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2011年経済予測  私ならこうする!! 

2010年12月30日 | 所長と熱く語ろう!(久野康成)

 平成23年度税制改正大綱では、法人税等の5%減税が定められました。日本の法人税等の実効税率は、アジア諸国と比較し高く、法人税減税は日本企業の国際競争力を増す上で重要なことです。

 

しかし、これにより減少する財源をどのように補うかが問題となりました。消費税改正は一切行わず、相続税最高税率を50%から55%に引き上げるなど、高所得者や富裕層に対する課税強化がなされました。

 

民主党は、雇用促進・格差是正を金科玉条の如く考え、法人税減税によるコスト削減により、国内投資を促し、内需拡大・雇用促進を図っています。高所得者・富裕層への課税強化は、格差是正を促すものです。果たして、有効策と言えるでしょうか?

 

内需減少は、長期的トレンドである人口減とグローバリゼーションに伴うデフレによるものです。このトレンドは、簡単には変化しないため、内需拡大政策は、ことごとく失敗に終わります。若年層の失業率の増加もグローバリゼーションの影響によるものです。世界の労働市場は、一つになろうとしています。日本人は世界の人々との競争をしなければなりません。同じ能力・技術を持つのであれば、安い賃金の人が選ばれます。高い賃金を得るためには、相応の能力・技術が必要となります。

 

多くの大企業が海外進出を加速させる中で、採用もグローバル化し、同じ新卒であれば、英語力・ネゴシエーション能力が高く、かつ、賃金が安い新興国のアジア人が雇用されています。

 

日本の若年層の高い失業率は、労働市場で競争に負けた結果なのです。失業率が増加すれば、労働供給過多となり、賃金は下落します。益々、日本はデフレ化しますが、賃金の下落は、企業にとって国際競争力の増加を意味します。にもかかわらず、民主党は、賃金下落を避けるため、最低賃金の引上げをしようとしています。

 

戦争・飢饉・疫病ではなく、長期的トレンドでの人口減少は、人類にとって初めての経験です。初めて我々が経験することを、伝統的政治システムでは対処不可能なことなのかもしれません。伝統的政治システムとは、「デモクラシー」です。民主党は、ポピュラリズム(大衆迎合主義)に陥り、抜本的改革が出来ません。税収の2倍を上回る歳出を予算編成し、赤字国債でその穴埋めをし続けています。消費税1%アップで二兆円の税収増と言われていますが、プライマリーバランスを均衡させるためには、現状の5%の消費税を25%に引き上げる必要があります。もちろん、これを行えば国民の実質賃金が大きく下がるため、経済に与える影響は測り知れません。

 

結論として、いま直ぐに日本が行うべきことは、「小さな政府」を作ることです。このためには、公務員の削減・民営化と年金の削減が不可欠です。大きな痛みですが、この痛みを国民が甘受できなければ、日本の国家破綻を免れることは不可能です。

 

果たして、政治家にこの判断が出来るでしょうか?ギリシャ・アイルランドに続き、ポルトガル・スペインも極度の財政難に陥っています。なぜ、このようなことが起きたのか真剣に考えなければいけません。これは、対岸の火事ではないのです。私は既に「デモクラシーは死んだ」と思っています。大衆迎合し、わずかな消費税のアップですら出来ない。民主党の存続ではなく、国を存続させるべきです。

 

今後、日本企業は、自らの存続のために益々海外への投資を増やすことでしょう。多くの人が、日本が破綻すると考えた時、何が起きるのか?それは、加速度的な資金の海外流出です。戦前の知識人は、日本の敗北を確信し、資産を海外に移した人も少なからずいました。国家が破綻すれば、急激な円安となります。その後に海外投資することは不可能となります。海外投資は、円高の今しかありません。そして多くの資金が海外流出した時、これが国家破綻の引き金となります。

 

日本の国債の95%は、日本人により購入されています。資金流出は、国債の引き受け手がいなくなることを意味します。その結果、日銀が公開市場買付によって、「実質的」な国債引受を行い、貨幣超過供給・インフレーション・円安・信用不安・国債の下落と連鎖し、国家破綻することになります。

 

日本の現状は、70年前の太平洋戦争に突入する時期に似ています。数年後には、大きく国が荒れるかも知れませんが、日本人の勤勉さによって必ず復活してくれるものと願っています。

 

                                久野康成

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1 コメント

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痛みを受け入れる (稲葉朋子)
2011-01-03 22:30:30
会長あけましておめでとうございます。
ブログありがとうございます。

私はこの国が破綻しないためなら痛みを受け入れていきたいと思いました。
しかし、この国家破綻の回避のための行動をだれが行ってくれるのでしょうか。
自分自身も誰かにやってほしいと望んでいる自分がいやです。
国とはだれでもない自分自身のはずです。
自分自身がこの国のために何ができるのか。
考えて行動していきたいです。

稲葉朋子

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