寂れた都ホテル地下街の人気店 「まーさん亭」

　　都ホテルの地下街にある　小さな居酒屋（栄屋の斜め向かいの位置）この地下街はかなり寂れて、何とか生き残ってる店も年配の（というかお年寄りの）常連さんの溜まり場のような店がほとんど。そのなかで、唯一の例外がこの店と、あとは白山茶屋。
　
　今回伺った時も、白いワイシャツのサラリーマンでカウンターは満席。奥の座敷には、ＯＬさんたちのご一行様。なんとかカウンターを１席空けてもらい、もぐりこみました。

　突き出しには、サザエのつぼ焼きを更に醤油で煮たようなもの１個と、わかさぎの南蛮漬けみたいなののセット。なかなかいけてる。洒落じゃないけど、酒飲みの“ツボ”を心得てるね。

　さて何を注文しようかとあたりを見回していると、すかさずマスターが「お一人様なら刺身の盛り合わせなどいかがでしょう」と声をかけてきた。こういう場合、経験上「吉」とでたことは少ないが、仰せのとおりにする。待つこと数分　でてきた刺身は２０センチ四方の白磁の趣味のいい皿に、鰤　鰺　平政　万寿貝　甘エビ　生タコ　の各２切れ計１２けが・・。味は、これまたみな　旨みのある刺身でした。うーん　これは　盛り合わせで正解だったな。

　このような地下街の　お世辞にもきれいとはいえない店で、このような旨みのある刺身に出会えてよかったです。刺身のほめ言葉に「新鮮」という言葉を　多くの人が使いますが新鮮かどうかと　旨いかどうかは　必ずしも一致しないと思います。今さばいたばかりの「新鮮」な刺身でも　旨みは感じないことはしばしばある。この店の刺身は「旨い」です

　肝心の値段ですが　支払った料金から逆算すると刺身の盛り合わせは　ずばり１０００円でしょう。その刺身の内容に比して、この値段は安いと思います。だって、普通の飲み屋では、この質と量の刺盛りなら、１５００円でしょうからね。

　店の雰囲気からして　デートや宴会向きではありません。あくまで、サラリーマンたちが　仕事帰りに　旨い魚で飲みにくる店です。

　店の看板の似顔絵そのまんまのマスターです。ただ、マジックは勘弁してほしいなあ。　静かに飲ませて下さいね（笑）