雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

それでも星は流れる(再検証 2013.05)

2013年05月17日 | それでも星は流れる
最近20cm反射鏡筒R200SSによるオートガイドがうまくいっている。
以前に対策を実施した以降、あらたな対策といっても
コネクタルーズが”接点復活剤”により発生しにくくなったくらいで、
相変わらず「星は流れている」のだが、なんとか画像処理でカバーできる許容範囲で安定している。
(これまでに実施した対策については、カテゴリー それでも星は流れる より)

そこで、最近撮影したR200SSおよびエクステンダーでの拡大撮影時の流れを
ステライメージ7の自動位置合わせ機能を使って数値化してみました。

R200SS (f=800mmマルカリアンチェーン
2013.05.12   5分露光×21枚
(ステラナビゲータ9を使用して作成)

約2時間での星の流れ(クリックで拡大)
興味深いのは、南中前から撮影開始しているが南中後には高度が下がるとともに、
まるで鏡筒が”おじぎ”をするかのように赤経Raの”進み”が大きくなっている。
ただ、撮影中の高度変化が少ないため、5分露光ではRaの流れは2画素程度で問題なし。


R200SS + Canon1.4x (合成f=1120mmM101銀河
2013.05.12~13am  10分露光×20枚
(ステラナビゲータ9を使用して作成)

約4時間での星の流れ(クリックで拡大)
途中でPCがパワーセーブに入り、ガイドがストップしてしまった。
このためグラフおよび流れがとぎれているが、
4時間の撮影で高度が大きく変化し、赤緯Dec方向の流れも大きくなっている。
Ra,Dec総合10分露光で4画素くらいで、なんとか画像処理で許容範囲か?


R200SS + Vixenエクステンダー (合成f=1500mmNGC4565銀河
2013.05.08  10分露光×16枚
(ステラナビゲータ9を使用して作成)

約3時間ちかい星の流れ(クリックで拡大)
前項のM101に比較して高度変化がゆるやかな事から、
不思議なくらい直線的で均等に星が流れている。
オートガイドで無ければ、モータ速度が速いのでは、と疑ってしまうところだ。
星雲・銀河撮影の最長焦点距離であるため、流れも拡大され、
10分露光で6画素くらいになり、画像処理でも許容範囲を少し越えている。


オートガイド(PHDGuiding)のグラフを見るかぎり、その機能は正常である事から
今回の星像の移動グラフを見てわかる事は、
鏡筒が傾くにつれて、まるで”バネ秤(はかり)”のように
タワみが増していっているとしか考えられない。

それでは、その対策は? 


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徹夜での撮影の後は、ダメージがしばらく残り
ブログ記事の更新がなかなかできません。
まして、徹夜しても1,2枚のタイトルしか撮れないので
すぐネタ切れに。
ブログ掲載を考えると、もう少し効率的な撮影ができればいいのですが・・。

雲上くもがみ
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コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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問題はタワみ? (ただよし)
2013-05-19 13:58:51
こんにちは。ただよしです。
毎回素晴らしい写真を掲載されていいる背景には、このような苦労もあったのですね。
タワみが原因とのことですが、徐々にタワんでいくと思うのですが、それにしてもズレ量が直線的になっているような気がします。
そこで素人ながら気になったのが、「ガイド星を中心として回転している」のではないかという点です。
たぶん、タワみでしょう。 (雲上(くもがみ))
2013-05-19 17:16:45
ただよしさん、コメントありがとうございます。

確かに極軸設定誤差が大きいと、ガイド星を中心に回転してしまうのですが、
最後の例ではDecがほとんど動いていないのに、Raが直線的にズレています。
Decが動いていない事から、極軸設定はOKと思われます。
ステライメージの自動位置合わせのデータでも回転ずれは、ほとんどありません。

やはり2点で鏡筒をしっかり支えるか、「親亀・子亀方式」でタワみを含めてガイド補正するかしかなさそうです。

ダブルアリミゾですか? (ただよし)
2013-05-21 06:53:23
おはようございます。
なるほど、強化だとダブルアリミゾですか?
私はCelestron CGEMを使っていますが、この幅広アリミゾを固定する部分は非常に頼もしいです。
K-ASTEC の DDS80L という選択肢はどうでしょうか?
問題はアリガタなのです。 (雲上(くもがみ))
2013-05-21 13:05:25
ただよしさん、こんにちは。

ダブルで締め付けるタイプのアリミゾは、他にもシュミットで販売しているのですが、
いずれも80mm巾広のアリガタ用で、ビクセンの45mm巾のダブルのタイプではないんですね。
となると、アリガタも買うとなると5万円くらい?
もっと大きな問題はR200SSの鏡筒バンドに巾広アリガタをどうやって取り付けるか?
更に400mmほか望遠レンズのアリガタはどうするか?
など問題山積みなのです。
45mm巾でも2個所で固定できれば効果は期待できると思うのですが・・・

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