3月11日(金)午後2時46分。東京でも相当な揺れを感じた。しかし東北地方を中心に、「まさか、これほどとは」と心底慄(おのの)かずにはいられないような惨状が、その後次第に明らかになった。あれから3週間。TVや新聞などの増すゴミを全く信用していない私は、ネット上に流れるニュース情報やそれらを巡っての議論、いろいろな人の意見や主張などを可能な限り読んできた。そして自分なりにいろいろ学び、考えさせてもらった。
さて、当ブログ本来のテーマであるクラシック音楽の話。・・と言っても、実のところ、あの震災以来あまり音楽は聴けていない。夜に停電の順番が来る場合もあるし、何より、気持ちが落ち着いて音楽に向かえないというのが今現在の状況である。とりあえず、去る27日の日曜日におなじみのFM番組『名演奏ライブラリー』を聴いた。アメリカの女流チェロ奏者クリスティーヌ・ワレフスカの特集である。この人の名前と顔写真だけは随分前から本で見て知ってはいたのだが、演奏を聴くのは今回が初めて。こういうことがあるから、FM番組は捨てがたい(笑)。
この日はブロッホの<シェロモ>から始まって、ヴィヴァルディ、サン=サーンスの各協奏曲、ブルッフの<コル・ニドライ>、そしてドヴォルザークの有名な<チェロ協奏曲>等が紹介された。全体に若さの魅力というか、きびきびした感じの好印象が残った。<シェロモ>についてはロストロポーヴィチとバーンスタインの共演盤(EMI)が圧倒的に凄いため、どうしても他の演奏はその後塵を拝することになってしまうのだが、若きエリアフ・インバルの颯爽とした好サポートを得て、ワレフスカ嬢は速めのテンポによるなかなかの好演を聴かせてくれた。(※これは<コル・ニドライ>と同様1970年の録音ということで、当時日本では殆ど録音が出回っていなかった名指揮者インバルの若い頃の音楽作りがうかがえるという点でも、結構貴重な記録ではないかと思う。)アレグザンダー・ギブソンと共演した有名なドヴォコンは、曲自体がもう“名演名盤・群雄割拠”という状況なので、「う~ん、まあ悪くはないけどねえ」というぐらいの感想しか持てなかった。この日の放送で一番良かったのは、エニオ・ボロニーニという人が書いた小品<ガウチョ・セレナード>で、これは3分半ほどの短い独奏曲ながら、女流アメリカ人チェリストの演奏として最も楽しく、最も素晴らしい仕上がりになっているものに思えた。
―今回は、これにて・・・。
さて、当ブログ本来のテーマであるクラシック音楽の話。・・と言っても、実のところ、あの震災以来あまり音楽は聴けていない。夜に停電の順番が来る場合もあるし、何より、気持ちが落ち着いて音楽に向かえないというのが今現在の状況である。とりあえず、去る27日の日曜日におなじみのFM番組『名演奏ライブラリー』を聴いた。アメリカの女流チェロ奏者クリスティーヌ・ワレフスカの特集である。この人の名前と顔写真だけは随分前から本で見て知ってはいたのだが、演奏を聴くのは今回が初めて。こういうことがあるから、FM番組は捨てがたい(笑)。
この日はブロッホの<シェロモ>から始まって、ヴィヴァルディ、サン=サーンスの各協奏曲、ブルッフの<コル・ニドライ>、そしてドヴォルザークの有名な<チェロ協奏曲>等が紹介された。全体に若さの魅力というか、きびきびした感じの好印象が残った。<シェロモ>についてはロストロポーヴィチとバーンスタインの共演盤(EMI)が圧倒的に凄いため、どうしても他の演奏はその後塵を拝することになってしまうのだが、若きエリアフ・インバルの颯爽とした好サポートを得て、ワレフスカ嬢は速めのテンポによるなかなかの好演を聴かせてくれた。(※これは<コル・ニドライ>と同様1970年の録音ということで、当時日本では殆ど録音が出回っていなかった名指揮者インバルの若い頃の音楽作りがうかがえるという点でも、結構貴重な記録ではないかと思う。)アレグザンダー・ギブソンと共演した有名なドヴォコンは、曲自体がもう“名演名盤・群雄割拠”という状況なので、「う~ん、まあ悪くはないけどねえ」というぐらいの感想しか持てなかった。この日の放送で一番良かったのは、エニオ・ボロニーニという人が書いた小品<ガウチョ・セレナード>で、これは3分半ほどの短い独奏曲ながら、女流アメリカ人チェリストの演奏として最も楽しく、最も素晴らしい仕上がりになっているものに思えた。
―今回は、これにて・・・。