万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

企業献金禁止―労組、日教組、宗教法人もセットで

2010-06-16 15:03:04 | 日本政治
首相「企業献金、全面禁止を」=在任中の靖国参拝否定―参院代表質問(時事通信) - goo ニュース
 民主党は、「政治とカネ」の問題への対策として、企業献金の全面禁止を打ち出したようです。しかしながら、この問題は、企業献金に限られたことではないと思うのです。

 先日、民主党の小林千代美代議士が辞任を表明したのは、日教組から違法な献金を受け取ったからでした。このことは、日教組のみならず、一般の労組や宗教法人といった組織からの献金もまた、政治を歪め、腐敗させる要因となることを示しています。民主党の企業献金禁止案は、”身内には甘い”との批判を受けそうですし、もし、企業献金だけを禁じるとなりますと、今度は、労組や宗教法人からの献金を受けている政党が、選挙資金において有利になります。これでは、不公平ですし、また、政治権力が、一部の集団の利益に奉仕することにもなりかねません。

 加えて、鳩山前首相の「政治とカネ」の問題が、親子関係に基づくものであったことを考えますと、組織に対する献金禁止だけでは不十分です。個人献金にも「政治とカネ」の問題はあるのですから(迂回献金もあり得る・・・)。この問題は、政治献金のあり方そのものを見直さなければ(全面禁止案も含めて・・・)、解決しないのではないでしょうか。

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6 コメント

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いろいろ質問します。 (小さな愛犬家)
2010-06-16 21:21:12
お疲れ様です。小生、定年りタイヤーして暇なのもので経済学研究を趣味でやっている者です。
大変失礼ですが、知識にムラが合ってとんでもないことがわからない場合が多いのです。研究者の方は地道な努力をしておられると思いますので、お伺いします。ブログは「エイヤッ」で、リラックスして書いております。つまりかなりいい加減です。
①中国では国債を発行しているのですか?聞いたことがないのですが。(基本的質問ですみません)
②中国のソブリンリスクは、有るとすると一体なんですか?
③国債金利は経済の古くから(イタリア・スペイン時代)の問題かと思いますが、利率は結局流動性選好できまってくるのでしょうか?投機的動機が余りにも大きいと見ますが、日米国債金利差とのからみでお答えいただけないですか。
④小生、日本はジェノバのような「金貸し国家」と考えておりますが、米英との国債金利差をどう考えたらよいのですか?
⑤日本国債が激安(高金利)になることは、向う10年以内に考えられるのでしょうか。
◇ちなみに小生、サブプライム問題に早い段階でいで気づきましてそれ以来「至上原理主義」に立ち向かっているつもりです。経歴は、1971年に早大政経学部経済学科を卒業しましたが劣等生でして、2年前までずっと、いま評判の悪い「マスゴミ」の最前線で働いておりました。お答えを可能な限りで賜れれは゛幸いです◇
小さな愛犬家さん (kuranishi masako)
2010-06-17 18:49:27
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 中国の経済政策や制度につきましては不透明な点が多く、公表されていても、信頼性に乏しいため、私も、ネットや新聞記事等の断片を拾い集めて大凡の実像を探っている段階です。また、純粋な経済学者でもありませんので、正確にお答えすることができず、申し訳ないのですが・・・

①中国でも、大量とは言わないまでも、国債を発行しています。種類は、大きく分けて1)記帳式中国国債と特別国債、および、2)元安介入のための運用資金を得るための特別国債の二種類があります。1)が一般にいう国債であり、短期から超長期まで各種の国債がそろっているそうです。2)は、2007年8月に6000億元の特別国債の発行から始まり、1)よりも額としては大きいようです。

②中国のソブリン・リスクとは、対中円借款や中国国債が返済不能、あるいは、損失を出すリスクということになりますが、様々なパターンが想定されます。例えば、中国の不動産市場のバブル崩壊、インフレの急激な亢進、元高による輸出競争力の低下、財政拡大政策による過剰債務・・・などが考えられます。

③もしかしますと、ケインズの流動性選好理論には、国家の間の金利差、ならびに、政府の通貨政策という動機が抜けているかもしれないのです(しばしば、ケインズ経済学は閉鎖型経済を想定していると指摘されている・・・)。④のご質問とも絡みますが、アメリカの場合には、国債の利回りを高レベルに維持しませんと、国債の消化が難しいという事情があるのかもしれません。一方、日本国の場合には、国債は国内で消化され、かつ、日銀の低金利政策それを支えるという構図ができています。

⑤例えば、1)国債の国内での消化が困難になる(預貯金の減少・・・)2)政府がさらに財政を拡大させ、国債発行額を増やす、3)税収の著しい減少が起きる、4)外国の日本国債保有者が売りに走る、5)災害などで緊急の歳出増が必要になる・・・などの事態が想定されます。

