くまぷーの海外ドラマblog

海外ドラマを脇役チェックなどしつつ
あれこれ見ています。

コールドケース2 第3話 「ダニエラ」

2006年07月17日 | コールドケース
リリーとスコッティは、離婚申し立て中の夫の殺人を通報したい、という女性から古いフィルムを預けられる。そのフィルムには女性を射殺する様子が撮影されていた。
撮影された79年当時を調べたところ、身元不明で遺体も見つからなかった事件があったことがわかる。ゴミ置き場から血まみれのドレスとバラの花びらが発見された事件だったが、遺体があがらなかったことからすぐに迷宮入りになったのだった。
そのフィルムを撮影したジョンに話しを聞くと、当時娼婦だったダニエラという女性を撃つ真似をしたが、殺してはいないという。その場に一緒にいたクリスも殺人はなかったと証言、続きのフィルムも発見された。
それで、殺人は起こらなかったのだということでカタがつくかと思われたが、ダニエラの住んでいた部屋を調べてみたところ、壁一面にルミノール反応が。
ダニエラの部屋で殺人は行われたのだ・・・・

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ちょうど最近私がお気に入りで見ているシットコムにFOXの「That '70s Show」がある。
70年代を舞台にしたドラマで、この間見た第1シーズンのエピソードが、「スターウォーズ」を見てみんながそれに影響されてしまう、という話だったので、(SW1作目は77年公開)同時進行で見ている第3シーズンが今回のエピと同じくらいなのかなぁ、などと思いながら見た。(もしFOXが見られる方は、超面白いのでぜひ!お勧めです)
ちょうどプロムエピもあって、コサージュを渡して、とか。
まさに主人公は純粋なマジメくんで、父親が厳しくて・・・・というキャラなので、もしあっちのドラマの主人公エリックがこのエピのクリスだったら・・・と考えたら・・・・・や、やめよう、怖すぎる。

結局、あの時代の微妙な善良さゆえに、殺人は行われていなかったということなのだが、どうにもならない後味の悪さを、ダニエラとクリスの愛で押し流したといった感じだろうか。
最後のダニエラが花嫁のように美しかったのが、なんとも言えず悲しい。
あの当時ならまだ手術も簡単には出来なかっただろうし、体も売れなかったわけで、ダニエラの生活はさぞかし大変だっただろう。まさに「窓のない」生活だったわけだ。
「エドウィン・カスティーヨ」の正体がわかってから、ダニエラがマルケットに指輪を売ってるときの言葉や表情を見てみると、とても切ないものがある。
「世界中に本当の私を見てほしい」という言葉が心に痛い。誰も自分を理解してくれなくても、クリスに本当の自分を見つめてもらえればよかったのに・・・
自分の心の中の壁は乗り越えられても、父親が象徴する「世間」は乗り越えられなかったクリス。彼が子供じゃなくて、もっと大人だったらなんとかなったのだろうか。うーん、どうかな・・・・

リリーがジョンのことを「キューブリック君」と呼んでいたが、スタンリー・キューブリック監督はちょうどその頃の映画少年たちにとっては時代の最先端だったのかも。
翌年80年にはスティーブン・キング原作のホラー映画「シャイニング」が公開になっていたし、ジョンのメンタリティに影響を与えたであろう「時計じかけのオレンジ」は71年、「バリー・リンドン」は75年だった。キューブリックに影響を受けたジョンみたいな青年がけっこう当時は多かったのだろうか。
ちょうど「スター・ウォーズ」が77年、また映画少年たちに最も影響したのはちょうど79年に公開された「エイリアン」かも。ちょうど映画に若い才能が可能性を求めていた時期だったというのが、ジョンのキャラクターに反映してるのだろうか。
しかし、ジョンはなんだかんだと普通にホワイトカラーのおやじに成長し、父親と縁を切ったクリスは(おそらく大学に行ったりできなかったのだろう)肉体労働を生業にしている21世紀を迎えているのだから、なにやら皮肉だ。

