くまモン獣医 ~日々平穏~

九州で馬の診療を行う若手獣医師の日々

顆粒膜細胞腫の診断法 ~AMH値測定~

2017-04-25 13:42:18 | 繁殖

(以下、JRAの先生の論文引用)


ウマ顆粒膜細胞腫における血中抗ミューラー管抑制ホルモン(AMH)濃度および卵巣におけるAMH、AMH-Rの局在



顆粒膜細胞腫(GCT)はウマの卵巣腫瘍の中で最も多く、無発情、持続性発情、種牡馬様行動などを示し不妊症を呈す疾患である。診断には超音波診断、血中のインヒビンやテストステロン濃度が用いられているが、卵巣血腫、卵巣膿瘍との鑑別が難しく、臨床現場において確定診断することは困難である。一方、AMHは、卵巣の前胞状卵胞の顆粒膜細胞において強く発現し、近年ではヒト医療において卵巣予備能の指標として用いられている。本研究では、ウマGCTの診断における血中AMH濃度測定の有用性を検討するとともに、AMHおよびAMH-Rの局在性について検索した。
【方法】臨床的に顆粒膜細胞腫と診断されたウマ5頭における血中AMH濃度を測定し、健常牝馬の発情期、黄体期、妊娠前期、妊娠後期の測定値と比較した。また、GCT卵巣の摘出術前後の血中AMH濃度の変化を調べた。
【結果】血清中AMH濃度(1201.61±2452.93ng/ml)は正常馬(発情期0.35±0.22ng/ml、黄体期0.26±0.20ng/ml、妊娠前期0.19±0.19ng/ml、妊娠後期0.24±0.36ng/ml)に比べ有意(p<0.001)な高値を示し、術後には低下した(2.11±2.01ng/ml)。GCT卵巣におけるAMHは胞状卵胞辺縁および増殖したGCTにおいて強く発現した。
これらのことから、ウマにおいて顆粒膜細胞腫の診断に血中AMH濃度の測定が有用であることが判明した。また、増殖した顆粒膜細胞から産生されたAMHは自己分泌もしくは傍分泌により顆粒膜細胞自身に作用していることが示唆された。

(終了)
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罹患馬のAMH値高値の幅は広いようで数十~数千まである。

程度や構造物の違い、発症からの時間で差があるのか

そしてAMH値と術後予後判定(復帰期間など)との関連はあるのだろうか。

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