日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

江戸博の戦国時代展は上杉謙信ファンにはおすすめでした。

2017-01-07 23:37:50 | 自己啓発
昨日おとといと、休暇にして伊勢の方へ旅をしていました。その旅の話はまたの機会ということで、今日は、年末年始に見た博物館等の話題をまとめておきます。忘れてしまうので自分の覚え用でもあります。

年末に、九段下にある「昭和館」という、「国民が経験した戦中、戦後の国民生活に係る資料を展示し、後世代にその労苦を伝える国立の博物館」に行って来ました。存在は知っていましたが、行ったことはなく、ぐるっとパスで無料で入場できるので、やっと行こうという気になりました。
「その労苦を・・・」などと堅い言葉が使われているので、進んで見学に行く人は多くはないのでは・・・と思っていましたが、意外といましたね。
いきなり千人針の腹巻がたくさん展示してあったりして、重い気持ちになりました。
空襲の体験コーナーがあったり、いろいろと展示の工夫もあって、戦争を全く知らない、イメージできない若者が見学に行くと有益だなと思いました。学校単位の見学の受け入れも多くやっているようですね。
結構若い人達が入館して、熱心に見ていました。ちょうど、安倍総理が真珠湾に行った日だったかと思います。
じっくり見るとそれなりに時間がかかる、たくさんの、貴重な資料が展示されていました。
自分も勉強のために、今後も何度か行ってみたいと思いました。

年明け3日には、六本木の森美術館へ。
「宇宙と芸術展」というのが、去年の7月30日からずっと開催されていたんですね。あさって1月9日で終了です。これは、ぐるっとパスで割引になりました。

行こうと思ったのは、ある所の情報によって、この展覧会において、「うつろ舟」という、UFOのような形をしたものが江戸時代に常陸国に漂着したときの絵が展示されていて、そのデザインを模したどんぶりが売っているとのことで、見てよい感じだったらそのどんぶりを買ってこよう、と思ったためです。

「六本木に『宇宙の入口』できました。」
というキャッチフレーズで、なんとなくノリは上野とかではなくて六本木だな、という展覧会でした。お客さんも、六本木という土地柄、若くておしゃれな人々が多く、欧米人も結構来ていました。

森美術館へはあまり来たことがなく、今回もごく久しぶりで、どういうコンセプトの展覧会が多いのかよくわからないのですが、よいなと思ったのは、写真撮影OKかどうかが、展示物ごとに表示してあることです。撮影OKなのかそうでないのかなど、気にするのが面倒なので、大体撮らないことが多いのですが、一つ一つに撮影OKとかそうでないとか表示してあると、じゃあOKなら撮っとこうかな、という気持ちにもなります。
映像体験コーナー(私は入りませんでしたが)では、その中で動画を撮って、友達などとシェアしよう、とか、拡散しよう、と呼びかけていました。

この美術館では、そのように、できるだけ写真動画の撮影はOKにして、ツイッターその他で来館者に展覧会の内容を広め、宣伝してもらおう、というスタンスなのかなと思いました。それもよい方法ですよね。学芸員資格課程で学ぶ身としては勉強になりました。

展示は、過去→現在→未来の順に並べてあって、過去の部では、竹取物語の絵巻、曼荼羅などが展示されていました。曼荼羅は密教において宇宙を表現しているわけですが、チベットの曼荼羅もあって興味深く見ました。とても精巧・繊細でした。私が好きな星曼荼羅もありました。現代の部では現代美術の作品がいろいろと展示されていました。


未来までを示唆・イメージさせる展示は面白いです。未来の前に、「新しい生命観――宇宙人はいるのか?」というコーナーがあり、そこに「うつろ舟」の展示がありました。本当に不思議な絵です。




関連グッズがいろいろ販売されていましたが、結局どんぶりも買わず。もしかしてデザインが飽きるかなと思い。
過去の遺物(古文書など)と現代のアートなどまでが一緒に展示されている不思議な展覧会で、グッズも全体的に「アート」な感じでした。


美術館は森タワーのなんと53階にあります。展望コーナーもあり、眺望はすばらしいです。
展覧会のグッズは買いませんでしたが、展望コーナーの横の売店でちょっと買い物しました。

今日は、江戸東京博物館の「戦国時代展」へ。ぐるっとパスで1割引きでした。
ぐるっとパスが使える施設は全部で79あり、六つのエリアに分けられています。そのエリアごとに一つずつスタンプを合計6館分集めて応募すると、ミュージアムグッズが抽選でもらえるとのことで、これまで五つのエリアのスタンプは集めてあり、今日、「墨田・深川・臨海エリア」の江戸博に行くことで、全部がそろうことになりました。チケット売り場でお姉さまがスタンプを押してくれたのですが、
「これで全部そろいましたね。おめでとうございます。」
と言われて、ちょっと恥ずかしいなと思いながら、ありがとうございます、と。
有効期限は購入してから2ヵ月で、あと4日ほどで私はおしまいです。これまで全部で10ヵ所ほど見ました。十分元はとったし、スタンプラリーもクリアしたので、もういいかなという気もするのですが、時間があって、体が動くならば、もう少し行ってみようかなと思っています。

