クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

風邪で見上げた空に……

2017年06月17日 | ウラ部屋
風邪を引き、高熱にうなされる日々が続きました。
僕の風邪はいつも喉から。
喉の痛みに食事も水も飲めず、
ヨーグルト1つ食べるのがやっとでした。

気が緩んだのかもしれません。
学生時代はテストが終わった途端によく風邪を引いていました。
体調のリズムは何年経っても変わらないのでしょう。
最近は大丈夫かなと思っていたら、
40度近い熱が出るのですから油断大敵というものです。

風邪を引くと世界が少し違って見えます。
頭がフラフラになるからなのでしょうか。
あるいは風邪が変化の通過儀礼なのだとしたら、
新しい視点で世界を見ているからなのかもしれません。

高熱にうなされながら、懐かしい人のことを思い出しました。
彼とは20年以上会っていません。
大空を飛ぶ夢を持っていた彼。
彼は夢を叶えただろうか、とふらつく頭で考えました。

とりわけ親しかったわけでもなく、個別に遊んだことはありません。
放課後にクラスメイトたちとカラオケに行ったり、音楽の授業で席が隣であっても、
共通言語(話題)はほとんどなかったと思います。

ただ、僕は彼のことを思うと少しだけ胸が痛むのです。
あの頃僕がぼんやり憧れていたものを彼は具現化していたからでしょうか。
眩しい存在だったからでしょうか。
個別に親しいわけではなく思い出すこともほとんどなかったけれど、
案外僕の中で特別な位置にいたかもしれない。
そんなことを20年以上経て気付くのですから、
これも風邪の功名(?)というものでしょう。

風邪のピークは越えました。
少しずつ回復傾向にあります。
寝込んでいるあいだ、子どもが周囲をバタバタと駆けまわっていましたが、
家族には誰一人移ってはいないようです。
なにより、なにより。

窓を開ければ色とりどりのアジサイ。
空を見上げると、夢を叶えたかもしれない20年以上前の同級生のことが思い浮かびます。
こんな感情もいっときのことなのでしょう。
風邪が抜け、普段の日常が戻ったとき、
彼はまた遠ざかってしまうのかもしれません。
20年以上前の眩しい存在のまま、
遠い空へ吸い込まれていくように。
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2 コメント

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今が仏なりとは、道元が言ってます。 (チョー坊)
2017-07-04 07:29:12
叙情派で 詩人ですね。ショパンの曲が聴こえてくるようです。
今が仏なりとは、道元が言ってます。 (チョー坊)
2017-07-04 07:29:13
叙情派で 詩人ですね。ショパンの曲が聴こえてくるようです。

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