30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

聖岳と光岳(3)-聖岳から上河内岳を経て茶臼小屋へ

2010-08-25 | 登山

聖岳、上河内岳を経て茶臼小屋へ 

小聖岳を踏んでヤセ尾根に入る。いよいよだ。
聖岳に手が届くところまできた。頂までもうすぐだ 


←8月18日から続く

8月19日(木)晴れのち曇り夕立
聖平小屋5:10-5:20薊畑-6:05小聖岳-6:25水場-7:05聖岳7:15-7:25奥聖岳7:30-7:40聖岳7:55-8:19水場-8:35小聖岳-9:10薊畑-9:30聖平小屋10:00-11:36南岳-12:26上河内岳-12:59竹内門-13:15草原・亀甲状土-13:40茶臼小屋分岐-13:55茶臼小屋(小屋泊) 


 きょうの予定は、朝一番に聖岳を登り、いったん小屋に戻ってから、10時までには小屋を出て南岳、上河内岳を登り、15時ごろに茶臼小屋へという腹積もりである。

小屋の明かりは4時に灯った。これを合図にいっせいに起きだし準備に取り掛かる。静かだった小屋全体が急にあわただしくなった。朝食は4時半からで急いで食べた。
小屋から聖岳をピストンする。不要な荷物はできるだけ小屋に置いてザックを軽くする。

気になるのは天気だ。山頂では天気に恵まれたい。きょうの予報は午前中が晴れて午後から曇って雨になるという。それだけに早く小屋を出たい。それに加えてきのう下山してきた人から9時になると山頂はガスってくるから、それまでに山頂へは着いていたほうがいいという話も聞いていたからだ。

5時10分、出発。
小屋の標高は2260㍍、聖岳は3013㍍だから標高差は約800㍍だ。歩き始めてすぐに聖岳が見えてきた。雲がない。明るい。このままの天気でいてくれればいいのだが。




5時16分。朝日が出てきた。いいぞ、いいぞ。


雲ひとつない。これだと期待できるかな。


5時20分、薊畑。
速いペースだ。きのうは最後にばてた。こんなはずではないと思いながらも、きょうもいくぶん心配になる。しかし山歩きは2日目のほうが体調がいいから大丈夫だろう。南アルプス南部の山並みを振り返ると、雲海だ。思わず「うわあ―」。そのすばらしさにしばし見とれる。


同時刻、薊畑から望む聖岳。


5時30分。
朝日が昇るとともに青空が広がってきた。いい感じになってきた。


5時58分。近づいた。山肌が見えてきた。


6時5分に小聖岳。
ここから聖岳への登り口までは20分ほどヤセ尾根が続く。ヤセ尾根といっても特に問題はない。この尾根は花が豊富だった。岩場には小さな花が多く、その可憐さゆえ見入ってしまう。カメラを向けたいのだが先を急ぐので撮るのをあきらめる。


ヤセ尾根を渡り終えるといよいよ聖岳への登りとなる。その登り口となる地点からヤセ尾根を振り返る。奥が小聖岳である。


聖岳への登りに取り掛かるところの左手の岩場に水場がある。これでは水筒をいっぱいにするには時間がかかってしまうなと思えるほどの細い流れだ。


その水場の手前にタカネビランジが咲いていた。南アルプスを代表する花だ。この時期は岩場やがれ場でよく見るのだが、今回はこれが最初で最後であった。


タカネビランジを見られたことに気をよくし、最後の登りに取り掛かる。道はジグザクに切ってある。広大な斜面だ。砂礫の道だ。空との境のあの岩の果てまで登らないといけないことは分かっているのだが、目当てになるものがないから、ただひたすらじっくり登るしかない。単調な登りだ。あきてくる。たまには後ろを振り返る。なんともいい眺めである。上河内岳から茶臼岳、光岳への山並み。南アルプス南部の稜線をきのうといい、きょうといい、目に焼き付けることができて大満足だった。






山頂はまだかまだかとつぶやきながら登っている。見上げると空との境まで間もなくだ。トップのかみさんの声がした。「着いたよ」。

7時5分、空が大きくなって私も山頂だ。
前聖岳の3013㍍の山頂だ。山頂標識は目の前にあった。青空が広がっている。どうにか間に合ったようだ。天気を心配していただけにこの晴天がなんともうれしい。すぐに写真だ。目の前の北方面にひときわ大き迫っているのは赤石岳。惜しいかな、雲だ出てきて半身を隠している。そろそろ雲が湧き出してきそうな気配だ。2人の写真をあわてて撮ってもらい、ガスらないうちにと奥聖岳へ急いだ。


7時25分。ここが2978㍍の奥聖岳。
三角点はこちらにある。前聖岳とは目と鼻の距離にあり10分とかからない。ケルンがある。ここでも先行者に写真を撮ってもらう。「前聖と奥聖の間はお花がきれいなところ」という。しかしすでに咲き終わっていた。
やはりというか、南からガスが上がってきた。ゆっくりもして居られない。すぐに前聖へ戻る。




奥聖から前聖に向かう途中でガスが前聖にも上がってきた。ガスに包まれるのは時間の問題だ。


北へ延びる南アルプスの縦走路。大沢岳の下に百間洞山の家の赤い屋根が見える。

しだいにガスが聖岳の山頂を包んだ。あれほど青空が広がっていたのに、周囲の景色がすべてガスの中に消えてしまった。7時50分になるとすっかりガスに包まれた。上河内岳から続く南部の山並みも見えなくなった。

