健保のつぶやき

境界型糖尿病の宣告を受け糖質制限を始めて7年目、体調は万全。諸先生のブログ等で勉強中です。情報紹介を基本に書いてます。

三大栄養素は、エネルギーとして使われる場合には、すべてATP

2015-11-14 11:28:05 | ミトコンドリア

http://isoguna.net/2015/11/07/ketoneacetylcoa/#more-1680

 

ケトン体はアセチルCoAから作られる

脳のエネルギー源はブドウ糖だけではありません。ケトン体も脳のエネルギー源として利用できます。

体内のグルコース(ブドウ糖)が減少しても、ケトン体があれば脳が機能停止することはありません。

では、ケトン体は体内でどのようにして作られるのでしょうか?

 

三大栄養素からエネルギーが作られる過程

ケトン体は肝臓で作られますが、一般的にその材料となるのは脂肪酸だと説明されています。

中性脂肪が分解されると、グリセロールと脂肪酸になります。脂肪酸は、細胞内にあるエネルギー工場のミトコンドリアで、β-酸化によりアセチルCoA(コーエー)に分解されます。

このアセチルCoAからケトン体が作られます。

下の図は、糖質、タンパク質、脂質からアデノシン三リン酸(ATP)と呼ばれるエネルギーが作り出される過程を簡略化したものです。ちなみに参考にしたのは、川島由起子先生監修の「カラー図解 栄養学の基本がわかる事典」の62ページです。ほとんど同じ図なんですけどね。

糖質、タンパク質、脂質からエネルギー(ATP)産生までの経路

上の図の右側にあるのが脂質からエネルギーを生み出す過程です。

脂質が分解されてできた脂肪酸は、ミトコンドリアでβ-酸化により分解されてアセチルCoAになった後、オキサロ酢酸とくっついてクエン酸になります。そして、クエン酸がクエン酸回路(TCAサイクル)に入り、様々な物質に姿を変えながら、最終的にオキサロ酢酸になります。再び、アセチルCoAは、クエン酸回路を回して生じたオキサロ酢酸とくっついてクエン酸となります。

つまり、ミトコンドリア内では、アセチルCoAとオキサロ酢酸から作られたクエン酸が、何度も何度もクエン酸回路を回しているのです。

クエン酸回路が回ると、NADHやFADH2という物質が生成され、これが電子伝達系に運ばれてATPを産生します。

糖質は、グルコースに分解されて解糖系を通りピルビン酸になった後にアセチルCoAとなってクエン酸回路に入ります。

タンパク質は、アミノ酸に分解された後、糖新生によってグルコースになり、ピルビン酸、アセチルCoAを経てクエン酸回路に入ります。

すなわち、糖質もタンパク質も脂質も、ミトコンドリアでATPを作り出すためには、必ずアセチルCoAになるのです。この点から、三大栄養素はミトコンドリアでのエネルギー産生に関しては同質と言えます。

ここで、重要なのがオキサロ酢酸です。糖質もタンパク質も脂質も、ミトコンドリアでクエン酸回路を回しATPを作り出すためには、必ずオキサロ酢酸がなければなりません。

肝臓ではオキサロ酢酸は糖新生に必要

肝臓に蓄えたグリコーゲン(糖質)が無くなると、糖新生によってグルコースを作り出します。糖新生は肝臓で行われるのですが、この時、オキサロ酢酸が糖新生の材料として使われます。

そうすると、肝臓のミトコンドリアにあるオキサロ酢酸が糖新生に使われるので、アセチルCoAはクエン酸回路に入れません。この時、肝臓内のアセチルCoAはケトン体に姿を変えて、血流に乗って各組織に運ばれます。

そして、各組織では、ケトン体を再びアセチルCoAに戻した後、クエン酸回路を回してATPを作り出します。

さて、冒頭で、ケトン体は脂肪酸から作られると述べました。生物学の本を読んでも、インターネットで調べても、ケトン体は脂肪酸から作られると記述されています。

しかし、ケトン体は、肝臓でアセチルCoAがオキサロ酢酸不足でクエン酸回路に入れない時にアセチルCoAが姿を変えたものです。そして、アセチルCoAは、糖質、タンパク質、脂質のいずれからでも、ミトコンドリアで作られます。

そうすると、ケトン体は必ずしも脂肪酸からしか作られないということではないと思うんですよね。

ネットでさらに調べてみると、銀座東京クリニックの以下のページで、「ケトン体は一部のアミノ酸からも産生されます」という記述を発見しました。

http://isoguna.net/2015/11/07/ketoneacetylcoa/#more-1680

 

タンパク質が分解されてできるアミノ酸には、ケト原性アミノ酸と糖原性アミノ酸があり、ケトン体合成に使われるのはケト原性アミノ酸だということです。

また、糖原性アミノ酸は「TCAサイクルに入って糖産生に利用されるもの」だそうです。そうすると、糖原性アミノ酸から作られたグルコース(糖質)からは、ケトン体を作り出せないということなのかもしれません。そうすると食物から摂取した糖質を分解してできるグルコースからもケトン体を作り出せないということなのでしょうか?

考えても考えてもよくわかりません。

最終的にクエン酸回路を回す時に糖質もタンパク質も脂質もアセチルCoAに変わるのなら、三大栄養素は全て肝臓でケトン体になりそうなものなのですが。

それ以前に糖質を大量摂取している状況では、肝臓でオキサロ酢酸が糖新生に回って不足することはなさそうに思います。なので、グルコースからできたアセチルCoAが、ケトン体になることはないのかもしれません。

なお、神経内科医のたがしゅう先生が、ブログでケトン体について興味深いことを解説されていますので、ご覧になってください。

たがしゅう先生が、この記事に気づかれましたら、糖質由来のアセチルCoAからケトン体を作ることができるのかどうかを記事で解説していただけるとありがたいです。

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