30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

2011北アルプス(2)ー笠ケ岳から弓折岳を経て三俣山荘へ

2011-08-22 | 登山

第2
笠ケ岳から弓折岳を経て三俣山荘へ

 
笠ケ岳山荘から見る朝焼け。槍ケ岳あたりから日が昇る

←1日目から続く

8月15日 笠ケ岳山荘5:30-6:20笠新道分岐-7:25秩父平-9:05大ノマ乗越-9:40弓折岳-9:55弓折乗越-11:10双六小屋11:30-(巻道経由)-14:20三俣山荘(泊)

2日目は笠ケ岳山荘から弓折岳を経て、双六小屋を通り三俣山荘まで歩いた。縦走だから、アップダウンの繰り返しになる。
笠ケ山荘からはご来光を拝めた。きのうに続いてきょうも天気がいいのかなと期待したのだが、その後はガスに包まれた。ひたすら歩くだけだった。それじゃつまらないから高山植物の写真を撮りながら歩くことにした。これで気分が少しはまぎれる。そろそろ晴れ間が出て、山々を眺めたいと思っていたら、三俣蓮華岳分岐あたりまで来ると、視界が明るくなり、ガスがはれて明日に登る鷲羽岳、水晶岳が見えてきた。これはうれしかった。三俣山荘は3度目だが、前回泊まったのはもう10年以上前になる。まったく変わっていなかった。単独だといつも受付カウンターの後ろの部屋になる。

ご来光を拝もうと山荘前は朝からにぎやかだ。なかなか出てこない。やっと出てきたと思ったら、するすると昇ってしまう。シャッターチャンスは一瞬だった。遅れた。槍ケ岳から昇ってくるなんて、なんともにくい演出だ。

 



雲海に浮かぶ穂高連峰。



さあ、ゆっくりはしていられない。出発だ。きのう酷使した脚に違和感はない。安心した。出発時はこんなにいい天気だった。先を急ぎながら、笠ケ岳を振り返る。テント組も撤収に忙しそうだ。

 抜戸岩の間に見える笠を撮ろうとしたのだが・・・。うまくいかない。

きのうあれだけ苦労して登ってきたのだから、さっさと先を急いでしまうのはもったいないというか、未練がある。振り返り振り返り、笠の姿を焼き付けながら歩く。



きょうはすっきりと乗鞍岳が見えてきた。



そろそろ笠とはお別れだなと思ったら、不思議なものでガスが出てきて青空がしだいに消えた。帰りはほとんどんの人が笠新道を下山していく。笠新道分岐を過ぎたら、この先はめっきり人が少なくなった。もちろん大歓迎だ。



ガスの中を歩く。向こうからぬっと人が現れた。突然だったものだから驚いた。単独の若い女性だった。双六小屋を4時に出て、これから笠へ登ってから、笠新道を下山するのだという。それにしてもまだ暗闇の4時に小屋を出てひとり歩くなんて勇気あるなあと感心してしまう。

下を向いて歩くばかりでは飽きてくる。気晴らしに高山植物を撮ることにした。秩父平から弓折岳までお花畑が続く。なかなかのものだ。見慣れたものばかりだが種類は豊富で、ここに載せたのはほんの一部になる。

 

 

 

 

 

 

 

   

見ごろのキヌガサソウに出会った。立派なものである。

 

出発してから3時間半。大ノマ乗越に下り立った。ここから弓折岳への登りになる。なんか長い登りのようだ。 

登りながら振り返ると大ノマ岳。

弓折岳山頂手前から双六岳が見えてきた。すっきりしない天気だ。

 弓折岳の山頂。思いのほか早く着いた。近くに雪田がある。



直下からは雲間に遠く山が見えた。あっ、鷲羽岳だ。あすはこの山を経て水晶岳に登る。待っててくれよ。
 



弓折岳からすぐに弓折分岐。ここから鏡平山荘への道が分かれ、眼下に山荘が見えた。鏡平山荘といえば、一昨年のことが思い出される。ここからは急に登山者は増え、次々とやってくる。さすがにブランド力のある北アルプスだ。

