紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

御坊市が新設の協働支援事業に3団体採択 〈2016年10月2日〉

2016年10月03日 08時30分00秒 | 記事

北塩屋のハス池で咲く舞妃蓮

北吉田の「舞妃蓮の郷蓮公園」

野口の「とび山花しょうぶ園」


 御坊市は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、市民のアイデアやパワー、NPOやボランティア団体が持つ先駆性や専門性をまちづくりに生かそうと今年度で「協働支援事業~オール御坊のまちづくり」を創設。初年度は「地域資源の発掘・発信」をテーマに公募し、プレゼンテーションで審査の結果、塩屋町の「舞妃蓮保存会」(阪本尚生会長)、藤田町の「北吉田蓮保存会」(佐竹成公会長)、野口の「とび山花しょうぶ園」(浅井了二園長)の3団体を採択した。それぞれ補助金20万円を交付し、提案事業を支援するとともに市内外への情報発信に努める。
 
 創生総合戦略は、2060年(平成72年)の人口ビジョン「1万8781人」を実現するため、27~31年度の5カ年計画で4つの基本目標と基本戦略を決め、具体的な施策38項目を掲げて主な取り組み(行動指標)や重要業績評価指数(目標数値)を盛り込んでいる。協働の取り組みは「積極的な市民活動を促進するため、市民のまちづくり活動を支援する」と明記し、これに基づき今年度で協働支援事業を創設し、60万円を予算化した。
 同戦略期間が終わる平成31年度まで毎年度テーマに基づいたイベントや啓発活動など提案事業を募集。初年度は「地域資源の発掘・発信」をテーマに市の歴史や文化、自然など地域資源の魅力を高める取り組みを公募、3団体の応募があった。協働の妥当性や自主性・持続可能性、事業効果、御坊らしさなどを基準に審査し、3団体とも採択。事業実施に必要な経費の補助金としてそれぞれ20万円ずつ交付する。
 舞妃蓮保存会は元日高高校教諭の故・阪本祐二氏=御坊市=がつくった「御坊生まれの舞妃蓮」を普及啓発しようと、平成20年に北塩屋中山団地近くの休耕田にハス池を整備し、撮影会、フォトコンテストを開いているほか、愛知県愛西市に分根するなど活動を続けている。協働事業は「御坊生まれの舞妃蓮広報戦略」をテーマにリーフレット3000部、ポスター100枚、冊子500冊を作成し、認知度を高めるなど誘客促進に努め、観光名所に育て上げる。
 北吉田蓮保存会は吉田八幡神社近くの休耕田に日本庭園風の「舞妃蓮の郷蓮公園」を整備し、今年6月にオープン。近くには大賀ハスを植えた「五反田・蓮池」も整備し、蓮を通じての情操教育やまちおこしに努めている。協働事業は「御坊市を蓮の街に」をテーマに大賀蓮の種子とプラスチック製の鉢60セットを市民に配布し、同蓮公園で育て方などを説明し、市内各所で花を咲かせてもらい「蓮のまち」をアピールする。舞妃蓮の種子は育ちにくく今回は大賀蓮にした。
 とび山花しょうぶ園は平成24年に設立。休耕田の活用、穏やかに癒される生き生きとした地域づくりにつなげようと、野口地内の休耕田を活用して花しょうぶ園を整備。45品種あり、5月下旬から7月下旬まで楽しめる。協働事業は「とび山花しょうぶ園発信事業」をテーマにボランティア(有償)を募集し、草刈りや肥料やりなど作業に従事してもらうほか、オープンイベントで苗の販売や植栽指導などを行い、開花シーズンが同じ蓮と連携し「花のまち」をアピールする。


その他の主なニュース

 JA紀州ゆら選果場で温州ミカン「ゆら早生」の選果始まる

 新旧宮子姫が引き継ぎ、1年間の活動をスタート

 赤い羽根共同募金始まる  御坊市で出発式

 日高町のクエ・フェアにぎわう  多くの客がクエ鍋堪能