愚有多楽日記

アウトドアと旅行,読書・映画の個人的な日記

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黒澤明の「夢}

2004年09月19日 19時28分00秒 | 映画
この映画はいくつかの物語を集めて構成されているのだが、私は一番最後の物語「水車村」が好きだ。
若者が老人と話をする。その会話の内容がものすごく胸に響くのだ。そして、私が山に入ったとき、そのとき、この老人がいう本当の自然な生き方をしてるのかなあと思うのだ。

(若者)ここには電気は引いてないんですか
(老人)そんなものはいらない。人間は便利なものに弱い。便利なものほどいいものだと思っている。本当にいいものを捨ててしまう。
(若者)灯りはどうするんです?
(老人)ろうそくもあれば、種あぶらもある。
(若者)夜は暗くないですか?
(老人)暗いのが夜だ。夜まで昼のように明るくては困る。星も見えないような明るい夜なんて嫌だね。
(若者)田んぼがあるようですが、耕運機や収穫に使うトラクターもないようですね。
(老人)そんなものはいらん。牛もおるし、馬もおる。
(若者)燃料には何を使ってるんです?
(老人)主に薪を使う。生きている木を切るのはかわいそうだが、けっこう枯れる木もあるから、主にそれを薪にして使っている。それに木を炭にして使うと、何本かの木は大きな○○を新しくする。そうだ、牛の糞もいい燃料になる。
私たちはできるだけ昔のように自然な暮らし方をしたいと思っているんだ。近頃の人間は、自分たちも自然の一部だということを忘れている。自然あっての人間なのに、その自然を乱暴にいじくりまわす。俺たちはもっといいものができると思っている。特に学者には、頭はいいのかもしれないが、自然の深い心がさっぱりわからないのが多いのには困る。その連中は人間を不幸せにするようなものを一生懸命発明して、得意になっている。また、困ったことに、大多数の人間たちはそのバカな発明を奇跡のように思ってありがたがる。その前に額づく。そしてそのために自然が失われ、自分たちも滅んで行くことに気がつかない。まず人間に一番大切なのは、いい空気やきれいな水、それを作り出す木や草なのに、それは汚されほうだい、失われほうだい。汚された空気や水は、人間の心まで汚してしまう。

いい映画は、何度みても感動を新たにする。
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