リベルテールの社会学

生きている人間の自由とは、私の自由と、あなたの自由のことだ。そして社会科学とは、この人間の自由を実現する道具だ。

パンドラの函

2013-05-05 09:28:00 | 歴史への視角
 こんにちは、連休勤務の方、ごくろうさまです。
 
 さてここんとこ改憲論議がかしましいようで。
 しかも9条ではなく96条なんだと。ほんと政治家は小者ぞろいで。左翼セクトと一緒ですね。
 なんでも自分の思いで動くようにしとかないと、何もできない。オモチャ遊びごっこですな。

 ほんとうは右翼的には、「庶民」や、したり顔の是々非々たちと大同団結して、「憲法は大事だ、実態と合わない憲法ではいけない。ともかく9条を実態と合わせましょう」とかいって9条を穏便に変えちまえばいいんです。マスコミだって反対なぞしやしない。「それでいいのか」なんて下向いて呟いて終わりさ。
 それで民主日本も終わり。
 日の丸と君が代と「軍隊」があれば、国家権力にできないことなど何もない。

 つまりね、いま「個人主義」に手をつけるふうを見せると、資本家だっていやがるのさ。誰だって国家のいうなりになんかなりたくないからね。
 今「国家」に何かして欲しい一般人は、公共事業関係者か補償金その他の金銭要求者だけでしょ。
 
 ところが、軍隊ができれば、海外投資確保もできるし軍備投資もできる。もちろん海外NPOにも恩を売ってね。こうして資本家は軍隊ナシではなにもできない世の中となる。庶民だって軍隊が動き出して、そこで苦境に陥るのを何度も見せつけてやれば、「軍隊もっと強くなれ」とか思うのさ。
 そこでようやく「お前らも国家に貢献しろよ」といわれれば、資本家も反対などできやしない。 それは軍産複合体などというだいそれたシステムではなく、ただの経済が軍と結合する、という状況です。これでおもむろに「国民は国家のために存在する」って改憲動議すれば党派、階級を超えて賛成多数、その頃はアベも草葉の陰かもしらんが泣いて喜ぶでしょう。
 世の中というのはそういうものです。
 ただし、「軍隊」はステルス機やミサイルがあるオモチャ箱じゃない。開けてしまったパンドラの函、誰にも収拾はできやしない。あとはいきつくところまでいくだけで。ま、全体軍国主義=合衆国アメリカと同じですね。


 なんて大事なことを右翼に教えていいのか、って?
 右翼に教えてんじゃなくて、「庶民」に教えてんのさ。
 「現にある自衛隊を認めて何が悪い」って、要するに自分の首を締めるってことだってね。
 もっとも、私はこの先10年のことなんか興味ないの。私の理論は、20年先。日本資本主義が熟しすぎて腐れ落ちる時代に花開くからね。
   若い人は熟して腐るなんて知らないんだろうけどね。
   モノは熟したら腐って地に落ちるだけなのだよ。
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2 コメント

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そうは行かない! (リベラリスト)
2013-05-05 10:34:53
そうは行かない!
軍隊に重きを置けば 国民主権から国家主権になる 基本的人権は搾取され 抑圧された社会になる
公的秩序とは そういう意味である
そんな世の中が楽しいか
さて (隈)
2013-05-06 08:06:32
本日は珍しくコメントが2つもつき。
こちらもよくわからないけれど、「リベラリスト」の方なんでしょうから、文字通り読めばいいのかな。
「そうはいかない」力強いおことばで。

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