IPO・新興市場株日記

IPOの上場承認・初値分析・セカンダリーまで徹底分析。株価予想ブログは必見。

IPO分析(SYSホールディングス )

2017-06-14 | IPO分析
【事業内容】
① グローバル製造業ソリューション
 製造業においては、製品や部品へのソフトウェアの組込みによる機能の追加や性能向上による差別化と生産管理、品質管理、調達管理、物流管理等の効率化のために情報技術が活用されており、安定してソフトウェア投資が行われております。当社グループでは、海外市場を販路として成長を遂げている製造業企業をターゲットとしており、主に、自動車、重工業、工作機械、鉄鋼、搬送機等の関連企業を主要顧客として総合情報サービスを提供しております。
 自動車関連顧客については、燃費・環境保全への対応のため、需要が高まっている車載ECU(電子制御ユニット)関連の開発や検証等を行っています。
また、当社グループが中国や東南アジア等で日系企業や現地企業等と取引を行う中で得たノウハウや海外重要提携先(上海裕日軟件有限公司及び西安裕日軟件有限公司)を活かした提案を行っており、当社連結子会社のPT.SYS INDONESIAでは、オートマチック・トランスミッションの検証業務を行っております。

② 社会情報インフラ・ソリューション
 電力、金融等の社会を支えるインフラによるサービスや近年発展したインターネットやデーターセンター等の情報インフラを利用したサービスを当社グループでは「社会情報インフラ」と呼んでおり、それらのサービスを提供する企業は、情報技術を提供するサービスの基盤としていることから、競争力維持のために継続的にソフトウェア投資が行われています。
 当社グループでは、電力・ガス等のエネルギー、生命保険・クレジットカード、リース・証券等の金融、印刷帳票、鉄道、不動産関連の企業や官公庁・自治体等を主要顧客として、基幹システムの開発やITインフラの構築、運用等の総合情報サービスの提供を行っております。
 ビッグデータ処理・解析等のサービスもこのソリューションで提供しており、当社グループが中国や東南アジア等で日系企業や現地企業等と取引を行う中で得たノウハウや海外重要提携先(上海裕日軟件有限公司及び西安裕日軟件有限公司)を活かした海外への定量発注によるコストダウン提案等も行っております。

③ モバイル・ソリューション
 スマートフォンやモバイル端末の普及により、モバイル・アプリケーションでのサービスは、個人の生活に不可欠な存在となっておりますが、当社グループでは、今後の成長が期待される法人向けのモバイル・アプリケーション等によるサービスを提供しており、流通グループ、訪問介護、鉄道、医療、ロードサービス等の業種をエンドユーザーにしています。
 連結子会社の㈱エス・ケイでは、「価値ある便利をもっと身近に。成功へと導く、新しいビジネスソリューション。」をコーポレート・ステートメントとして、下記の製品を通信キャリア等の販売代理店や当社グループを通じて、販売しております。

イ.FieldPlus®
 FieldPlus®は、専用の管理画面で登録された報告シートへの入力や撮影写真、勤怠情報をスマートデバイスから送信できる、ユーザーカスタマイズ型業務報告システムです。
 スマートデバイスから入力・送信した内容は専用の管理画面でリアルタイムに一元的に管理できるため、外勤スタッフと、内勤スタッフのスマートな情報連携を実現します。訪問介護業界向けのカスタマイズも行っており訪問介護員と内勤スタッフとの情報連携に活用されています。

ロ.iContact+® Office
iContact+® Officeは、企業・グループ内で同じ電話帳データを共有できるマルチデバイス対応のクラウド型のWeb電話帳共有サービスで、個人のモバイル端末に個人情報を保存しないため、セキュリティ対策を行うことができます。

