しております。

 ここで一つ、指摘し得ることは、目下の一連の政界再編の動きは、表面的には目まぐるしい離合集散ぶりを呈して混乱しているように見えながら、その実、二大政党制への転換を終着点にしているのではないか、ということです。つまり、個々の政党やキーパーソンとなる政治家達が、個々別々に判断、行動しているように見えながら、大局的に見れば、そこには一貫した計画性が推測されるのです。小池氏は、東京都知事選を利用して二大政党制の一翼を担うべく新党の結成を準備し、民進党の前原代表がほぼ独断で解党を決定し(そもそも、党代表に“解党権”があるのでしょうか…)、日本の心の中山代表は、希望の党に保守色を加えるために自ら離党して参加し、自民党さえ、二大政党制への道を敷くべく、都知事選から日が浅く、国政での新党躍進の機運が萎まないこの時期に、敢えて衆議院を解散したのかもしれないのです(あるいは、小池氏が公明党の山口代表を首相候補に挙げたのも、この計画にその名があったかもしれない…)。そして、たとえ日本国に二大政党制が出現したとしても、この計画が外部による日本支配プロジェクト、即ち日本改造計画の一環である限り、一般の日本国民は、どちらの政党を選んでも不利益を被るように巧妙に操作されることでしょう。

 二大政党制へとひた走るこれらの動きは、単なる偶然の一致なのでしょうか。折も折、米軍による空爆の可能性が高まる北朝鮮問題のみならず、10月18日には、中国において習近平独裁体制の成立が予測される中国共産党大会(第十九次全国代表大会)が控えており、東アジアには、不穏な空気が漂っています。何れにしても、日本国内の動きの背景には、強引に日本国を二大政党制に移行させたい何らかの国際勢力の思惑が動いている気配があり、一般の国民の多くは、国民不在の政界再編に困惑しているのではないでしょうか。仮に上記の推測が正しければ、日本国の独立性、並びに、民主主義は重大な危機を迎えます。とは言うものの、政界の動きのあまりの不自然さに同計画に気が付く国民も多く、今後、計画者が描いたシナリオ通りに進むのかは分からないと思うのです。

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4 コメント

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Unknown (オカブ)
2017-09-28 16:36:19
倉西先生
いつもご指導ありがとうございます。
今回のテーマのご提示とご教示、重ねてありがとうございます。
希望の党は、都民ファースト以来、国政進出することが規定事実であるかのように語られてきましたが、改憲、安全保障は自民と同じ、消費税は凍結・・・それ以外は自民と対立軸を見いだせない、ではなぜ新党設立なのか?と疑問だらけです。
さらには、明確なコンセプトもゴールも国民に示せず、なんらかの政党としての存在意義があるのか?という、ただの「選挙互助会」であることは民進党と同じ構図です。
一方で、消滅目前の民進党との事実上の合流など、一層、議員ファーストの議席を得ることが主要目的化した、政治家のベルーフとは程遠い、理念すらない政党だと思います。
こうした、政党が自民との二大政党制を目指しても、結果は民主党政権と同様になることは明らかです。
仮に、希望が自民と拮抗する議席を今回の総選挙で得たとしたら、小池氏は政治家の良心があるなら、政界渡り鳥で政治力学の狭間で生き残ってきた自らを反省し、自ら身を引き、理念と政策と実務を統括できる人物に後進を譲るべきではないでしょうか?(そう、うまくいくとは思えませんが)
とにかく、今回の一連の茶番は、小池氏の権力欲と、民進党議員の保身が見事に一致した政変であり、先生ご指摘のように国民不在であることは明らかです。
いまだ日本には民主主義は根付かず、と嘆息頻りのこの頃です。
今後とも、ご指導の程よろしくお願い申し上げます。
オカブさま (kuranishi masako)
2017-09-28 19:15:49
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。

 二大政党制が政治的伝統とする英米を見ましても、近年、急速にこの構図が崩れてきております。今になりまして、二大政党制を目指す目的は、国際勢力の意向を受けた一部の政治家を操り、日本国民の選択肢を狭め、”挟み撃ち”とするためではないか、と疑ってしまいます。おそらく、何らの政治理念や政策方針を共有しているわけでもく、、希望の党が”寄り合い所帯”なのは、背後勢力の最終目的が、政治体制の変革としての二大政党制の実現にあるからなのではないでしょうか。一般の国民からしますと、二大政党制への移行を望んでいるわけではありませんので、今般の一連の動きは”蚊帳の外”に置かれたようなものであり、民主主義の形骸化を痛感することともなりましょう。国際勢力の希望に応えて二大政党制が実現しても、日本国民の信頼を失うのですから、日本の政界は、失うものの方が大きいのではないかと思うのです。
Unknown (北極熊)
2017-09-29 11:21:49
小池さん「政権選択の選挙」と言い出してますが、それは虚栄だと思います。民主党政権成立の時も「政権を取ってしまった。さあ、どうしよう。」だったわけで、小池さんの認識も「政権取れるとは思わない(だから、消費増税凍結と言える・かつての高速道路無料化と一緒)が、躍進はする。勢力を付けて、二大政党らしくすれば、次の次の衆議院選挙の時期には知事を辞めて、総理大臣候補として衆議院選挙に出れる。」というつもりでしょう。 一方で、民進党が希望の党を乗っ取りそうな勢いなのですが、憲法改正、外交・安全保障で相容れない人たちを排除し、政権担当能力のある二大政党を作るという道筋(枝野氏や辻本女史、阿部女史等の落選を目的とする事)ならば、悪い動きでもない。 もっとも、民進党議員が希望の党の公認で立候補って、「本名を隠して、通名を使う」発想丸出しなので、賢い有権者は騙されないでしょう。 
北極熊さま (kuranishi masako)
2017-09-29 17:34:31
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。

 北極熊さまのおっしゃられますように、民進党の”極左”の議員が落選するという結果を得るならば、希望の党が民進党と合流する意義はあるのかもしれません。もっとも、昨今の民進党の衰退ぶりからしますと、合流の有無に拘わらず、”極左”の候補者達は当選できないかもしれません…。何れにいたしましても、私は、今般の政界の動き全体対に、何らかの見えない圧力、あるいは、プロットの存在を感じるのです。それが、日本国民に資するとも思えず、流動化する政界を前にして懸念を深めております。

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