ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

B面のどの曲にするか迷いに迷う

2012年01月22日 | この1曲が好き
今日は暖かい一日でした。おかげで普段やり残していた家周りの片づけが少しできてほっと一息つけました。地鶏の炭火焼きで焼酎を一杯飲んでレコードを聴いているところです。オーディオのアンプにスイッチを入れる時に“銭も要らなきゃ女もいらぬ、わたしゃも少しLPが欲しい”というフレーズが頭に浮かんできました。も少しもう少しでいつまでもどこまでも続くんでしょうが(笑)

だんだんと棚に増えてきたのがJACKIE McLEANのアルバムなんですが彼のアルバムも状態の良いのを求めると入手が難しくまた段々と高くなってきたように思います。彼のLPで一番入手難なのはADLIB盤でしょうが、今日はそういうのではなくジャケットも味わいがある1枚です。という事で今日の“この1曲が好き”はNEW JAZZ盤JACKIE McLEANのA LONG DRINK OF THE BLUESからの1曲。特にB面重視のアルバムだと思います。B面全曲どれも捨て難いのです。最初のEMBRACEBLE YOUもお気に入りの曲なのですが次の I COVER THE WATERFRONTをこの1曲が好きとする事にしました。3曲目のTHESE FOOLISH THINGSも負けず劣らず好きなのは言うまでもありません。 B面はどれもMcLEANが堪能できます。彼の暖かいというか人間味あふれたサックスの音、よく泣き節とも言われますがそのようにも聴こえる情感あふれる演奏です。MAL WALDRON(実は彼のピアノは聴かずが多い)のピアノ演奏も悪くないなと思ったのが本アルバムで以来BETHLEHEMのLEFT ALONEを入手したく探しているのですが、どこにも無いんですねぇ~これが。MALのピアノでMcLEANがビリー・ホリディのボーカル部分を演奏しているのが聴きたいのですが未だ入手できません。まぁそのうち何とかなりだろう精神で求め続けています。最近アルトサックスで聴く頻度が一番多いのがJACKIE McLEANでもあります。
このアルバムは梅田の冗談伯爵で入手した1枚です。何枚かを机の下からとり出してくれて薦めてくれた1枚です。購入価格は判りません、と言うのは数枚を購入して“ハイ数万円になります”って感じで勘定してましたから。小心者で大雑把な僕は1枚1枚がいくらかを尋ねたりはしませんでした。下には当時の店の価格の入っていないプライス・カードも入ったままでした。これは記念に保管してあります。twitterによると元冗談伯爵のI氏は少し体調を崩されて入院手術をされているようです。まもなく退院されると思いますがどのような病状かは聞いていませんが一日も早く元気になられて退院される事を祈っています。

月曜日火曜日と東京へ出張します。数軒の廃盤店へ電話してとりあえず情報交換し、購入決定確保盤1枚・聴いてから購入決定条件保管盤1枚となっています。本年初の新宿DUへも行ってみようと思いますが午後4時過ぎからしか時間がないので回りきれるかどうかが判りません。店から店へはダッシュかな。できれば新宿2軒・渋谷2軒(3軒は無理)目標で行きます。


内容を問わずやはり欲しいなぁ~のレコード

2012年01月15日 | 世間話
HELEN MERRILLがイタリア滞在中に録音したEP盤。真偽のほどは知らないけれどムッソリーニと恋仲かと噂になった頃その当時の物。廃盤店では滅多に見かける事はないと思う。僕は一度も見かけた事がない。先日ヤフオクで10万近い値段で出ていたが、そこまで大枚払うならBLUE NOTEのオリジナルを買いたいとも思う。できればもう少し廉価で入手したいがあまり出会いがない1枚。
所有の友人に聞くと内容はポピュラー・ソングらしい。借りて聴くのも気が引けるので借り入れの申し出もしないままになってしまった1枚。探し求めている人も多くないようで先日ebayでも安く落札されていたし海外廃盤店でも売りがあった。が気がついた時は既に遅しの1枚でもある。縁があった時に入手できればいいやという気持ちもあるがなぜか気になる昔の恋人みたいなEP盤。会えば落胆するかもを覚悟して入手すべき1枚。
今までにネットでも廃盤店でも見た事がない1枚。複数の廃盤店でも扱った経験がないと言われる。最近はやや諦めモードに入りつつあるアルバム。CDでは復刻されたが残念ながらLPでの復刻は望めそうもないのでもうしばらくオリジナルを探し続けてみよう。と言いながら何年経ったのだろうか。
ディスク・ユニオン発行のPERSPECTIVE vol1で知った1枚。ディスクユニオンさんも罪な事をするもんだ。知らなきゃ探しもしないものを知ってしまうと欲しくなるコレクター心を刺激してからに。この雑誌を見て東京の廃盤店に問い合わせが増えたと複数の店主から聞いたが簡単に見つかって入手できると思わないほうがヨロシ。廃盤店でもまず扱った経験はない代物。
ジャケの見返り美人顔に魅かれて入手したいと思った1枚だが、これも一度も見かけた事もない。果たしてこの世に存在するのだろうかとも思える代物。内容は全く期待していないが気になり続けている一枚でもある。
MONICA ZETTERLUND関係で未だ入手欲がある最後の1枚。正直言うと最近探すのを実は忘れていた。がこれを機会に再度探してみようと気持ちを切り替えている。これは入手できそうな気がしている1枚。