ハ.マップP+Powerd by NAVITIME®
 マップP+Powerd by NAVITIME®は、従業員が持つモバイル端末の現在地や作業ステータスがわかる企業向けGPS位置情報管理システムで、管理画面からモバイル端末の通知した位置情報を地図上にマッピングしたり、作業ステータスやコメントの確認ができます。通知用のアプリケーションは他の操作中でもバックグラウンドで位置情報の通知ができるため、報告ユーザーのメイン業務を妨げない位置情報の報告・収集が可能です。

ニ.Quick Safety®
 Quick Safety®は、専用の管理画面で登録した複数のユーザーに対して、メール・SMS(ショート・メッセージ・サービス)を一斉配信できるサービスです。
 通常の配信はもちろんのこと、地震情報の自動配信機能やデータ集計機能、配信到達チェックなど多くのサポート機能を実装し、BCP(事業継続計画)の緊急連絡手段から日常の連絡ツールまで幅広い用途で活用できます。

(2) 事業の特徴
① IT人材創出
 社会に不可欠になったソフトウェア投資、保守・運用の需要に対して、わが国における少子高齢化等によりIT人材は慢性的に不足しており、企業が必要な時期に必要なソフトウェア投資を行う需要に応え、社会と顧客と当社グループが継続的に発展するために、当社グループでは、IT人材創出を事業の基幹部分ととらえており主要な特徴としては、下記3点があります。

イ.業界未経験者からのIT人材の創出
 当社グループでは、IT業界未経験者の採用に力を入れており、連結子会社である㈱エスワイシステムでは、技術職については未経験採用のみを行っております。
 小学校、中学校及び高校の職場体験や、大学、専門学校からのインターンシップにより毎年多数の学生を受け入れることで若年層への情報サービス産業への関心を高めて頂いており、インターンシップを通じてできた学校と学生との関係から、就活ナビサイトに頼ることのない新卒採用を行っております。
 未経験採用・教育については、平成17年6月以降、自治体よりの職業訓練の受託(エスワイ・ITカレッジ等)により未経験者から多くのIT人材を創出しており、その訓練生や社会人インターンシップ等で当社グループに関心を持った人材や職業訓練後の就職先で当社グループを希望した人材の中から当社グループの事業の源泉となるIT人材を、正社員を前提として採用しております。また、当社グループの長年の採用ノウハウにより、当社グループで活躍する可能性が高い未経験者を採用しております。
 また、未経験採用であることから、社員研修には非常に力を入れています。業界で最高位の研修を目指し、OffJTとOJTを組み合わせた階層別研修を行っています。さらに、同じく未経験から成長したIT人材である先輩従業員が当社グループのカリキュラムによる教育と業務登用後のフォローを行っております。
 当社グループでは、上記の方法により、人材難といわれる情報サービス産業において、多くの未経験者採用を行い、早期に実践登用出来る教育で投資コストを早期に回収しております。また、情報サービス業は、事業の構造上、IT人材ごとに作業現場が異なることが多いことから、当社グループの企業文化である従業員主導で運営する月1回の全体会議や、委員会活動、勉強会、部活・同好会活動、社員旅行等の活動や、当社グループのノウハウを活かして構築した360度の評価システムを通じて、未経験者のサポートと従業員満足度の向上を行い、退職によるIT人材の流出を防止しております。

ロ.女性IT人材の創出
 当社グループでは、女性採用にも積極的に取り組んでいます。女性採用比率40%を目標とし、従業員が子供との時間を大切にできるようにするため、小学校入学始期に達するまでの子を養育する従業員を対象とした短時間勤務制度、中学校入学始期に達するまでの子を養育する従業員を対象とした「子の看護休暇制度」、子の学校行事に参加するための「ファミリーサポート休暇」制度を導入する等、産休・育休後に職場復帰を行いやすい環境作りに努めてまいりました。
 また、当社は、平成27年3月に当社グループとして愛知県「女性の活躍促進宣言」に登録し、連結子会社である㈱エスワイシステムでは、平成27年1月に「名古屋市女性の活躍推進企業」に認定・表彰に続き、平成27年5月に大阪府「男女いきいき・元気宣言」事業者登録、平成28年7月に「愛知県ファミリー・フレンドリー企業」登録、平成28年8月に「あいち女性輝きカンパニー」認証を受ける等、女性が活躍し働きやすい環境作りに努め、女性のIT人材の創出を行っております。

