こころの羅針盤

私の人生に待ちうける「意識」の大海原・・・心と身体と魂と、日々の感情生活を語ります。

美しい顔

2008年09月14日 | 五感と体感
イタリアの旅から戻ったばかりですが、記憶が薄れないうちに、少しずつ旅の印象を書き綴ろうと思います。

エトルリア人の遺構めぐりが中心のスタディツアーでは、各地のアグリツーリズムの宿を利用しました。4箇所利用した中で、とりわけ印象深かったのが、旅の終盤にトスカーナで3連泊した“Agriturismo l’Elmo” この、ヘーゼルナッツとオリーブ栽培している農家の宿は、マンマの手打ちパスタと自家製オリーブオイルの味わいもさることながら、気負いなく、そこはかとなく伝わってくる家族の在りようと温もりが心地よい宿でした。

その家の次男と思しきファーストくんがサービスの合間に見せる爽やかな笑顔。彼に人気が集まりましたが、彼の他に、二十数名が取り囲む細長いテーブルを端から順に、丁寧に公平に、各自に料理をとりわけてゆく女性の横顔にも、私はすっかり魅了されました。手伝いに通ってきている女性のようですが、その顔EarlyItalianの絵画に描かれる女性の面差しを彷彿とさせ、仕事に集中する真剣なまなざしを、とても美しいと思いました。

表のサービスは、その女性と3人の息子たちが順番に受け持ち、お母さんは料理の采配に徹しているようで、表にでてくることはありません。別の宿で、朝に夕に客のテーブルを回り愛想をまくマンマとは対照的です。出発の朝、主であるお父さんを見かけました。ヘーゼルナッツの畑にトラクターで出てゆく後姿には、誠実で頑強な善き農夫の気配が漂っているように見えます。山道とはいえ、納屋を改造した客間が車道に面しているのは決して良い条件とはいえません。それでも、他のどの宿よりもl’Elmoは魅力的な宿として心に残ることでしょう。

誠実な仕事から生み出される、信頼と安らぎの雰囲気。人が心惹かれるのは、最終的には風景でも部屋のしつらいでもなく、美しい顔(在りよう)のある場所のようです。

ジャンル:
ウェブログ
コメント (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« すなおな心で | トップ | ナポリ NAPORI »
最近の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
何と素晴らし旅か! (生き甲斐の心理学の著者)
2008-09-14 08:08:01
人生は選択の良し悪しで決まるといいますが、このたびの選択は賢明でしたね。

モダンなホテルもいいですが、大地で生き抜く人々の、しかも納屋を改造したようなお部屋に泊まり、その家族のもてなしを受ける旅、

この記事を読んだだけでもう満足です。

これから時々書いてくださるとのこと、楽しみです。

ご無事の帰国、安心いたしました。


ますます素晴らしい人生を歩まれることでしょう。


再会を楽しみに。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

五感と体感」カテゴリの最新記事