それで、江戸博の「戦国時代展」ですが、昨年の大河ドラマは真田幸村でしたし、なんとなく戦国時代ブーム的な空気があるのかなという感じの中でのこの展覧会でした。私は、あまり戦国時代は好きではないといいますか、詳しくはないのです。世の中に異常に詳しい人達が結構いるので、そういう人達にお任せしようかというスタンスで。
ただ、上杉謙信は好きです。というのも、父親が新潟出身であって、小さい頃に上杉謙信の漫画などを与えられて読んでいたからです。新潟の人は上杉謙信大好きですよね。・・・と言っても、ここを新潟出身の方が見ていらっしゃるのかわかりませんが。

今回の展覧会のことは、ほとんど内容を知らず、真田幸村のいろいろの展示が多いのかなと思って行ったのですが、真田関係は、大きな六文銭の旗くらいしか目にとまりませんでした。真田幸村をあてにしていくと空振りの感があります。私は真田幸村も好きですけれども、大河の主役の人や脚本の人が好きでないので・・・また今ブームなので、あまのじゃくの私はそれに乗りたくないので特に真田幸村については関心はありませんでした。
いまさらですがチラシを見ると、11、12月は西国の将軍・大名(尼子、大内、三好など)、1月は東国の大名(上杉、北条など)を中心に展示替えをしているようでした。だから上杉謙信関係の展示が多かったんですね。

お客さんは、冬休み中の土曜日ということで、結構多くて、普段あまり博物館に来ないような人々が多かったのかな、そして人の動きがいつもと違う感じで、見学していてなんだか疲れました。江戸博はあまり好きではありません。
また、最近「刀剣女子」が盛り上がっているようで、ここでも、刀剣の展示は、見学の列を、前でじっくり見たい人、後ろでもいい人に分けていました。これが刀剣女子か・・・または歴女か・・・という雰囲気の女性が結構いました。普段私が行く展覧会にはあまりいない感じの。

この展覧会は、京都と山形も回るということが入口の説明に書かれてあって、どうして山形なんだろう・・・と思いながら中に入って行くと、上杉謙信関係が多かったので、そういうことか、とわかりました。上杉神社(米沢)所蔵のものが結構多く出ていました。
私も実は、この頃戦国時代の武将の言葉などを読んで勉強したりしているところで、これからもう少し深くやってみようと思っており、上杉謙信が好きなら、こういう上杉神社に行ってみるとかしてみてもいいのかなと考えたりしました。

私が見て感銘を受けたのは・・・上杉謙信ばかりですみませんが、真っ赤な陣羽織です。「緋羅紗陣羽織」とあります。こんな派手な色の陣羽織を着ていたのか・・・「謙信、ここにあり」と解説ボードに書いてありましたが、そういう目立つ色のをあえて着たのですね。
それと、赤くて立派な房のついた鞍カバー(鞍覆)も、驚きました。上杉謙信は赤色が好きだったのだろうか?こんな大きくて立派な鞍カバーを馬の背に載せていたのか?

国宝の上杉家文書もたくさん出ていました。後奈良天皇の綸旨をはじめとして、上杉謙信が天皇からも信頼(?)され、謙信自身も天皇の権威を借りようという動きを見せていたこともうかがえる文書群がありました。
信長からの謙信あてのお手紙もありました。

川中島の合戦図屏風も出ていて、一般に出回っているイメージでは、上杉謙信と武田信玄の一騎打ちの場面は、謙信が頭巾をかぶっているが、それは武田側のイメージで、上杉側では、謙信は坊主頭にはちまきをしていて、リーダー(軍曹)はそういういでたちをしているイメージなのだという趣旨の説明が書かれていました。
謙信が信仰していた毘沙門天の像(泥足毘沙門天立像)もありました。

他に、北条氏とか徳川家康とか武田信玄とかの肖像画その他がありましたが、私は上杉謙信のものがこんなに出ているとは知らず、それらが見られただけでおなかいっぱい、胸いっぱいという感じでした。

グッズ販売でもいろいろ面白いものがありましたが、私は川中島の合戦の二人の一騎打ちの場面の図と、上杉謙信関係の絵ハガキを数枚買いました。
戦国武将のイメージをデザインしたミニようかんもありまして、興味深かったですが、食べちゃえば残りませんので・・・
以前、糸魚川を旅した話を書きましたが、同じく下車した直江津の駅で、私は毘沙門天の「毘」の字の入ったかっこいい(主観です)キャップを購入して愛用していたのです。校外学習の時などにかぶっていると、上杉謙信ですか?と気付く生徒も前の学校では一応いました。それが、後ろのアジャスター部分が壊れてしまって、かぶれなくなってしまいました。通販で他の「毘」の字のキャップを見つけて購入してみたのですが、デザインがいまいちであまりかぶる気にならないのです。
そんなこんなで、もしかして「毘」の字の入ったキャップは売っていないかなと期待したのですが、売ってなかったですね。
段ボールで作る鎧セットとか、タイツとか、刀剣関係とか、好きな人は喜びそうなものも結構売っていましたが、レジに並ぶ人は少なく、ひやかしで見ている人が多かったのでしょうか。

以上、ちょっと長くなってしまいました。
それから、博物館学芸員資格課程の勉強の進捗状況ですが、年が明けてから、生涯学習概論のレポートを、見切り発車とでもいいますか、こんな感じでいいのかな、と思いながら、提出しました。
博物館経営論は、チャレンジしようとしたのですが、手がつけられず・・・
そろそろ、1月下旬の試験に向けての準備も始めようと思います。

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