くまぐー日記

くまさんの電脳室リポート

再びウズベキスタンへ -4-

2016年03月24日 | Weblog


■3/24
翌日早朝ベランダに出て旅の整理をしていると、ここで働いている若い男が話しかけてきて日本人とわかると北野タケシの映画やアニメの話などしてきて、おまけに100シム硬貨を記念にくれた。

マヘンドラと食事をして彼にこのホテルの従業員の女性の一人にもらったという手作りのなすび味のピクルス風ペーストが残っていたのをもらった。冷蔵庫にあるジャムも置いてくから食べてくれという。従業員だってシフトで10人くらいはいるとおもうのだが、、、。ペーストはベジタリアンのマヘンドラのために特に彼女がつくってくれたもので、彼が言うには、彼女は旦那さん想いのいい子で昼は忙しいが夕方仕事に入るときは旦那のために化粧してくるから見ておけよ、、とかなんとか言ってる。彼は誰からも大人気だ。バザールに出かけるとそこいらじゅうに声を掛けて挨拶されている。一体この男はどんな奴なんだろうと思う。

ボストンには彼の別れた妻と今度成人する娘がいる。本人は彼らに経済的な支援はしているが自分は旅行で世界中を回っていて、何かない限りボストンへ帰ることはないようだ。これからは娘の方から父親にあいにくるそうだ。彼の元の仕事は原発施設のシステムITマネージャーで海外、特に上海や他の中国プラントの施設立ち上げに関わっていたが東日本震災の影響で反原発の動きが強まり仕事を失ったそうだ。僕がいる福井県は原発問題で揺れているという話題になった時彼はその話をした。始め40半ばでリタイヤし、その蓄えで世界中をめぐって幸せな人生だと思っている、お前は67にもなってまだ働いているなんて、、と言ってはいたがこういう旅の仕方ならそれほどの金持ちでなくてもできるのかもしれないと思った。たった一日の付き合いなのに永年の親友みたいな気持ちになっている。

出発の時間になってタミリス親子とマヘンドラと一緒にホテルのカウンターで記念写真を撮って送り出した。いつかどこかでまた、、きっとね、、、といって3人の乗ったタクシーを見送った。ちょっとしんみりするこういう出会いが1人旅の醍醐味なんだろうと思う。

昨日会ったサロクヒディンに電話して26,27日にシムケント行きのツアーを頼んでみた。彼は、シムケントには何もないよ、それよりフェルガナにしないか、仕事が終わったらホテルに行くから、、と言ってきた。まぁシルクや遺跡に興味はないがこのエージェントには興味があるのでそうしてみよう。

Luxury Asia  に僕のスマホから電話してみることにした。この国に来てからモバイルデータ通信はオフにしてあるがキャリアーが自動で勝手に入るので機内モードにしてある。思い切って機内モードを外して電話するとつながった。ナディラが出て聞き取りにくいからホテルにかけ直すと言ってきた今日明日は市内見物だというとタクシーで事務所に出てこないか、タクシーを呼んであげるからといってきた。

聞きたかったのは話に出た民族音楽楽器をつくるワークショップに参加できないかということだが、彼女もそんな企画が以前あったということくらいで今はないが調べておこう、連絡はとり合おうということだった。ナディラは忙しそうだがバティールが替わって市内見物のルートを教えてくれた。

そのままもらった地図を頼りにチムール公園を歩き出すとホテルウズベキスタンの裏にあるピザ屋さんに入ってみることにした。ピザを注文し、味もそこそこ店員も可愛い、、そこで支払いが182000スム、、、ヤバイ!スムは182000しかない。足りない分は件の店員さんニッコリ笑ってまけてくれたがホテルに戻るメトロのトークン代1000スムがない。どこもドルを換金してくれない。すると誰かがホテルがあるよと言ってくれた。

となりのウスベキスタンホテルに行って換金をたのむと、その若いホテルマンは僕を誰もいないクローク室に連れて行っていくら替えるのかときくので10ドルだというと450だという。公式には300だが市内だと600。少額だから450だがどうかというのでOKすると、怒ってないか?と聞いてきた。彼はきっと誠実なんだが知らない客はきっとみんな怒り出すんだろうなぁ、、と思った。いいんだよ俺645で替えているんだから、、と言いたい複雑な気分になる。

広場のチムール像をあとに市内見物のこの地図何かおかしいと思いながら果てしなく歩くこと一時間余り。ようやく方向が間違っていたことに気付いた。ここはいったいどこだ?そのとき、きれいな発音の日本語で女性紹介するよ、みたいな言い方で話しかけてきた男がいる。名刺をみると「Entertainment  Mr.Boris」とある。英語で対応して少しロシア語をまぜるとすごく真面目な感じでサボイ劇場を親切に教えてくれた。この国の人はとても真面目な気がする。イスラムだから当然か!

そのころ雨が降りだした。霧雨だから気にしないでとにかくやっとあのサボイ劇場にたどり着いた。近くの公園にいた女性の二人連れに聞いたらあんないしてくれたのだ。2人とも可愛かったので劇場前でつい写真をとらせてもらった。

ホテルに帰るとベキゾから連絡があり電話すると今日は息子が熱を出してしまったので会えないといってきた。忙しいんだろうなぁ。いーよ!

ソルトヒディンが来てフェルガナツアーの話をする。以前マヘンドラに使ったものがあるのでどうかという。270ドルでホテルが47ドルだというからホテルも高いし200しか払えないというと、そりゃ不可能だと言ったけどドルで払うといってやってもらうことにした。

途中で電話があり、フランス語で対応している。いまフランス人の客がアフガニスタンに行くので頭を抱えているという。彼もまた大抵のこの国の人のように電化用品販売の2足ワラジだ。マヘンドラによると一人でしているから融通が利き安くなるらしい

200ドルを渡したがその札はバザールの両替で突き返されたものだ。彼はうち一枚は使えそうだと言って2枚とも引き取った。普通の観光客なら何の話か分からないだろうが、彼が僕に対し普通に話しているのはマヘンドラと同様に僕を旅の玄人と思ってくれているのだろうか。200ドルと言っても闇レートで倍以上になるのだから3, 400ドルの仕事になるからだ。とにかく信頼できるエージェントだというから任せてみることにする。


この日の夕食は買ったトマトとマヘンドラの残してくれた野菜。

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