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大切なことは、「対話」 @ 安彦良和 『 原点 ~ 戦争を描く 人間を描く』


 沖縄への17時間滞在ツアーの往復の機内で読んだ本です。(沖縄ツアーの記事は来週からアップしますね)

 「ガンダム」と言うマンガがあることは知っていましたが、見たことも読んだこともありません。最近はやりのアニメかななんて思っていたら、1979年発表の、結構古いマンガだったんですね。失礼しました。その頃、僕はまだ学生だったけど、当時は聞いたこともないなあ。まあそれだけ、浮世離れした学生生活してたんだろうね。

浮世離れした学生生活といえば、普通は「寝る、読む、飲む」の3行為しかしない生活なんだと思うけど、僕の場合「寝る、読む、飲む、学生運動する」の4行為でしたね。それでよく4年間で卒業できたもんだと思います。教養部から学部に進学する際は、64単位以上を取得することが条件でしたが、小生、その64単位ピッタリで学部に進学しました。いまならさしずめ「リッター30キロのエコ運転」ですね。

 あっ話がそれましたが、著者の安彦良和さん、このガンダムの作者として超~~~有名な人らしいのですが、なんで小生がこんな本を読んだかというと、著者が弘前大学で、民青から全共闘へと「進化」した経歴の持ち主で、この本の主題もまさにここにあるからなのでした。これが東大や京大の学生運動の話なら見向きもしなかったと思いますが「地方の国立大学」ってのがミソですね。

 安彦氏は、北海道のそのまた僻地の寒村に生まれ育ったのでしが、一度は「内地」の生活をしてみたい、進学するなら「お城のある街がいい」と、金沢大学を受験するも不合格、家庭の経済的理由で浪人することは叶わず、二期校であった弘前大学を受験して合格し、入学します。

 青森は、北海道よりはるかに東京に近く、したがって大都会にちがいないと、勇んで弘前の街に来たものの、信じられないほど陰鬱な暗い重苦しい街だったとのこと。でも大学生になったら、思いっきり学生運動をするぞと息巻いて入学し、反戦平和なら左翼、左翼なら共産党と、まったく自然に民青同盟に加盟したのでした。

 しかし、民青での活動は、高校時代の先生の授業よりはるかに低レベルの退屈な話ばかり、そして、新聞の拡大、未結集同盟員対策、同盟費の集金、独習指定文献の「学習」を指示される日々。(これ わかる~~っ)。で、早々に見切りをつけ、ベトナム反戦活動組織を自主的に発足させ、それがいつのまにか「弘前大学全共闘」のリーダー格に祭り上げられてしまったようです。

 で、安彦氏が述べているには、当時の全共闘の学生のアジテーション(独特の活動家用語と独特のイントネーションを、聴衆が聞いていようがいまいがお構いなく、アジり続ける)になじめず、メットは被らず、ハンドマイクの演説は、普通の会話のような語りかけたのでした。

 ああ、これ、僕が2015年に感じた「違和感」そのものです。2014年~2015年にかけ、安保法制(=戦争法)を巡って。60安保や70年安保にも匹敵する、ある意味、それ以上の自発的な大衆的デモンストレーションが列島を席捲しました。それは当然のことで、歓迎すべきことです。そのなかで、若者のグループがマスコミ的にも大注目されました。しかし、僕は「違和感」持ち続けていました。

 自分の感情の思うままに、大空に向かって「コール(=絶叫)」することは、さぞかし爽快にちがいありません。その感情は、まったく正当なものだけど、だからこそ、1週間のうち1日でいいから、ハンドマイクを離し、コールを止め、電話機の前に座って、一本一本電話をかけ、見たことも会ったこともない電話口の相手と「対話」してください。1週間に一度でいいから、住宅地図を片手に、1軒1軒訪問し、呼鈴を鳴らし、ようやく出てきてくれた人に、あなたの考えを「コール」ではなく、静かに「語りかけて」下さい。・・・そう思いました。

 そして「それができなけれは、この青年たちの運動は、そのうち消えてしまいます」とある会合で僕は話しました。2016年の参院選の真っ最中のことです。その時はかなり批判を浴びましたが、残念ながら、事実そうなりました。

 「あなたの、両親や祖父母の世代の先輩たちが、出口の見えない、長い長いトンネルを、地べたにはいつくばって、それでも決してあきらめることなく、昨日も、今日も、明日も、来年も、再来年も、5年後も、10年後も、毎日毎日頑張り続けて来たから、今の情勢があるんだよ」僕はそう言いたいです。

 学生時代に全共闘であろうが民青であろうが、民青を辞めようが、今の2017年の情勢の下、人々は一致できることはたくさんあるよう思います。その際に大切なことは、「叫ぶ」ことではなく「対話」だと思うよ。


 明日の日曜日 ブログお休みます。来週から「17時間沖縄滞在ツアー」をアップします






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