歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

タイの自動車部品大手のサミットグループとは

2009-02-21 18:22:52 | Weblog
タイの自動車部品大手のサミットグループが、世界最大の自動車用プレス金型メーカーのオギハラ(本社:群馬県太田市)の筆頭株主となった、というニュース(こちら)は日本の金型業界、自動車業界にとっても、また今後の日本とタイの経済関係のあり方を考える上でも非常にインパクトの大きい出来事だと思います。しかし、サミットグループとはどんな会社なのかというと、私は「華僑系の財閥で、タイ最大の自動車部品メーカー」といった程度の認識だったので、ちょっと調べてみました。

TSAと業務資本提携しました!(リクナビ)
オギハラとTSAは、既に平成20年6月に中国福建省福州市において、自動車用パネル部品の製造販売を行う『福州オギハラ・タイサミット』を合弁で設立しており、今後はTSAとの業務資本提携による事業シナジーの創出と経営基盤の強化を図ることで、より一層のブランド力強化を目指して行きます。
すでに中国で合弁事業を行っており、両社は親密な関係にあったのですね。

金型大手オギハラ、タイ企業が筆頭株主に(newsclip.be)
TSAなどタイ・サミット・グループは自動車部品製造のほか、ホテル、ゴルフ場の開発・運営にも進出。2007年の売上高は390億バーツ、従業員約2万人。グループオーナーのジュンルンルアンキット家は米経済誌フォーブスがまとめた2008年版のタイの富豪ランクで資産5.8億ドル、9位にランクインしている。一族のスリヤ・ジュンルンルアンキット氏はタクシン政権(2001―2006年)で副首相、工業相、タクシン派与党の幹事長などを務めた。

オーナーはタイを代表する富豪で、一族は政界にも食い込んでいます。

今やタイを代表する富豪のオーナーですが、親と一緒に中国・広東省からタイに渡ったとき家族は無一文で、彼は15歳の時から自動車のシート工場でワーカーとしてほとんど毎日働いたのだそうです。2006年にジャーナリストの松田健氏が彼の半生についてインタビューを行っており、これをまとめた記事が「バンコク週報」に掲載されています。非常に興味深い内容です。

財閥サミット・グループをわずか一代で築く(上) (バンコク週報1206号(2006年2月20日))
サミット・グループを一代で築いた社長(中)(バンコク週報1207号(2006年2月27日))
サミット財閥を一代で築いた社長(下)(バンコク週報1208号(2006年3月6日))
タイ最大の自動車部品メーカー、サミット・グループは、40年ほど前、バンコク都内スリウォン通りのソイ(小路)で「三友」という社名で、4輪・2輪車向けや家具向けシートの修理、生産を始めたのが起こり。創業者のサンサーン・ジュランクン社長はこれまでにサミット・オート・ボディ(SAB)、サミット・オート・シート(SAS)など30余社からなるサミット・オート・インダストリーズ・グループ(SAG)をたった1代で築きあげた。同社長の実弟も「タイ・サミット・グループ」30余社を築いており、兄弟が築いた企業のそれぞれ約半数が日本企業との合弁となっているなど日本との関係が深い。
(中略)
サンサーン社長の中国名は荘漢忠で、中国語が堪能。「兄弟の中で私だけが中国の広東省生まれで、親と一緒にタイに来ました。父はスリウォン通りのあるソイの角で、1杯50サタン(1バーツの半分)のラーメン屋を始めました。シートを作る工場と家はそのソイを少し入ったところにありました。私は15歳の時に自動車のシート工場にワーカーとして入ったのが始まりで、日曜も半日は働く週6.5日制勤務で月給は80バーツ(現在のレートでは約240円)。ドイツから輸入していたフォルクスワーゲンの完成車には、税金を安くするためシートが付属していなかったのでそのシートを生産していました」(同社長)と振り返る。


記事では、グループが日本からの技術導入を図ると共に独自開発にも力を入れているほか、『現場、現実、現物』の三現主義を重視しているなど日本企業の影響を強く受けていること、またオーナー自身が松田氏曰く「生前の本田宗一郎氏に似ている」(学歴のない現場からの叩き上げという点も似ていますね)気さくな知日家であることなど、知られざるサミットグループのことが詳しく述べられています。

グループの現状について詳しい情報を得るにはこちら。
Summit Auto Seats Industry Group
Summit Auto Body Industry Co.,Ltd

日本を代表する金型メーカーの筆頭株主が外資になってしまった、ということは正直残念に感じます。しかし外資とはいえ、日本的なものづくりを積極的に導入しながら、日系が強い影響力を有するタイの自動車産業の中で成長してきた企業と資本提携できたことは、オギハラにとってラッキーであったと言えるのではないでしょうか。
今回の不況によってタイ国内の自動車産業が大きな打撃を受けているにもかかわらず、巨額な出資を行ってしまってサミットグループは大丈夫だろうか、という気もしないではありませんが。
ジャンル:
ウェブログ
Comment (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加 mixiチェック
« タイサミット、オギハラの筆頭株... | TOP | 秋田県二ツ井町の「恋文街道」 »
最近の画像もっと見る

1 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2009-08-25 22:28:17
なるほどー

post a comment


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

Related Topics

Trackback

Trackback  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。