ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

7日(月) 四国グルッと駈足パック旅行で四国十六景めぐり 第一日目

2008-01-17 15:55:11 | 旅日記

 正月明け早々の団体パック旅行は格安なので今年は四国旅行を申込む。女房がまだ四国本島には行ったことがないのと僕も香川だけ2度ばかり訪ねただけなので、まずは今後の下見をと駈足でなるべく多くの場所を早足で回るツアーを選んでみました。そのために出発はこういうツアーには珍しい早朝6時半の羽田空港集合、最終帰りも徳島空港から夜の7時20分発、その間に泊まったホテルからの出発は8時、徳島からスタートしてお遍路さんの順番札所と逆周りで室戸方面以外はグルリと回る忙しい行程を巡ってきましたよ。

 第一日目は8時半には徳島空港に到着し、これから3日間お世話になる観光バスで高速道路1区間ですぐの鳴門大橋に向う。徳島空港で始めて分かりましたが、この団体旅行は44名とバス満杯の盛況、いつものように老人は多いのですが妙齢の女性10人グループが混じるというのは珍しいのではないですか。羽田では晴れていたのにこちらはあいにくの小雨模様、天気予報では午後からは晴れるらしい。鳴門海峡は靄がかりで記念写真は中止とか、僕らはそんなものは用無しなんで手間が省けてこれ幸い。肝心の渦潮も潮が引き始めの時間でこれも空振り。こういうパック旅行は旅行会社かバス会社とタイアップした土産物屋が必ずあって、ここでもお母ちゃんが渦潮の説明、旧暦の1日と15日が大潮でその日の0、6、12、18時が毎日2回ずつの満干潮で一番大きな渦ができると講釈していたが、続いての鳴門ワカメの宣伝販売がメインなのです。ここからまたも高速道路に乗って高松経由で金比羅さんに向う。途中、雨はあがってきたものの靄っていてバスガイドが説明する独特の形をした屋島は見られなかったものの、讃岐富士はかろうじて浮かぶのを目にする。

 観光バスはにしきやという土産物屋兼讃岐うどんの店に駐車、ここでも店の案内人が先頭にたって、手馴れた駄洒落入り口上の説明を聞きながら約1時間かかっての金刀比羅参り。僕は40数年前に高校の卒業旅行で参道の石段を登って結構シンドイと記憶していたけれど、今回のように説明を聞きながらゆっくりと登ったのと帰りルートは別の坂道となっていて、そんなでもなかったなとやや拍子抜け気分。ここには多くの文化財が残されており、書院や宝物殿などもっとゆっくりしておくところではあるがパック旅行ではあっさりとした見物のみ、一つだけ修学旅行の道中では見逃していたと思うさざれ石、国歌君が代の歌詞にある巌と成りての実物が運ばれて置いてあったのですが、そんじょそこらで見る機会は無いでしょう。土産物屋に戻ってうどんと散らし鮨の昼食となり、後は土産物タイム。参考までに案内人の説明でちょっとばかり面白かったのは、ここの階段785段は本当は786段なのだが悩むに通じるから途中1段だけ降りるところが作ってあって785ということになっているとか、お寺の階段は修行だから段々の高さなどまことに不揃いだけれど神社はお参りの人のために各階段部分毎に揃えてあるとか、両側の土産物屋が無くなる大門からが境内でここまでの階段で上を諦めて帰るのを門前払いというとか、門を入ってすぐに5人だけの露店があってこれは五人百姓といって古くから5軒だけが許され扇形はここだけだというべっこう神代飴を売っているとか、有名な森の石松代参では神仏混交時代は寺の金堂だった旭社を本殿と間違えて帰ったようで門前払いと同じようなものだったとか、神社の建物正面での記念撮影は神様にお尻を向けるからいけませんというようなお話、神仏を敬う気持ちが薄れてきたのが今の全ての間違いの元と嘆いておられました。本殿前の展望もイマイチでしたが、元は本地垂迹説で金刀比羅大権現といった祭神は本宮が大物主神、さらに40分ほど登るという奥の院はあの悲運の崇徳上皇も流されたこの地に祀られています。歌に金比羅フネフネと海運の神様としてあまりにも有名ですが、本宮の神様は出雲大社の大国主命と同じなので縁結びの神様でもあるのだそうです。なんでも象頭山と呼ばれたこの山容を瀬戸内航海の目印にしていたことから海運の神様になったのだそうです、この時期も会社関係者の参拝が見られました。

                               

 初日メインの見物が終って近くの弘法大師生誕の善通寺の五重塔を遠望してから、次も高速に乗ってただでさえ小さい丸亀城の天守閣をチラッと見つけながら瀬戸内の海を右にチラチラと、さらには山道をかなり走って一気に愛媛県都松山市に入り、市電名物の坊ちゃん電車なるものと擦れ違いながら中心部を抜け、第一日目の宿泊の道後温泉にバスが向う。この旅行のオプションで道後温泉中心部に泊まる方を選んだ我々はちょうど午後4時に動きだしたカラクリ時計を横目に温泉街の大型車用一方通行を回って、道後グランドホテルに到着。早めの時間をこれ幸いにすぐにかの有名な道後温泉本館が近いというので、土産物屋街を冷やかしながらひとっ風呂入りにいこうと旅館のタオルを袋に持ち外に出る。L字型に曲る屋根付街路両側に並ぶここの土産物屋街は砥部焼、伊予一刀彫人形、伊予絣や古布、竹細工など我々には魅力的な店が多くてついつい店々を巡って買物となってしまい、宿の夕食時間まであと30分となって急いで温泉本館に入るという始末。でも温泉はさすがに風情があったし、こういった歴史ある温泉街は侮れませんぞ。女房が思わず珍しい、本当は買い占めたいなどとノタマワッテ喜んだのはレトロな手作り紙箱に2個入りのかわいい陶器絵付人形。なんでも卸し直売という店の主人が、子供の時から白髪だったお婆さんが年に一度だけ焼いて作っていたのだけれど、それももう少し前に亡くなられて店頭と倉庫に少し残るだけというのを、面白いものだけ3種類ばかり購入。それにマグカップを2個買って、ついでに本当の丁寧ロクロ作りで丈夫な砥部焼とやや染付色が悪くて玉縁造りの雑なものとの見分け方を教えてもらいました。さらに最近吊るし雛作りを習い始めた女房は、古布や絣の端切れが安いとこれもお買上げ。やはり古事記からの伝統のある温泉はこの次はじっくりと探訪するところですねぇ。やはりオプションのこちらに泊まって下調べができて正解でした。

                           

 宿の夕食はこういう格安旅行でというぐらいにボリュームがあって同行の老人には食べきれないほど、内容もそんなにウヘーというものではありません、材料は安いものを使っているもののむしろ味はやや品がほど良いものでした。建物は古いのでしょうが改装されて小奇麗になっています。でも客室トイレが和式を残す形でウォシュレットにするという初めて見る簡易改装がご愛嬌。温泉のほうは大浴場と露天風呂となっているものの、後者は隣の建物に遮られて眺めの望めない名ばかりの露天なので、敢えて熱湯の露天より内風呂でゆっくりする方がおすすめですね。

 

 


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