30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

北アルプス-霞沢岳(2)

2012-09-02 | 登山

    やっとだ。K2ピークの先に霞沢岳がガスの中に姿を見せた


←1日目の北アルプス-霞沢岳(1)

2日目のコース&タイム
8月29日(水) 徳本峠4:45-5:35ジャンクションピーク-7:55K1ピーク8:05-8:33K2ピーク-8:55霞沢岳9:30-10:05 KⅠピーク10:15-12:51ジャンクションピーク-13:38徳本峠14:30-16:00徳本峠分岐-17:00上高地・小梨平キャンプ場(テント泊)


徳本峠のテントの中にいる。かつてウェストン、小島烏水、芥川龍之介、高村光太郎らが、島々谷からこの峠を経て上高地に入った。彼らのあしあとを記憶している峠でシュラフにくるまって寝ている。

2日目は徳本峠から霞沢岳を往復する。霞沢岳から穂高の眺めを期待していた。穂高の展望はこれまでになんども見てきたが、それでも霞沢岳の売りは穂高の展望だからだ。天気予報も確認してきた。それなのに本番のこの日は、朝方に穂高を眺めたきりで、なんと、後は終日ガスの中にあった。期待していたものが期待できないとなるとがっかりする。山もそうだ。このリポートで、霞沢岳からの展望を、どうだ!と見せたかったのだから、それができないとなるとあまり書く気は起こらないのだが、老後の楽しみにとこのリポートを書いてきているのだから、ここは残念でも淡々と書き記さなければならない。それでも晴れ男を自認しているだけに、いまもこんなはずではなかったという思いでいる。


起床予定は3時半だがすでに目を覚ましていた。テント組でこの日に霞沢岳を目指すのは、飯田市から来た2人と信濃大町から来た2人でどちらも地元の長野県人である。それに単独の私だ。前日におしゃべりしてそんな情報を得ていた。出発は4時半前後だ。小屋泊まり組の皆さんは朝食をとってから発つという。私がテントを出たときほかの組はすでに出発していた。

道は、テント場からすぐの「展望台」を経て行くのと、峠の手前で見た分岐を行くのと両方ある。わたしは最初「展望台」への道を取った。「展望台」標識の右に道があった。これだなと思ったが、前日確認していないので不安がある。ここは確実にとテント場に戻り、峠手前分岐の「霞沢岳」の道標に従った。すぐに「展望台」からの道が左から合流した。

5時前にきれいな朝焼けが広がった。

つづら折りの道を登る。一時間もかからないで2428㍍のジャンクションピークだ。2パーティを追い抜いて先頭に立った。私の癖は、始めが速い。ゆっくり歩こうと自分言い聞かせても速くなってしまう。単独で歩く人にはこの傾向があると思う。そして私は決まって後半ばてるのである。


ジャンクションピークからは下りになる。ゆるやかな道だが長い下りだ。どこまで下るのかと心配になる。というのも帰りにはこんどはここを登り返すからだ。いいかげんにしてくれ、といいたくなる。
左側に乗鞍岳が見えてきた。その左奥は中央アルプスだ。


ジャンクションピークを下った鞍部からは右に穂高だ。こんなに見えるのだからきょうはこのままいい天気が続くのだと思ったら、すぐにガスが出てきた。この日は穂高が姿を見せたのはこのときだけだった。

鞍部からはいよいよ霞沢岳の核心部に入る。急斜度のピークの登り下りが続く。ここは「P2」で時刻は6時20分。

続いて「P4」。

斜面がストーンと上下に左右に大きく崩れている。


厳しい登りの苦しさを紛らわしてくれるのはお花畑だ。要所要所にお花畑がある。立ち止まって一息入れる。

突然目の前に見上げるほどの大きな山塊が見えた、まるでのしかかるるようにだ。これがK1ピークだなとすぐに分かった。カメラを取り出すのがわずかに遅れた。たまげたて見上げていたからだ。またガスの中に入ってしまった。これは撮りたかった。


ガスがはれてきた。K1は右手のあそこかなと思わせるピークが見えた。あそこまで回り込むのかなと思っていたら、K1はこのまま直登だった。

この直登がつらかった。このコースの中で、K1への急斜面の登りが一番きつかった。ここが正念場である。トラロープにつかまりながら登る。もうそろそろだろうと思ってもトラロープはまだまだ続く。またも、いいかげんにしてくれよといいたくなる。目を上げる空になった。するとまもなくK1に飛びだした。 

 K1ピークだ。岩に赤ペンキで「K1」と書いてあるのみである。地図で確認すると標高は2590メートルになる。ここまで来ると頂まであとわずかだ。私が一番乗りだった。飯田市の2人も信濃大町の2人も続いてやってきた。穂高の眺めはここK1からが一番だというのだが、あいにくこのガスだ。すでにあきらめていた。それでもあきらめきれないところがある。

