クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

弥勒でつながる『田舎教師』と『鬼平犯科帳』? ―羽生文学散歩(17)―

2016年09月28日 | ブンガク部屋
羽生市弥勒には「弥勒野」が広がっていた。
ここに生えていた萱(かや)は、忍城の屋根修理に使われていたという。
ゆえに、一般の者が無断で刈り取ることはできなかった。

黄色い“おみなえし”の花が一面に咲いていたという弥勒野。
いま目にするものとは全く別の光景が広がっていたのだろう。

現在は高速道路が通り、住宅や会社が建っている。
“羽生パーキングエリア”があるのも弥勒だ。
池波正太郎の『鬼平犯科帳』の世界をモチーフとした「鬼平江戸処」があるパーキングとしても知られる。

中に入るともう別世界。
多くの人で賑わい、たくさんのお土産と食事処がある。
足を運んだだけでも旅をしている気分になれる。
弥勒野が広がっていた頃には想像もできない世界だろう。

「田舎教師」と「鬼平犯科帳」。
教師物語と捕物帳。
僕が中学生だった頃には全く想像もできなかった世界だ。
弥勒にはそんな面白い題材の組み合わせを見ることができる。

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