上記の写真はすべてネット上で拝借した画像です。すべてをどこから拝借したかは覚えていないのですが、もし問題あればお知らせ下さい。削除させていただきます。

VIOLETS FOR YOUR FURS

2012年01月13日 | この1曲が好き
PRESTIGEの人気盤からの1曲『コートにスミレを』ではなく“VIOLETS FOR YOUR FURS”です。誰がコートにスミレをという邦題にしたのか知りませんがコートではイメージが湧きにくいのではと思います。日本語でコートというと良くて羊毛コート安ければ綿コートです。FURSとは違う別物でどうしてこういう邦題になったのでしょうか?ピッタリの英訳がなければバイオレット フォー コートでも良かったのにと思います。この曲は1941年にマット・デニスが作曲した曲でシナトラのボーカルでも有名です。本アルバムのA面の2曲目が“この1曲が好き”の演奏曲VIOLETS FOR YOUR FURSです。ジャケ写真の若きCOLTRNEの顔というか表情の素晴らしい事、彼の目はどこを見つめているのだろうかと考えてしまいます。将来を見ていたのでしょうか?
この曲を聴く時はボリューム・スイッチを9時の位置まであげてテナーの音を浴びるような気持ちで聴きます。コルトレーンの身体全体を使って奏でるテナーのぶ厚い音が僕の身体と脳を刺激する快感が素晴らしく心地良い1曲です。ベースの弦がビューンと振動する様に感じられる再生音の良さもこの曲の聴きどころで本LPが人気があるのも納得できます。最近聴くのはオリジナル盤ですが最初は国内盤ビクターのPRESTIGE JAZZ GOLDEN50シリーズを学生時代に定価1100円で購入して聴いていました。今となってはやはり再生音は物足りません。後になってユニバーサルからRVGリマスターLP復刻コレクション盤を入手して聴いてました。この復刻シリーズもRVGマスターからカッティングされたという事で良くできた再生音ではありますが、オリジナルと比べるとテナーの高音の伸びやベース音の鮮明さに違いが感じられ、聴いた場合の迫力というか臨場感が違って聴こえます。
どういう理由かは知りませんがオレンジベースのジャケットも一緒だったのを入手したのですが、さてどちらのジャケがお好きでしょうか? ジャケの色よりもやはり446W.50TH ST.,N.Y.C.であれば聴いてガッカリする事はないと先輩諸氏もおっしゃると存じます。この曲を聴いた後でアルトサックスを聴くとどうしても軽く感じて寺島氏が言うようなチャルメラ風にも聴こえてしまうのでアルトサックスの演奏盤はしばらく間を置いてから聴くことにしています。



SP盤も懐かしい1曲

2012年01月12日 | この1曲が好き
ちょっとここらで息抜きしたいと思う際に時々聴く1曲で僕にとっては懐かしい思い出が巡ってきます。DECCAのLOUIS ARMSTRONGのSATCHMO SERENADES(10inch)からの1曲でB面のC'EST SI BONなんですが、僕が5~6歳頃に父が鉄針の蓄音機に国産SP盤を載せてこの曲をよく聴いていたのを思い出します。音はチリパチ音が大変多かったように思いますが聴こえる音楽はなぜか楽しく、当時の童謡や歌謡曲にはないリズムがあってワクワクしながら聴いていたような記憶がかすかにあります。父が聴いていた国内SP盤はまだ家に有ってそれを数年前に現在の装置にかけて聴いてみると鉄針での傷みもあって雑音は多いものの鑑賞を大きく妨げるような事もなく何とか聴けたので嬉しかったわけですが再生音自体はレンジも狭く奥行きも感じられないあまり魅力的なものではありませんでした。それ以降に米盤SPを入手し同曲が収録されている10inch盤も入手しました。米SP盤の再生音が一番濃密に思えますが、今となっては一般的にSP盤はあまり聴かれないと思いここでは10inch盤を取り上げました。
B面のLA VIE EN ROSEも好きな曲でC'EST SI BONとどちらを選ぼうかと少し迷いましたが再度聴いてみると、やはり僕はC'EST SI BONの方が好きと感じてこちらを“この一曲が好き”にあげる事にした次第です。このC'EST SI BONはHENRI BETTIによって1947年に作曲されサッチモが録音したのが1950年ですから、それから数年を経て日本にも入ってきたという事になります。本曲はとてもロマンチックなメロディなわけですがサッチモのトランペットがよく通る高音主体の演奏である事も特徴です。そのペットの高音と彼のしゃがれ声がよくマッチしていると思います。ペットの高音は壁の通過性が高くボリュームを上げて聴いていると嫁さんが近所迷惑になるからすぐにボリュームを下げてと教育的指導を受ける曲でもあります(笑)。父はすでに亡くなりましたが母もこの曲が好きでたまに思い出したように聴かせてくれと言って部屋へやって来ます。きっと思い出が詰まっている曲なのでしょう。C'EST SI BON以外も楽しく懐かしく聴ける曲が多い本LPです。僕はまだ最終決定していませんが、今のところ最後に聴かせて欲しいLP候補の1枚です。




