伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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財政ポピュリズム

2017-07-12 10:21:33 | 行政経営
日経新聞のコラム、大機小機と経済教室から。
私が考えていること、感じていることとと同じです。
要点をご紹介します。
詳しくは紙面でご確認ください。



(7月6日「大機小機」から)無垢さん、の投稿

・日本では財政ポピュリズム(大衆迎合主義)がはびこっている。
・先進国最悪の財政赤字。

・もともと甘い財政目標をさらに緩めようとしている。
・これまでは2020年度に基礎的財政収支を黒字化するのが目標だったが、
 はやくも達成は絶望的になった。
・この指標を目標にしていたのは財政危機のギリシャくらいだが、
 ギリシャでさえ黒字化の目標を達成した。

・基礎的財政収支の黒字化は無理と見て、長期債務残高の
 国内総生産GDP比の安定的引き下げを目標とするという。
・しかし名目成長率よりも長期金利が高くなれば財政赤字は発散する。
 (発散=爆発的に膨らむ)

・日本のGDPに対する長期債務残高は200%以上あるので、
 率の安定的引き下げが財政目標と言えるのか?
・ユーロの財政基準は財政赤字は3%以内、長期債務残高は60%以内である。
 日本の財政目標は国際基準から大きくかけ離れている。

・財政危機にあるのに、歳出拡大の要求は逆に強まっている。
 教育国債からこども保険まで、口当たりのいい構想が相次ぐが、
 膨らんでいる医療や介護の費用にメスを入れない。

・国の巨額の財政赤字に対して日銀は事実上の財政ファイナンスを
 実施しいている。(日銀が国債を買い取って国の借金を肩代わり)
 いつまで国債を大量に購入し続けるのか。

・危機的なのは、財政ポピュリズムのまん延に、
 与野党ともに危機感がまったくないこと。
 消費税10%への引き上げを柱とする税と社会保障の一体改革の
 3党合意はどこへ行ったのか?
・安倍首相は2度も引き上げを延期した。
 また延期されるようなら国際信任と国債信任を共に失う。



(多田コメント)

1回目の消費税の値上げの延期を決めたとき、
安倍総理は次回は延期しないと断言しました。

「来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、
 さらに延期するのではないかといった声があります。
 再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。
 平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく
 確実に実施いたします。」(首相官邸HP)

しかし、実際には平成29年4月の増税は再延期されました。

異次元の金融緩和と、消費税増税はセットでしたので、
1回目の増税延期の時は黒田日銀総裁は非常に厳しいコメントをしました。

  増税を先送りすれば国債価格が暴落する恐れがある。
  増税により景気が腰折れした場合には、
  財政出動や金融政策で対応する余地がある。
  一方で、増税先送りを決めて国債価格が暴落した場合は
  政府も日銀も対応できない。
  中央銀行として脅すつもりはないが、
  個人的には大きなリスクを犯すのはどうかと思う。


これらの発言があったにも関わらず、
消費増税の2度目の延期が行われたのです。






(7月11日「経済教室」から)

慶応大学教授 土居丈朗

・安倍内閣は6月9日、「経済財政運営と改革の基本方針」を
 閣議決定
し、財政健全化目標を変更した。
・これまでは2020年度に国と地方の基礎的財政収支を黒字化する
 目標を掲げていた。黒字化達成の後、債務残高のGDP比を下げるとしていた。
・今回の方針で、債務残高GDP比削減は、黒字化と同時に行うこととされた。

・日本の債務残高GDP比は先進国で最も高く、歴史的にも平時(戦時中以外)に
 これほど高い水準に達した国はない。債務残高が上昇し続ければ
 財政破綻を招きかねない。

・基礎的財政収支黒字化の目標をやめて、債務残高GDP比に切りかえる意味は何か。
 財政出動してGDPを大きく増やせば、債務残高が多少増えても
 債務残高GDP比は低下する、という思惑が与党内で見え隠れする。

・過去にもそのような試算が行われてきたが、残高比は上回ってきた。
 その原因の一つは、消費税10%への引き上げを2度先送りしたこと。
 試算では引き上げられることが前提だった。

・財政健全化目標を債務残高GDP比に取り換えても、わが国の
 財政問題は何も解決しない。

・20年度の基礎的財政収支黒字化の目標は、達成自体に意味があるだけでなく、
 無駄な歳出の削減を促す効果も期待される。
 債務残高GDP比の低下という目標では、そうした規律付けは期待できない。



(多田コメント)

・増税はだれでも嫌です。選挙を控えた政党や政治家も避けようとします。
・私は基本的に、国や自治体は社会に必要なことを行いながら、
 税金はもっと少なくてすむように絶えず努力し続けることが必要と考えています。
・しかし今の日本の財政は、いつ破綻してもおかしくないほどの借金です。
 消費税増税を先送りして、もしも財政破綻が起こった場合、
 円は急落し、物価も急上昇して、増税以上に庶民の生活が苦しくなることが予想されます。
・長期的には、だれがどれだけ税を負担すべきなのか、直接税と間接税は
 どうあるべきなのかという議論と改革も必要です。
 増え続ける社会保障費などにも、無駄がないか点検の目を向けることが必要です。
・しかし短期的には、国の財政破綻という最悪の事態を避けつつ、
 中長期的な税と社会保障の一体改革を進めていくのがベストな道だと考えています。

・現在の大人の責任として、今だけ良ければよいのでしょうか?
 自分たちの世代だけ良ければよいのでしょうか?
 自分たちが使った借金の支払いを、子どもや孫の世代に押し付けるのではなく、
 自分たちでキチンと片付けていくという姿勢が大事だと思います。
・このような安易な要求を多くの国民がして、それに政治がのっかっている
 現状を「財政ポピュリズム」として残念に思うのです。
 政治家としては、痛みを伴うことでも、必要なことはしっかりと訴え、
 社会として、長期的に、最善の道を歩めるようにしたいと考えています。
 



(参考ブログ)

先送りは、より悪化するだけ 2014-10-30
消費税増税の意義 2014-11-13
増税延期に反対する政党はないのか 2014-11-15
国債格付け引き下げの影響は計り知れない 2016-04-20
財政再建 届かなかった警鐘 2017-06-01


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