くにみ塾通信

Kunimi Juku's Bulletin

まんげつ

2018-01-30 22:44:41 | 塾生へ
 ネコの爪のように細かった月がだんだんと大きくなって、半月をすぎて、どんどん太って丸くなって、昨夜は影をつくるほどの明るさでした。月が大きくなってきたねと教室で話したところ、Kさんが、「だって31日は皆既月食やで」と教えてくれました。みんな、教室に貼ってある天文台カレンダーでチェック。昔の暦だと15日かなあ、と言えたところもお見事。
 たくさん知ることは、豊かなことでもありますが、もっと直接的にお勉強の点数にもつながります。昔の15日の夜は明るいのだと知らなければ解らない古文もあります。

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あたまにはいらない

2018-01-25 22:13:54 | 塾生へ
 「最近、勉強が頭に入らへん」と中学生が言いました。恋をしてるとかじゃないのー?と一応は茶化しながら、でもいいことを言ってくれたなと思いました。とても大事なことをことばに出してくれました。
 小学生と中学生が違うのは解りやすいけれど、中学1年生と2年生も、体や心がずいぶん変わるし、中学2年生と3年生も、それはもう大違いです。外から見える体も変わり、体の中も変わります。脳ミソだって体の中にあるのだから、これまでと同じではない。混乱に陥るのもある事なのよと言うと、とても安心したような顔をしました。
 頭に入らないからとか、点数が伸びないからって、勉強してもムダだとかって言ったらだめよ。取り出しにくくても頭のどこかに入っていることもあるし、頑張る習慣や力はちゃんとつくからねと釘を刺します。でも、こんなことを言ってくる真面目さからすると、そうそうサボることはないのですけど。

 ご入塾の相談に来られた方が、「今日は塾長は?」とおっしゃいました。ご兄弟がくにみ塾出身なので、「クウ塾長」をご存知で、撫でて行ってくださいました。ご入塾の手続きに来て下さった方にも、すり寄っていきました。中3のRさんが来た時にはごろんとおなかを見せて、とろけるような笑顔にさせていました。
 愛想のない日も多いクウちゃん、今日は大活躍で、生徒が帰った今、寝息をたてて寝ています。

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みている

2018-01-23 21:45:16 | 塾生へ
 国語の課題文のなかに、日本の小さな家の中にも花が生けてある(自然を取り入れている)ということが述べられていました。Kくんが、「家の中に花なんて飾っている家って、普通ないで。花を飾ってあるのを見るのなんてくにみ塾ぐらいやで。」と言います。日ごろ、何のコメントをしてくれるわけでもありませんが、目に入っていたようです。
 見ていないようでも見ている。聞いていないようでも聞いている。だから、どうせ聞き入れないからといわず、良いものを見せ、聞かせる。また、悪いものを見聞きさせてはいけない。そんなことを思いました。
 写真の絵は、安田靫彦の薄墨梅です。寒中見舞いを書こうと取り出した葉書の、寒い季節のあたたかい絵です。

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みかた

2018-01-22 22:35:31 | 塾生へ
 古い知り合いながら、細くやっと繋がっている程度の方の作品を見にいきました。その作品を、どう見るのか、見る目のないまま見ていましたが、作品をつくる人のことばを聞いた途端、その抽象的だったものが、わたし自身にとって意味のあるものになりました。過去にいき、未来にいき、現在の空間に存在することを意識しました。何を言っているのかわからないようなことを書いています…。小さな作品を購入して、個展の最終日でしたのでそのままいただいてかえり、壁に掛けました。思いを広げる手掛かりになるものです。
 見る目の乏しいことを残念に思っていても、たとえば今回のように、ちょっとしたひと言は、大きな導きになります。

 勉強を教えるという場で、そのひと言が言えているといいなと思いながらまじめに教えています。それなのに、漢字の書き取りをさせた中学3年生の珍解答の多さに、ぐぐぐっと次元を引っ張り降ろされた感じです。もうっ。
 降り積もるというほどの雪にならずに、今日の雪降りは終わりました。

