蘭州の民族と人口

中国の民族は５６に分かれており、漢民族以外は少数民族といわれています。
シルクロードの通る甘粛省は、昔から多民族の居住区で、漢民族、回族、チベット族、モンゴル族、カザフ族など４５の民族が住んでいます。２００１年出版の資料によると、全省の人口は２５６２万人で、そのうち、少数民族の人口は２１８万４０００人とのです。


回族の子供　はずかしがり屋さんでした（臨夏にて）


チベット族の僧侶（夏河ラプラン寺にて）
蘭州のまちなかでも時々チベット僧をみかけます。

中国の一人っ子政策は、漢民族の農村や少数民族などは原則的に例外となるため、一人っ子政策を始めてから少数民族の占める割合は徐々に増えてきたそうです。
ただ、近代化につれて、モンゴル族の若者がモンゴル語を話さなくなるなど、独自の文化が失われてきている民族もあるようです。
甘粛省には少数民族の中でも回族が多くいます。回族の人はイスラム教を信仰しており、白い帽子をかぶっているのですぐ分かります。回族の人たちは、中国語を話します（アラブやペルシア語の語彙も使用）。回族の人々はコミュニティを形成して、時々回族の人ばかりいる通りを見かけます。「清真」と書かれたイスラム教のレストランは、料理は麺類と羊肉が多く、とてもおいしいです。また、道端でよく出店を開いており、甘栗やケーキなど売っています。

甘粛省には、イスラム教、仏教（漢仏教とチベット仏教）、カトリック教、道教などの宗教があります。

蘭州の人口は３１０余万人です。
地方から来ている子には２人や３人兄弟の子もいますが、一人っ子政策は当たり前のように受け止められています。
知り合いに「（蘭州で）もし子供を２人生んだらどうなるの？」と聞いたところ、「職を失うかもしれないわ」という返事が返ってきました。冗談かもしれませんが、都心ではかなり厳しいようです。（現在は一人っ子同士の結婚の場合２人の子供が認められています）