続々と登山者が山頂に着く。この時間ではもう山頂からの展望を楽しめない。ほんのわずかな時間差なのに残念だろうなと思う。私たちの幸運がありがたかった。

7時55分、下山開始。 

8時35分。小聖岳。すっかりガスだ。


9時10分、薊畑。
なんども書くようだが、このあたりはお花畑が続く。


9時30分、聖平。
下山には1時間30分要した。小屋に置いた荷物を回収しザックに詰めて昼食をとり、10時に出る。予定通りで順調だ。


10時に小屋出発。今夜の宿の茶臼小屋に向かう。15時ごろに着く予定でいる。
ここからはまた登りになる。この先の縦走路での最高点は上河内岳で2803㍍。少なくとも500㍍は登らなければならない。つい「またかよ」といいたくなる。縦走は原則稜線を歩くのだから山の形に従って登ったり下ったりしなければならない。わかっちゃいるけどつい口にしてしまう。


まずは南岳を目指す。途中にトリカブトの大群落。これはすごかった。
向こうから私たちと同じ中高年の夫婦がやってきた。
「きのう泊まった茶臼小屋のマグロはうまかったわよ」
えっ、夕飯にマグロが。
どんなものか、こりゃ楽しみだ。


11時36分、南岳。小屋から1時間30分。
ガスでなにも見えない。本音はここからの眺めだって楽しみたいのだが、こればかりはどうしようもない。あきらめるしかない。あっさりとあきらめきれるのも、聖岳の山頂でいい思いをしているからだろう。


南岳からすぐにお花畑だ。ここは今回のコース中一番よかった。ただし東側が切れているのであまりお花に見とれないように。


12時10分、上河内岳の肩。
ここにザックを置いて上河内岳をピストンする。頂上まで25分程度で往復できる。
縦走していると同じコースを歩く人と言葉を交わすようになり仲良くなる。この上河内岳の肩に西宮から来た中高年の夫婦がいた。きのうから抜きつ抜かれるしながら歩いている。
「このガスで展望がないからパス」という。
たしかにそうなのだが、私たちは話のタネにと登った。あっというまに頂上だ。


12時26分。上河内岳山頂。
やはりなにも見えない。この山頂は南アルプスを北に南に展望するには一番恵まれていると聞くだけに残念だ。

12時35分、縦走路に戻る。
ザックを担ごうとしたまさにその時、ぽつぽつ体にあたるものがある。雨かと思う間もなく、大粒の雨が降ってきた。あわてて雨具とザックカバーを取り出し身につけた。それにしても幸運だった。上河内岳にいたら、ぬれ鼠になっていた。ちょっとの差で全身ずぶ濡れ状態になるところだった。

雨具は文字通り雨に機能するのだが、このところもっぱら防寒具として使っていた。雨で雨具を使うのは何年ぶりのことだろう。このところ山で雨に降られたことがないのである。「晴れた日にしか山に行かないのだからそうでしょう」とかみさんはいう。たしかにそうなのだ、それにしても久しぶりに山で雨にあった。雨は嫌いではない。風がなければ、雨もまた楽し、である。しかし結構な降りだ。

12時59分。竹内門通過。
雨脚は衰えない。
向こうから10人以上の登山者。ツアー登山だとすぐわかる。
 

13時15分、「ここが亀甲状土か」と。
かなり明るくなったが、いぜん雨脚は強い。登山道は小川状態だ。



雨がやんだ。かなり降られた。その雨もやんで、茶臼岳が見えてきた。茶臼岳への登りになった。
茶臼小屋分岐が見えてきた。すぐその直前に「ハイジの丘」の案内標識があった。かみさんをモデルに50年後のハイジを撮るのも悪くない。そちらに行こうとしたら、突然ゴロゴロと雷鳴があった。飛び上がった。山でなにが怖いかって雷ほど怖いものはない。即、ハイジの丘はやめて小屋に急いだ。いやあ驚いた。

13時40分、茶臼小屋分岐。


13時55分、分岐から15分ほどで小屋到着。予定の15時よりだいぶ早く着いた。
きょうの体調はよかった。安心した。
すぐにずぶぬれ状態の雨具と靴を脱いで服を着替えた。小屋に乾燥室はなく、ただ部屋にぶら下げるほかなっかた。畑薙大吊橋から来た人は雷と雨でやられたらしい。
この茶臼小屋は光岳だけを歩くのによく利用されていることが分かった。畑薙大吊橋から入り、この小屋に泊まり、翌日光岳をピストンして、もう一泊して翌朝下山するというものだ。

この日はかなり空いていた。そのわけは翌日わかった。光岳をピストンして泊まるはずの人が、雨のため光小屋に泊まったためだという。なるほど。



夕飯には、やはり刺身が出た。ビンチョウマグロだった。刺身はもっぱら酒の肴でしか食べないから、ご飯のおかずになるのかと心配したが、これがうまかった。魚目利きのかみさんは「ふつうよ」という。山小屋で刺身とは、なんか不思議な世界だ。



→(続く)あした20日は光岳へ向かう

   

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