BARNEY WILENもエエですが、やはり・・・

2012年01月07日 | この1曲が好き
米西海岸のハリウッドのMODE盤から今度は欧州録音盤を友人に聴いてもらうつもりで・・。

仏RCA盤/BARNEY WILENのBARNEYの名演奏と録音の良さで有名なアルバムからの1曲です。僕はこのアルバムを2枚持ってます。厳密に言うと1stオリジナル盤と2nd盤です。先に入手したのが2nd盤ですがジャケ裏が汚いので結局1st盤を買い求めてしまいました。上のジャケ写真が1stオリジ盤ジャケで、下のが2nd盤ジャケどこが違うのかというと2ndはジャケのBARNEYの文字の土台が黒塗りされています。ご覧のパソコン画面上で判別できるでしょうか?再生音はどちらも全く遜色ありませんが、盤は1stの方がやや厚く重量も有るが2nd盤はやや薄く軽いという点が違います。厳密に言えば1stと2ndに区別できるのでしょうがそこまで区別する必要があるのかとも思う。がEmarcyの銀縁が1stオリジナルという事もあるし、違いが有るのはセカンドとなるんでしょうね(笑)。でもしつこいですがこのRCA盤では音に違いはありません。
本アルバムからの好きな1曲はB面最後のLADY BIRDこれに尽きます。演奏開始から演奏者と聴衆のハイテンションぶりが伝わってくる気がしますが、BARNEY WILENのソロに続いてKENNY DORHAMが滑らかに吹きまくった後に待ちに待ったという感じでいよいよDUKE JORDANが弾き始めるわけです。ここからは彼の神懸かり的なピアノ演奏が堪能できます。彼のこのような演奏が他のアルバムで聴けるだろうか?否やはりこのアルバムのこの1曲でしか聴けない演奏ではなかろうかなどと考えながら聴き入っていくわけです。このDUKE JORDANのピアノを聴くだけで本アルバムの価値有りと思える上にWILENのテナーとDORHAMのペットも堪能できるんですから贅沢なことです。今でもこういう演奏が聴ける幸せ、レコードしてくれていてありがとうと伝えたいです。聴いているうちに鳥肌物とはこの1曲ではなかろうかと思います。まさにジャズの名演奏でもうこれ以上言う事なし。なお再生音は実に生々しくTSとTP及びピアノの音が再生される極上ナマの再生音です。
ジャケ裏の演奏陣の写真も載せておきます。手前の聴衆も身を捩って演奏者の方を向いています。こういう聴き方は日本では当たり前ですが欧州では珍しいのではと思います。それだけ聴衆も演奏に聴き入っているという事でしょう。
手持ちの所謂セカンドのジャケ写真です。BARNEYの文字あたりのバックが黒く塗りつぶされています。

WARNE MARSHなら断然コレッ!

