こころの羅針盤

私の人生に待ちうける「意識」の大海原・・・心と身体と魂と、日々の感情生活を語ります。

のびのびと呼吸する

2007年12月23日 | 意識と知覚
「吐く息が大切です」「吸うときの倍の時間をかけて吐きましょう」「遠くを見つめ、細く、長く、ゆっくり吐くのです」など、これまで読んだ呼吸に関する記述は、どれも吐息の大切さを説いています。でも、“のびのび生きること”を考えながら、私にとって重要なのは、吐息よりも“吸うことだった”と、はっと気がつきました。先ずもって意識して伸びをしてみたならば、息を吸い込む爽快がはっきり解ります。

更に、視る、聴く、嗅ぐ、触る、味わうときも、息を吸い込むと同時に、そのものの表情が、身体のすみずみまで流れ込んでくることに気が付きます。目の前にあるカップや本、一本の鉛筆、木彫りの人形、掛けられた額・・・見慣れた小さなモノたちも、目で、耳で、手で、息と共に触れてみると、個々の存在がくっきりと、精気のようなものを放っているとさえ見えてきます。

目の前の事物を、息と共に、のびのびと感受すること。呼吸法に入る前に、私にはもっと大事なレッスンがあったのでした。

一昨日からの雨も上がり、朝方からの霧がみるみる遠のいていきます。久しぶりに居間の床には木立の影が揺れ、小鳥の囀りも聞こえてきました。新しい意味に気付いた今日から、私のレッスンは、呼吸と共に「のびのびと生きてみること」、ここから始めてみることなのでしょう。
コメント
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