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BIG FARMの農事日誌です。

残雪の山旅(2)ー谷川岳(天神尾根)

2014-05-01 | 登山

谷川岳トマの耳。今回も大展望が待っていた。これを楽しみに登る


2014年4月28日(月)
曇りときどき晴れ
参加メンバー 共同ワンゲル12人(このうち頂上往復は4人)
コース&タイム
共同通信谷川保養所=谷川岳ベースプラザ=天神平駅=天神峠10:20-11:10熊穴沢ノ頭避難小屋-11:50天狗の留まり場-12:25天神ザンゲ岩-12:45谷川岳トマの耳13:15-13:30天神ザンゲ岩-13:40天狗の留まり場-14:05熊穴沢ノ頭避難小屋-15:15天神平駅=谷川岳ベースプラザ=谷川温泉・共同通信谷川保養所


初日(4月27日)の赤城山に続いて翌28日は谷川岳を登った。高曇りの穏やかな登山日和になった。天気のよかったきのうよりも断然見晴らしがよく、展望をこよなく愛する私は山頂からそのすばらしさを堪能することができた。なんともぜいたくで幸せな時間である。

心配は天気であった。1週間前から天気をチェックしていた。当初の予報はよくない。ところが天気が崩れるのは一日先に延びた。当日の天気は曇りで時々晴れという予報。内心飛び上るほどうれしかった。

谷川岳ロープウエーで天神平駅へ。いつもならここから稜線を目指しリフトの右手の雪の急斜面を登るのだは、今回はちがった。きのうの山のようなわけにはいかない。雪山だ。参加メンバーを見ると、装備、体力、経験にバラツキがある。これが不安材料だ。メンバーの中で一番“弱い人”がはたして雪の急斜面を登ることができるのか。むずかしいとリーダーは判断して、ここからリフトを利用することに決めた。安全策を取ったこの判断は正しい。

わたしはいつもここから急斜面を登るのだが、今回はリーダーの判断に従ってリフトを利用することにした。リーダーの指示に従うのは当然である。リフトに一度は乗ってみるのもいい経験かなと思ってもいた。しかしメンバーの中にどうしてもここから登ると言い張る人がいた。ひとりで行かせては危ないのでもう一人のリーダーがついていくことになった。そこにさらにもう一人加わった。

ここで別れて行動するのには首をかしげざるをえない。リーダーが別に行動することを認めたのだから、会としては問題ないのだろうが、ここはリーダーの判断に従うべきである。私はいまは単独で歩くばかりだが、過去に団体山行を経験している。リーダーもなんどもやってきた。それを踏まえると行動は一緒が望ましい。まして雪山だ。私のようなわがままなものでもそう思う。集団行動はむずかしい。私はそれが苦手だから一人で歩いている。これから楽しもうという矢先にこんな事態に出合うのは正直のところ煩わしい。

行く行かないの話し合いで出発がだいぶ遅れてしまった。リフトにゆられながら考えた。私がリーダーだったら相手にきっとこういうだろう。わたしの指
示に従ってください。それができないのなら、これからのあなたの山行は共同ワンゲルとはまったく関係なく、あくまでも個人山行ということで、なにがあっても個人責任になります。よろしいですか。これで折り合いをつけるしかない。

リフトを利用すると判断したリーダーの力量なら目の前の急斜面なんかまったく問題なく行ける。しかしリーダーとして全体を考えての判断だ。メンバーはそれを尊重するだけの度量が必要だ。いつも勝手な行動をしている私でもそれくらいのことはわかるのである。

さらに難しい問題があった。装備、経験、体力にバラツキがあるからはたして全員が頂上を目指すことができるのか。正直のところ先が危ぶまれた。私はこの時期のこのコースを過去に歩いているから余計に心配になっていた。結果としてこれらを考慮して、山頂を目指したのは4人になった。ほかのメンバーは熊穴沢ノ頭避難小屋で引き返し、もう一人のリーダーも山頂を目指したかったろうにこのグループを引率した。ご苦労さまです。この判断も正しい。春山とはいえ雪山だ。怖い。慎重に行動するに越したことはない。


私にとって谷川岳は3年連続である。2012年8月1~2日2013年4月5日、それに今回である。山頂からの展望を気に入っているからこうなった。

天神平ではさっそくに谷川岳、それに湯檜曽川を挟んで対峙する白毛門が迎えてくれた。ここに掲載した写真では天気はよくないように見えるのだが、実際は高曇りでじつに遠望がきくのである。私なんかこれがうれしくて、一刻も早く頂上からの展望を楽しみたいからとにかく出発しようと気分になっていた。しかし共同ワンゲルはアイゼン装着でいつも時間がかかってしまう。これがわからない。家で練習してくれば難なくできると思うのだが、これができない。見ている方がいらいらしてしまう。

出発したはいいのだが、前述したような事態になり、ますます遅れてしまった。なんとももったいない。 



リフトに乗りながら考えたことは前述した。リフトはゆっくり進む。両側の雪を見るとまだ深いのがわかる。足元にはフキノトウ。降りて摘んでしまいたくなる。リフトも悪くない。だいぶ横着になってきた。