 経済とは、様々な要因が関連しますので、なかなか予測できないものですし、私も研究途上にあります。どうか、こういう考えもあるのかな、という感じでお読みになってくださいませ。
Unknown (Unknown)
2010-06-17 19:57:43
 日本の国債金利が低いのは、需給のせい。日銀の低金利政策のせいではない。国債の供給に対して、国債を買いたいという、おカネが膨大にあるからに過ぎない。
 アメリカの国債が日本より高金利なのも需給のせい。国債の供給のわりには、需要が少ないに過ぎない。
 円高、ドル高が思い通りにできないのと同じこと。
「万国」先生、unknownさん、有難うございます。 (小さな愛犬家 こと関根)
2010-06-17 23:19:59
先生には国際政治以外のことで、丁寧な回答を誠に有難うございました。飛び入りのunknownさんも。ブログをやってまだ2か月になりませんが、こういう「前向きなやり取り」が出来るとは思いもしませんでした。感激です。
①本当に中国は、(もしくは日本政府が)国民に情報が開示されていないせいか、根本で肝心なところが解りませんね。当方の勉強不足か? 国債の件では、特別国債が2007年にということですか。銀行が応札、国内消化でしょうね。いずれにせよ国債の歴史は比較的新しいようですね。さらに小生も調べてみますので宜しくお願いします。
②対中円借款は「戦争賠償の肩代わりみたいなもの」とNHKの番組か何かで聞いた様な気がします。いずれにせよ周恩来の頃からの話ですね。中国が返還をしているのか、チャラなのかもこうなれば興味がありますね。中国共産党はこの時の「有り難さ」を覚えているようですよ。いずれにせよ田中角栄の時代ですね。今話題になっている「中国不動産バブルの崩壊」について、小生は一党独裁体制の強みで「ない」と踏んでいますが、思わぬ落とし穴があるのか、小生の誤りかも知れません。私事ですが最近、中国人の大学準教授さん(40歳代)と知り合ったのですが、今の段階では「共産党員」なのか質問されるばかりですね。これを契機に、今度国債のことを聞いてみます。
③ケインズ経済学は「時系列概念」を採用したのがアインシュタインに相当するとどこかで読んだような気がしますが、彼は自身の株取引で見事に失敗してますね。人間くさくて、面白いですね。「美人投票の件」とともに、小生はいまでは、「有効需要理論」よりこれを重視しています。経済学の予測確率は「予測学入門」(セオダー・モーディス著)によると確率がとても低く、政治はさらに低いそうで、アナリストなんかが予測を外すのは「当たり前」らしいですね。予測確率が一番高いのは、天気予報だそうです。もしかしたら馬の見える競馬予想のほうが経済予測よりまし・・・。小生などブログでも公開していますが「経済予測」が特に趣味として面白いのですが、誰も読んでくれていないようです。でも知人の「資産家」あたりから「メール御礼~~薄謝」も頂けます。情報というものは、興味がないと価値が生まれないものですね。だから情報開示といっても、受け取るほうに情報とならない場合「つまりブタ積み」が多いと思います。
アメリカの国債金利高のご回答は、小生と考えが一緒です。アメリカ伝統の「株式本位主義」がなせる業、と捕らえております。だから「日本人は国債本位でアメリカ・欧州人は株式本位」となる。継続してこのことも考えて見ますし、教えてください。
④我が敬愛する伊藤元重先生がいま、預貯金の減少に一番注目しているようです。でも日本の所得収支の右肩上がりは少なくとも20年は続くだろうし、技術革新で貿易黒字がもしかして継続するかもしれない、と嬉しい弁を展開しています。日本人は経済に関しては中国に言われるまでもなく、もっと自信を持つべきと思います。災害、もし関東大震が再びあれば・・国際協調の時代ですから生き残るのが重要と思えます。
【番外】先生には失礼かも知れませんが、小生「知識」より「知恵」を大切にしています。ジジイで余生が少ないかもしれません。「横須賀(浦賀でしたっけ。いい加減~~)に黒船が到着したのに庶民にはそこにある黒船が見えなかった」 小生、デフレは教科書の中のことだけで、生きているうちは起きないと思って、学生の頃サムエルソン(彼もなくなった)してました。でも現実にデフレが起きて、つまり「新しい形の価格破壊」が起きて暫く気づかなかったのです。ダイエー崩壊あたりではっきり認識しました。余談でしょうが「バブルの崩壊をいまだ認識できていない人=経済の構造変化」まだまだ多いんですよね。
いずれにせよ有難うございました。楽しかったです。
飛び入りのUnknownさん (kuranishi masako)
2010-06-18 08:09:32
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 日銀は、金利を上げたくても、政府の財政赤字が足枷になって、低金利政策を維持せざるを得なくなっているのです。この意味において、政府の財政拡大政策(低金利による資金調達)を日銀が支えているのです。また、政府が財政赤字を増やす一方で、民間では、”貸し渋りや貸しはがしが”起こりましたし、クラウディング・アウト現象もありますので、政府と民間は、トレード・オフの関係にもなり得るのです。
小さな愛犬家さん (kuranishi masako)
2010-06-18 08:26:30
 ご返事をいただきまして、ありがとうございました。
 フィールドが違いましても、それぞれが知識や情報を持ち寄りながら議論してゆく、ということから、知恵は生まれてくるのかもしれません。ブログにおける議論からも・・・。変化の激しい今日にあって、我が国は、安穏としていられる状況にはなく、変化を的確に把握し、対処することで、危機を上手に乗り越えねばなりません。拙いブログですが、そのための一助となればと思い、恥ずかしながら、記事を綴っております。
 今後とも、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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