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あたたかくて

2018-01-20 20:15:02 | 塾生へ
 教室の前で緑のバッタさんが日向ぼっこしていました。いくら暖かいからといっても、寒いことでしょう。どこから出てきたのかなあ。かわいそうなことにならなければいいなあと気にかかります。暗くなってから見たら、姿を消していました。
 土曜日は受験生の勉強日で、中学3年生が長時間頑張っています。途中、冬休みの終わりにおこなった最後の模擬テストの結果を返却しました。「反省するところあるでしょう」「これじゃダメだって思う部分に注目しなさいね」と厳しいことだけを言ったのですが、何とも前向きなことに、伸びた部分、よくできたところに注目して、嬉しそうな表情を隠せないコドモたち。まあ、たしかに頑張ったから、いいか。

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見上げる

2018-01-18 15:04:00 | 塾生へ
 中学2年生は、学年末テストが終わったら修学旅行でスキーをしに出かけます。スキーなのかスノボなのか、おやつやお小遣いや、交流会の出し物や、決めることや決まっていることや、何やかやと楽しみなようすです。一般的に楽しい行事とされることを楽しいと思えると、余計な苦しみは少ないので、そんな生徒をみて、わたしはほっとします。
 中2「5日の授業はどうなるんですか?」わたし「旅行中だし、無理ねえ。塾のために帰ってくる?」中2「逆ですよ、先生がスキー場に来てくれたらいい。」わたし「晩ごはんの後、くにみ塾の皆さんは別室で授業ですよー、っていうの?」中2「そうそう。」と楽しませてくれます。
 そんなわけにはいきませんが、課題を出すとしたら。夜空を見上げてきてほしいなあ。

 事務室に置いているふるさとグッズを写真に撮ってみました。西のほうにある高原の町です。何十年もむかし、海上保安庁が水路を観測するための天文台を設置しました。それをきっかけに、そこに住んでいる人の多くは、はじめて星や星空を意識しました。それまで、降ってくるような星空は、水や空気と同じように、価値なんて感じていませんでした。天文台が増えたり、関連するイベントが行われたりするなかで、大切なものだと認知するようになったのだろうと思います。
 個人的には天体の専門的なことにはあまり興味がないまま。でも星を見るのは好き、という感じです。たとえば最近の冬の冴えた夜空。すぐに見つかるオリオン座。小学生の理科の知識で、北を見て北斗七星やカシオペア座から北極星を探すことしかできないけれど、見上げる。
 見上げる星空は、広くて遠くて、大急ぎで回る時計とは違う時間が流れていて、がちゃがちゃした日常などは意に介さない大きさがあります。望遠鏡でのぞくのではなく、観察するのでもなく、見上げる。日ごろ、ココロが縛られていると思っていなくても、解放されたと感じることができます。

 この地域からでも、照明をうまく避けると星空は見えますが、スキー場でみると、きっともっと広い空のはず。見上げるという体の動き自体、胸が開いて大きく息が吸えます。授業に変えて、見上げるという課題。

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表現

2018-01-15 17:40:35 | 塾生へ
 「ごんぎつね」は、小学校の教科書に取り上げられていることから多くの人の記憶にあると思います。その作者が新美南吉だということを、小学生の多くも知っています。
 新美には「川」という作品もあり、これはよく小学生の読解問題で取り上げられます。主人公が漠然とした悲しみを抱えている日暮れの場面。次のように書いてあります。
 「昼のなごりの光と、夜のさきぶれの闇とが、地上でうまくとけあわないような、妙にちぐはぐな感じのひとときであった。」「六月の日暮の、微妙な、そして豊富な物音が、戸外に満ちていた。それでいて静かだった。」
 児童文学の中で、主人公は自分の気持ちを雄弁には語りません。しかし主人公が立つその場の風景は、こんなことばを連ねてあらわされています。物語を楽しむコドモは、意識としてはストーリーを追っているだけでも、こうしたことばに触れることで、映画の背景をつくるように、世界をぐんと広げていくのでしょうか。
 