リフトの終点、天神峠からの展望が素晴らしい。いきなり展望が広がる。はじめての人は感激するはずだ。美しい山の神様に、また会いに来ましたよ、きょうはよろしくね、とあいさつ。おてんとうさまも顔を出してきた。きょうは期待できるぞ。胸が高鳴る。

私は正面の谷川岳を目指して急いだ。きのう赤城山で足を馴らしておいたからきのうよりも快調だ。山は初日よりも2日目のほうが体が動く。 



このコース唯一の難所。下を見ると、昨年とくらべてだいぶ雪解けがすすんでいる。ロープで慎重に下りる。



熊穴沢ノ頭の避難小屋。いまは室内に入れる状態だ。

熊穴沢ノ頭の避難小屋から本格的な登りになる。これから急斜面が3つ続く、とわたしは考えて登るようにしている。2つの短い急斜面の後に、長い斜面が続く。登りきると肩の小屋だ。



これは2本目の急斜面だろうか。短いが急だ。下に避難小屋が見える。仲間に声を掛ける。ポーズをとって、と。

天狗の留まり場。ここから最後の長い急斜面になる。覚悟して登らないといけない。 



上を見ると急斜面がかぎりなく続いている。一歩一歩足を進める。つらい。展望が待っているんだ。がんばろう。そう言い聞かせながら登る。

爼とオジカ沢ノ頭のあいだから苗場が見えるようになった。だいぶ高度をかせいできた。

 これが天神ザンゲ岩。長い急斜面の半分くらいまで来た。残り半分だ。

 

わたしばかりでなく仲間も足の運びが遅くなる。後ろ、両わきの山々が励ましてくれる。

長い斜面を登りきると左手に肩の小屋が見える。これで厳しい登りもおしまいだ。気持ちががぜん楽になるのがわかる。さあ頂上に向かおう。

肩の小屋から頂上までは夏道が出ている。着きました。頂上です。出発してから2時間半。これぐらいのタイムなら順調にきたといえる。

さあ展望タイムだ。天気は崩れる気配はない。風もなく穏やかだ。展望を楽しむには最高だ。

いいねえ。じつにいい。なんど見てもいい。谷川岳からの展望はすばらしい。ここから周囲の山山を眺めながら思うことは、ながいこと登山をやってきたが、それにしてもよくあちこち歩いてきたもんだという感慨である。同定できる山のほとんどを歩いている。ということはこのあたりの山が好きだということである。たしかに東北から上越国境の山々はよく歩いた。これが北アルプスとなるとむしろ歩いていない山々が多くなる。
いつものように北から時計回りにぐるりと見る。今回は小出俣山の向こうに浅間山を確認できた。きょうはシャッターを切るよりもこの目で楽しもう。今回は山の同定は省く。

 

 

山頂には30分いた。若いリーダーはわたしたち年寄りにやさしい。遅れていた一人がたどり着くまで待っていた。

一気に駆け下りる。苦労して登りで高度をかせいできたところをあっという間に下りる。なにかもったいない気がしないでもない。



順調に下り、天神平を見下ろすところまで来た。ゴールは目の前だ。
往路と違って帰路はここを下る。もちろんリーダーもそうする。



私はこの急斜面を登り下りしているから慣れている。まったく問題ない。たしかに急斜面ではあるが、雪が腐っているのでそれほど危険は感じない。

後続を振り返る。先程までいた谷川岳にサヨナラだ。



対岸にそびえる白毛門にもサヨナラだ。

天神平に無事に着いた。後続の3人も次々にやってきた。山頂を目指した4人が無事にゴールした。そこにもう一人のリーダーが待っていてくれた。この人は熊穴ノ頭避難小屋から引き返したグループを引率してきた。いろいろと面倒を見てくれた。感謝したい。 

 

今回は天気を心配した。しかし谷川岳は絶好の登山日和となった。オレはやっぱり晴れ男だな、と有頂天になっている、いい気な白頭老爺がいた。ご機嫌である。リーダーに感謝したい。


宿に帰ってあしたの天気をネットで見るとやはり悪い。あしたはだめか。あきらめた。それで飲み過ぎた。ところが翌朝起きてみるとなんとおてんとうさまが出ていた。ウソだろう。宿から見える爼はきれいに見えている。迷った。これならいける。ネットで天気予報を見ると決して悪くない。さらに迷った。どうしよう。なんどとなく宿を出ては爼の様子を観察した。いったん行く気をなくした気持ちをもう一度奮い立たせることは年を取るとなかなかむずかしい。逡巡しているうちにしだいに爼の頂上がガスに隠れてきた。ここであきらめた。あきらめたようであきらめきれないでいた。なんとも優柔不断な年寄りで情けない。

そんな気分も書きたい。ということであしたも。

4月29日の松ノ木沢ノ頭(取り止め)に続く⇒


宿に向かう途中にいまを盛りと咲く桜の美しい所がある。そこに立ち寄ることにした。なんと先行した仲間も花見をしていた。記念写真をパチリ。
 


     
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