リリーがクリスに「生涯に一人の人かもしれないのに背を向けちゃダメ!」と諭していたが・・・
リリーにとっては自分にも向けられた言葉かもしれない。
運命を感じたのなら、きちんと向き合って、簡単に逃げたり諦めたりしちゃダメだと。横で聞いてたスコッティもグサグサきてたのではないだろうか。これがヴェラだと、「女房とは運命の相手じゃねーからなぁ」とか逃避しそうだが。

でも・・・・リリー、大丈夫だから。
カイトは運命の相手じゃないから!


【 脇俳優チェック 】

◆ダニエラ .... Onahoua Rodriguez
「CSI:マイアミ2」20話「沈黙の青い壁」で、警官殺しの事件にからんで、被害警官の隣人に住んでいる男にDV被害にあっている密入国の女性アナ・モラーレス役を演じていた。アナに優しくしたカリーは彼女の涙をぬぐってみせながらハンカチで涙に含まれるDNAを採取。DVを立件してアナを救うのだった。
「ER」第9シーズン2話「再度死亡」では銃で撃たれたが妊娠している女性アルマ役。下半身麻痺が残るかもしれないのに、巻き添えを食わせた恋人は反省の色も見せない。
「ザ・シールド」の第4~5シーズンにはエモリア・メレンデス役で9エピソードに登場している。

◆大家79年版 .... Robert Catrini
「FBI~失踪者を追え2」8話「炎の中の友情」では、ヤミの賭博場を店の裏で開いて、借金を作った消防士たちにわざと火事を起こさせる悪徳おやじの「ヴィクターズ・バー」のオーナーヴィクター役を憎々しげに演じていた。
「アリーmyラブ」第4シーズン16話「傷心旅行」で、エスコートガールジェーンのエージェントのフランキー役。リチャードはLAのホテルでジェーンに客と間違われたために買春だと疑われて逮捕されてしまうが、行きがかり上エスコートをさせているフランキーと交渉してジェーンを自由の身にしてあげる。
「バフィ~恋する十字架4」1話「フレッシュマン」では、バフィに冷たく接して大学生活への不安を掻き立てる教授役を演じていた。

◆クリスの父79年版 .... Christopher Allen Nelson
「キル・ビル」の冒頭でブライドと一緒に襲われた「花婿」役。2にも出演している。
元々は特殊メイクスタッフで、「アンブレイカブル」「ビューティフルマインド」など多数の作品を作っている。タランティーノ組のせいか、「CSI:5」のタランティーノ演出の最終話に出演している。

◆サイコ映画青年ジョン79年版 .... Cody McMains
オフィシャルサイトあり。「エバーウッド」第1シーズンにウェンデル役で4エピソード出演など。


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9 コメント

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わ~い♪ (それいゆ)
2006-07-18 00:18:55
やっとCC2見れた!

…けど、このエピは…うぅ~ん…。重い…。

久しぶりのリリーとかヴェラは嬉しかったけど。

あ!気が重くなるのはこのドラマだと当たり前だった!忘れてた(笑)!

CCって、ゲイネタ多いですよね…時には不必要なゲイキャラもいるような気が…。





あと、キルビルの花婿って全然うつんないんだけど、あのおっさんだったんだ!
それっちみっけ(笑) (でむしー)
2006-07-18 00:31:21
That '70s Show大好きです(^^)

くまぷーさんはCSのドラマまで見てるのですね。

しかも、サッカーまで。。。

趣向がでむしーと似てる(^^;)



もちろん、OCも見るんだろうね。。。('-'*)
それいゆさんへ (くまぷー)
2006-07-18 00:43:20
このエピはまだ1話と2話に比べたら、これでも重くなかったっす(^_^;)。

ストーリー的にもだけど、1話と2話はヴェラが沈みっぱなしで、重くて無理かもしれないけど浮上して!っていうくらい沈んでました。

今シーズンも、一緒に暗くなりましょう(^_^;)



>CCって、ゲイネタ多いですよね

ありますね。1stでは2エピ?もっとあったっけ?