 「読書はいいよー」と言いたいけれど、そんなことも言っていられない受験生たちは、今日もよく勉強しています。事務室に質問にきてセンセイを独占するのも、得した気分のようです。

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効率

2018-01-13 20:35:44 | 塾生へ
 昨日の小さい写真の箱。覗き穴の中を伺うと、写真のようなネズミさんの物語が繰り広げられています。
 手を動かしながら楽しんだこの力作は、英語のお話の中のお気に入りの一場面です。箱には、お話の要約と、どうしてその場面を選んだかが英語で書いてあります。これだけ英語を書いたら、上手に読みたくもなるだろうと思います。楽しんだり、わあわあ言ったりしながら、手間をかけて学んでいきます。効率悪いけれど、実は効率の良い学びです。年齢によって、発達段階によって、どんな学び方がよいか。大急ぎで詰め込まなくてもいい時期には、効率悪くみえることも大事で、目に見えないいろいろも育ちます。

 一方今日の教室は、大急ぎで猛勉強の生徒たち。6時間をこえて塾で過ごす受験生たちは、途中の食事休憩をはさんで、頑張っています。「答えは解ったんですけど、いまいち腑に落ちなくて」とか、「どうしても模範解答のようにならなくて」とか、「手掛かりがないんです」とか、何だかんだと言いながら、質問にきます。
 自分がわかるかどうかが大事だと解ってきた生徒たち同士は、辛辣なことばも平気です。「おまえの質問が長いから、おれは質問を遠慮してしまった」と言ったり、時間がきて帰ろうとすると、「わからんままで平気で帰るんか」と言ったり。質問してもしなくても、何かひとことは言いたい。仲良しになってきています。

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さかいめ

2018-01-12 19:55:50 | 塾生へ

 くにみ塾から「がんばれ」の気持ちを送っていますが、届いているかなあ。明日明後日のセンター試験に臨む卒業生の顔を思い浮かべながら、応援オーラを出しています。
 3年前の高校受験から、あっという間の大学受験のようにも思いますが、その間には、たっぷりと栄養を吸収したことでしょう。オトナの3年間と、高校生の3年間は、同じ時計ではないのではないかな。

 オトナよりも、コドモのほうが境目が多いように思います。外と中の境目である塾玄関を入って、生徒たちは勉強モードに変わります。言葉遣いも変わります。学年の境目には、昨日と今日のたった一日の境目なのに、変わります。小学生が中学生になり、高校生になり、大学生になり、変わらない土台はあっても、その境目を経るごとに、かならず変わっていきます。
 オトナは、そのちゃんと変わろうとするところを邪魔しないように心することも大事のように思います。コドモをオトナの「手段」にしてはいけない。

 写真のかわいらしい箱のなかでは、ある物語が展開されています。側面には英語で物語の内容が手書きされています。とても丁寧な工作です。面倒に思えることを丁寧にこなしていくと、それに対しての思いも丁寧になります。こういう経験や積み重ねが、さまざまに丁寧であることにつながるのだろうと、嬉しくなって写真を撮りました。

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クウのしごと

2018-01-11 21:47:07 | 塾生へ
 くにみ塾がスタートした2008年の夏の終わりにやってきた迷子のクロネコが、クウちゃんです。塾の開いている間は、だいたい塾で過ごしています。しごとは、塾生や保護者の方を歓迎すること。教室に来た人をにっこりさせる役目。受験勉強でへとへとになった生徒の愚痴を聞くこと。癒すこと。
 寒さにも負けず出勤しました。今日も頑張っています。
 ネコらしいわがままさで、自宅では、座布団の上で偉そうにしています。

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