2012年01月03日 | この1曲が好き
僕の遊び部屋へ来てくれた友人に、BLUE MITCHELに続いて無理やり聴いてもらうのは同じく軽めで軽快なMODE盤/WARNE MARSHのMUSIC FOR PRANCING直訳すれば “飛び跳ねる為の音楽” という意味でしょうか?ジャケにはお約束のシール剥し痕が残念ながら有ります。シール剥し痕無しジャケはそれだけでレア扱い価格も高いと聞きましたがどなたかお持ちでしょうか?ジャケが普通のオリジナルならばと対抗した訳ではありませんが某レコード店にあったTEST盤のレコード、店主に尋ねるとオリジナルより少し音が良いというセールストークに揺さぶられて試聴もせずに購入した一枚です(笑)。TEST赤盤はジャケもなくLPのみでした。
本アルバムのこの1曲はA面-1のYOU ARE TOO BEATIFULが僕の好きな1曲。本アルバムの中でというよりもWARNE MARSHの演奏の中で今のところ一番好きな1曲です。演奏は楽しく愛する人を賛美する喜びに満ちあふれた演奏でとにかく明るく軽快で踊り出したくなるような演奏です。WARNE MARSHのテナーの音が乾いているけれど暖かく管楽器の硬さが心地よく感じられる音色が素晴らしい。STAN LEVEYのドラムが刻むリズムと音にもゾクゾク、RONNIE BALLのピアノも軽快だが力強い弾鍵音で聴き入ってしまいます。録音も良くRED MITCHELLのベースも1音1音が聴けてより楽しいのです。僕の好みはTEST盤の方でもっぱらこちらを多聴しています。
こちらが本家本元のオリジナル盤のレーベル写真です。再生音は悪いはずもなく素晴らしいと思うのですが、TEST盤と比べると柔らかい再生音に感じます。特に違いを感じるのがドラムの音なんですが、どちらが良いとかの問題ではなくこの領域になるとどちらが好きかという事になるのではと思います。なお好きな1曲にYOU ARE TOO BEAUTIFULを挙げましたがその他の収録曲も素晴らしいという事を付け加えておきます。僕にとって本アルバムはWARNE MARSHのベスト・アルバムです。

BLUE MITCHEL/BLUE'S MOODS

2012年01月02日 | この1曲が好き
新年おめでとうございます。昨年はブログの更新が極端に少なかったのですが毎日たくさんの方々がブログを訪問して下さり有り難うございました。昨年は家族の事や東北大震災があり海外ではタイの洪水発生と色々とありましたが、今年は穏やかな1年となるでしょうか?私の目先の楽しみはロンドンオリンピックであります。またゆっくりとしたペースになるとは思いますが更新を続けていきますので今後ともよろしくお願いいたします。私自身の近況を報告しますと体重が68キロから63キロに落ちました。レコード店巡りでよく歩いたから落ちたわけでもなく炭水化物を少なめにしたところ半年で今の体重になりました。お酒は焼酎主体に相変わらず飲んでいますが休肝日を必ずとるように努めています。昨年で私も還暦となりましたがこれからもレコードを聴き続けていきたいと願っています。毎日耳を柔らかくする為のマッサージを自分で施しています。耳が柔らかいと音がより聴こえるという事で僕の耳は硬いので柔らかくしようと思った次第であります(笑)。柔らかくなったらまた報告します(なるかなぁ?)。それからドライアイと診断され目薬を処方されました、パソコンの見過ぎでしょうね。学生時代に買った日本盤LP500枚をまとめて処分しました。収納場所に窮したのと聴く機会がないLPをずっと持っているのも彼らに申し訳ないと思ったので某レコード屋さんに引き取ってもらいました。

新年の最初のLPは私が元旦に聴いたレコードで皆さんよくご存知のBLUE MITCHEL/BLUE'S MOODS/RIVERSIDEです。“この1曲が好き”というカテゴリーを増やし、その好きな1曲の第1枚目でもあります。以前に聴いていたのは米Analogue Productions社の45回転盤2枚組でこれも中々に良い音だなぁと思ってはいたのですが, RIVERSIDEのオリジナル盤を入手してからはオリジ盤を聴く機会が多くなりました。オリジ盤とAP盤の違いはAP盤の方がやや奥行きが感じられない、音の厚みが薄い、音の定位に少し不安があるといったところでしょうか。AP盤も決して悪くはないのですが比べるとやはりORIG盤に1票となってしまいます。一番下にAP盤のジャケ写真も載せました。ジャケの色合いもかなり違うのですがパソコン画面でお分かりいただけるでしょうか?
月並みですが、この1曲が好きという点ではなんと言っても“side1のI'LL CLOSE MY EYES”でしょう。BLUE MITCHELのTPも素晴らしいですがWYNTON KELLYのピアノはそれ以上の演奏かもと思えるほど上出来で聴き応えがあります。加えてSAM JONESの切れ味鋭いドラム音もゾクゾクします。僕はこの1曲を聴くと気分爽快悩みが吹き飛ぶような気がします。気持ちが良い日でも気分が沈んだ時でも僕にとっては励ましビタミン剤のような1曲です。このLP以降にBLUE MITCHELの主な盤はほぼ入手しましたが、彼のアルバムで一番好きなのはどれかと問われれば、やはりこの1枚になってしまうのが僕の好みです。友人や知りあいがレコードを聴きに来て特にリクエストがなければまず軽く最初に聴いてもらうアルバムでもあります。押し売りし過ぎですかねぇ・・。
それでは今年も“NO MUSIC NO LIFE”でゆっくりと参りましょうか(笑)