これからのＴＰＰ 138

　　　　　ＴＰＰ　12カ国が署名
　　　　　　　　　　　　日米など各国市民が抗議行動

　ＴＰＰを交渉してきた日本、アメリカなど12カ国は4日、ニュージーランドのオークランドで協定に署名した

　ＴＰＰは、関税撤廃だけでなく、サービス・投資の自由化、知的財産など広範囲の協定で、多国籍企業の利益のために国民生活を犠牲にするものだ

　ＴＰＰの署名に抗議する行動が同日、日本をはじめ、ニュージーランド、米国、メキシコ、チリなど各国で行われた
交渉を担当した甘利明前ＴＰＰ担当相は金銭授受疑惑で辞任 　代わって高島修一内閣府副大臣が署名した　署名後、12カ国閣僚は、「ＴＰＰは貿易および投資の新基準を設定する」との声明を発表した

　ＴＰＰによって、日本は、過去に関税を撤廃したことのない農林水産物834品目の約半数で関税を撤廃 　コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品
砂糖の重要農産物を除外または再協議とするよう求めた13年の国会決議に反し、重要農産物の3割の品目で関税を撤廃する　残った関税についても撤廃に向けた協議を約束させられている

　さらに、日本のＴＰＰ交渉参加の条件として開始された日米並行交渉を通じた米国の対日要求の受け入れなど、ＴＰＰは国民生活や地域経済に多大な悪影響を及ぼす
　
一方、ＴＰＰ交渉は秘密裏に行われ、詳細な内容は依然として不明のままだ

　ＴＰＰの署名を受け、各国で批准手続きが始まる　しかし、ＴＰＰの発効には、日本と米国がともに批准することが不可欠で、日本が批准しないだけでもＴＰＰは発効しない
　　
　ＴＰＰ交渉参加国の市民の抗議が大きなうねりとなってきた　批准阻止へさらなる運動を広げよう