WATは少年ネタ、CCはゲイネタ、CSIはオタクネタがお約束なのでしょう。・・・どういう特化じゃ。
でむしーさんへ (くまぷー)
2006-07-18 00:51:24
でむしーさんは初めてでしたっけ?そんな気が。

よくそれいゆさんのところでお見かけしてますよね。これからろしくお願いします(^_^;)



That '70s Showいいですよねー!今、はまりまくってます。フェズのひとの今の写真とか見るとびっくりしますよ(^_^;)



OC、もちろん見てます。なかなかいい出だしで・・・。まゆげおやじの親子萌えで見ることになりそうな予感です。
切ないなぁ。 (miyako)
2006-07-18 10:19:31
ストリートで出会った哀しい恋でした。。。女性になりたかった、女性として見てもらいたかったダニエラ。二人とも純粋に若すぎた、切ないエピでした。ゲイだってオカマちゃんだって、その人が自分で決めた生きる道! 他の人がとやかく言うことじゃ無いと思うのですがね。
切ない… (cilver)
2006-07-18 12:04:01
最後にダニエラとダンスするシーンは泣けてきちゃいました…29年前にあぁやって踊れていたら今2人はどうなっていたんだろうと思うとすごく切なくなって…。

一つ疑問なのですが,ああやって死体を埋葬するのって死体遺棄罪にならないのでしょうか?もう一回見直したらそこばっかり気になっちゃって…
コメントありがとうございます (くまぷー)
2006-07-20 10:06:00
>miyakoさんへ

「他の人がとやかくいうことじゃない」と多くの人がわかるまで、27年かかった・・・ってことですかね。

まだわかってないひとも多いし。



>cliverさんへ

クリスのあれは死体遺棄罪に問われるんじゃないかと、私も思いました。

でも・・・最後の掘り出しのところでクリスは手錠かけられてなかったですよね。だから逮捕されてはいないようですね。それは多分、殺人には時効はないけど死体遺棄罪には時効があるから、なんじゃないかなーと思ったんですよ。調べたんですけど、さすがにアメリカの刑法の細かいところはよくわからなかったです(^_^;)
ラストのダンスシーン (紫熊)
2006-07-20 20:31:34
胸にキュンっときました。

本当だったら実現していたはずなのに・・・



父親に問い詰められたとき、

「ダニエラが男でも関係ない」って言ってあげることができたら、彼女(彼)死ななくてもすんだのに・・・



全部「たられば」ですが、実際今でも同じ事で苦しんでるひと多いんですよね。

「愛」だけじゃダメなのかしら・・・



って、お久しぶりです、くまぷ~さん

Wカップモードから抜け出せなくて、今までかかりました。

また、よろしくお願いします★
私の運命の人… (ママ)
2013-06-27 20:47:45
最近、このストーリーを観たわけではないのですが、改めて、私の中で想い出深いと感じました。
蝶々やMr.ウィルソン…たくさん、心に響くものはありましたが、ダニエラは特別です

一生に一度なんだ
そんなチャンスに背を向けちゃいけない
運命の相手に会えた
彼女が誰でも関係ない
運命の相手だった

クリスの言葉は、あまりにも深く、そのあとにリリィーが言う
運命の相手でしょ
一生に一度の相手に背を向けてはダメ

この言葉でさえ軽く聞こえてしまう

私はクリスと同じ立場です
失ってしまった運命の人を、今でも想っています
離れてしまったつらさは言い難いけれど、運命の人にめぐり逢えた、その幸せも事実です

今でも主人を想う時はダニエラを観ます

パパ、大好きだよ


重くなってしまいましたねU+203C
でも、コールドケース、大好きです

また、来まぁぁぁす

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