感心したのはテントを担いだ単独が多いこと。テントはやはり若者が多いものの、中には私より年上と思える人が大きなザックをかついで重荷に耐える表情が垣間見える。頭が下がる。北アルプスには大型ザックが似合う。これは多分に私の思い入れだ。いま話題の山ガールも多く見かける。山ガールは友だち同士やカップルが多いが、単独も多く見かける。夏の北アルプスは女性の一人歩きが安心してできる。山ガールの服装はカラフルで明るく、楽しませてくれる。なにはともあれ、山へ若い人が来ることはとても喜ばしい。山には中高年よりも、若い人が似合う。これはまちがいない。私は大歓迎なものだから、うれしさのあまり、つい声をかけてしまう。「変なおじさん」と思われないように。



双六小屋が見えてきた。ずっと前後して歩いている、テントを担いだ若い単独行の彼もきのう笠新道を登ってきた。午前8時に登山口を出て、キャンプ場に着いたのは午後6時だったという。彼はこれから西鎌尾根から槍のキャンプ地を目指すのだが、時間が気になり行くかどうかどうするか迷っていた。昼飯を食って元気が出てきたと出発していった。私も彼の姿を見ながら双六岳を登って行った。

双六岳からは巻道を行くことにした。三俣山荘までのこの道は思いのほか長く感じた。

巻道をしばらく行くと、2人の「老女」が休んでいた。年齢はわからないが、白頭の私から見ても老女に見える年だ。そんな年で北アルプスを歩くなんてたいしたものだな、と感心しながら、抜いて先に進む。しばらくすると、「おとうさ~ん」と呼ぶ声が聞こえてきた。振り返るとさきほどの老女のようだ。まわりには私一人だ。私のことを呼んでいるのだろうか。いや違う。私もお父さんだが、見知らぬ人からお父さんと呼ばれるわけがない。たぶん俺じゃないだろう。それでも気になる。またしばらくすると「おとう~さん」との呼び声。どうも気になる。いっそ、私のことを呼んでいるのでしょうかと、声をかけようかとしたのだが、やはり私を呼んでいるわけがないと自分言い聞かせた。

三俣蓮華岳分岐近くになって、とても心配した様子で私に駆け寄ってきた「老人」がいた。「来る途中で2人の女性を見かけなかったか」という。確かにいましたよ。すると、やっと安心した様子になった。ようやくここで、「おとうさ~ん」の謎が解けた。双六小屋から老人は稜線コースを、老女2人はまき道をとった。ここ三俣蓮華岳分岐で合流しようと。老人が早く着いた。いくら待っても老女二人が来ない。心配して居ても立ってもいられなかったというわけである。すると、「おとう~さん」という声がした。老人は老女の姿を確認して、どちらもやっとホッとした表情が見られた。なんとも心温まるシーンだった。



三俣蓮華岳分岐あたりから、なんとなんと、ガスの中から、あした登る鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳が姿を現した。うれしいのだが、この日の行程の最後に姿を現すなんて、タイミングがよすぎて、できすぎじゃないのと苦笑いしながらも、夢中でその山並みを見つめていた。しかしこの眺めもしばらくしてガスの中に消えて行った。

 

眼下に三俣山荘が見えてきた。きのうといい、きょうといい、長い歩きだった。

ここでもすぐに着替えて汗臭い衣類はすべて乾燥室へ。さすがに北アルプスの小屋らしくサービスがいい。

きょうも夕立があった。雨に濡れた人たちが続々と小屋に飛び込んできた。受付は宿泊とテントの申し込み者で大混雑になった。乾燥室も衣類で満杯である。

明日はこの山行の目的である水晶岳だ。さらに長丁場になるから朝飯は弁当にしてもらい、午前4時に小屋を出ることにした。ザックはこの小屋に預け、サブザックで歩く。

→3日目は鷲羽岳、水晶岳、三俣蓮華岳を経て黒部五郎小舎へ


第1日:新穂高温泉から笠新道を経て笠ケ岳へ  


   

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