信濃大町の2人は、疲れたこともあり、展望もないことからここから戻るという。昭文社の地図ではここから頂まで25分とある。
「ここから頂きまで25分だそうですよ。それなのに引き返すんですか」
「えっ、25分で行くの」
信濃大町組はK1から頂上まですぐだということ知らなかったらしい。それならと、気を取り直して頂上に向うことにした。この2人は地元だけあって北アルプスは遊び場のようなものだ。ただし霞沢岳は今回が初めだという。72歳と69歳の2人の足取りは驚くほどたしかだ。それに歩くペースがいい。ここから峠に戻るまで行動をともにした。それにしてもこの年齢でこの歩みだ。なんともうらやましくなる



K1ピークまでは西へ西へと向かってきたが、ここから南へと向かう。
一部にヤセ尾根も出てくるが大したことはない。高所恐怖症の私がいうのだからたしかだ。
2620㍍のK2ピークを過ぎると焼岳を見下ろすことができる。これもカメラを向けるのが一瞬遅れた。
焼岳はいい山ですね。好きです。

K2ピークからは霞沢岳は指呼の間にある。やっとだなとここで気合を入れる。前を行く
2人が信濃大町から来た人たちだ。

 いよいよだ。
 

 振り返ると、K1ピーク(右)とK2ピーク(左)だ。こうして見るとK1ピークへの登りが長くて険しいことがよくわかる。


頂上直下のお花畑。もうすぐ頂上だから見るにも少し余裕が出てくる。
「ここのハクサンフウロは大きくて色が鮮やかだね」




ひょこんと頂上に飛びだした。9時だ。峠を出たのが4時45分だから4時間15分できた。
写真で見た頂上標識があった。山も地味だが標識も地味だなと感心してしまう。霞沢岳は北アルプスの中ではメジャーではない。この山頂での写真を年賀状に使おうかなと思っていた。この山頂標識だと、どうしても腰を落とさないと様にならない。どうだろうかとカメラを向けている相手に注文をつける。自分の顔に自信を持てない私として、まあこんなものだろうね妥協して納得した。
  

 30分ほどいて下山である。ヤセ尾根はやはり要注意だ。

K1ピークに向かうと、小屋泊まりの人たちがやってきた。逆算すると6時前後に小屋を出たのか。まずは男4人がK1がら下りてきた。K1ピークに着くと、8人のパーティ、4人のパーティがそれぞれちょうど着いたところだった。ほとんどが中高年の女性だ。元気だなと思う。うちのかみさんだってこの夏の山歩きの回数は異常だ。それだけ元気だということだろう。
 

K1を下ってくると正面に常念山脈が見える。

 さすがにここらまで来ると疲れが出てくる。立ち止まって呼吸を整えることが多くなった。


なにげなく後ろを振り返ると、あれっ、あれは霞沢岳か。たしかにその方向にあることはたしかだ。

ジャンクションピークに戻った。


帰りは、冒頭に書いた「展望台」への道をとる。


徳本峠のテント場が見えた。最後はやはりバテたが、無事に歩き通せたという充実感があった。
往復9時間である。これで今回の目的を達することができた。急に気分が楽になった。

さてどうするか。もうひと晩ここ徳本峠に泊まるか。それとも上高地に下りて小梨平キャンプ場に泊まるか。決めていなかった。ほかの人たちはきょう中に帰るという。車は沢渡に駐車してあるから、きょう中に家に着くという。さすがに地元の人たちだ。

きょうのうちの上高地の下りることにした。天気しだいと思っていたのだが、下りることに決めた。すぐに撤収だ。疲れた体には面倒だがやるしかない。すぐにとりかかる。1時間ほどで準備完了した。

ここから上高地までは2時間半の行程だ。また重荷のザックを背負う。14時30分に出発。途中から小雨になった。どうも天気予報とは違うな、といまさら言って仕方ない。徳本峠分岐が16時。きのうあれほどの登山者がいた道はこの時刻になると閑散としていた。

予定通り17時に小梨平キャンプ場に着いた。すぐにいつもの梓川沿いの岳沢が正面に見える場所にテントを張る。一等席なのでテントの数が多い。すぐに売店でビールと清酒を買った。夕飯は後回しだ。

きょうの行動時間は12時間を越えた。さすがに疲れたが、心配した膝の痛みを感じなかった。それだけで気分がいい。うれしかった。この調子だなと自分にいいきかせた。あしたはゆっくりしてから帰ろう。


3日目の北アルプス-霞沢岳(3)につづく。


         

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