ハ.海外からのIT人材の創出
 当社グループは、平成10年3月の中国人技術者受入以来、海外現地での事業活動や国内連結子会社へのIT人材の受け入れを通じて、海外のIT人材を活用してまいりました。
 海外現地採用も行っており、日本語が話せない人材や、日本語は話せるもののIT業界が未経験の人材をターゲットとして採用活動を行い、中国、韓国、インドネシア、バングラデシュ、ネパール等で多数の採用実績があります。また、その全てを従業員として就労ビザで受け入れております。
 長年の海外IT人材受け入れのノウハウを活かした教育モデルにより、中国では、現地で日本語、IT技術、日本の商習慣を学ぶ研修を行った後、日本で研修を受けながらOJTでIT技術と日本語を学ぶモデルを採用しております。
 バングラデシュ現地採用では、就業しながら学べる日本語学校を開設しその中から日本での勤務を希望する成績優秀者を国内連結子会社で採用しております。これらの手法により、グローバル化と多様な価値観に対応し、日本と海外の両方で活躍できるIT人材を創出しております。また、留学生等の日本で既に在住している外国人については、日本人と同様の選考基準で採用していることから、日本人と同様の待遇で採用・評価を行っております。

② チームサポート・モデル
 当社グループでは、IT人材のチームによるソフトウェア投資の工程やサービスの請負の提案をしておりますが、IT人材の派遣のみを希望される企業においても、同一顧客内(別部署・別作業場所含む)で派遣されている当社グループのIT人材間で相互に情報を共有し、教育・フォローしあうことで、従来の技術者派遣より付加価値の高いサービスを提供しております。
 また、大手企業での経験が豊富なPMO担当による顧客現場の巡回や、管理職、営業、役員との情報の共有により、トラブルの事前防止や顧客の現状に即した提案を行っております。

③ 双方向持ち帰りモデル
 企業のソフトウェア投資を担う情報システム部門は、派遣でIT人材を受け入れることで、ソフトウェア投資のための体制を拡充させることが出来ますが、派遣で受け入れたIT人材の指揮命令は、情報システム部門が直接行わなければならないため、管理負担が重くなるデメリットがあります。
 このため、企業の情報システム部門は、競争力強化のためのコアな新規開発に集中したり、情報システム部門だけで管理しきれない大規模なソフトウェア投資を行うために、ソフトウェア投資の工程やサービスを請負契約による発注で行う場合があります。
 当社グループでは、顧客と初めて取引を開始する際、当社グループのIT人材が派遣で顧客の現場に赴き、顧客の指示を受けながら顧客業界特有の商習慣やシステム投資・開発等に対する考え方を学びます。その後、当社グループのIT人材をさらに顧客現場に受け入れ、教育しながらチームとしての体制を整えます。チームとしての体制が出来たら、工程や作業単位で請負の発注を受けます。その後、体制の一部が当社グループ事業所へ請負案件を持ち帰り作業を行います。最後に、当社グループ事業所内で開発を行ったIT技術者が顧客現場で持ち帰ったシステム案件の導入を行い、運用・サポートを担当します。このサイクルを行い、顧客現場と当社グループ事業所の両方に請負の体制を持つことで、顧客情報システム担当者は柔軟な発注が出来るようになり、企業の競争力強化のためのコアな新規開発に集中することが出来ます。

④ 定量発注モデル
 企業のソフトウェア投資を担う情報システム部門は、企業の競争力維持のための新規情報システム開発投資に自社の人員を配置したいニーズがあり、既存情報システムの改良や運用・保守は慢性的に人手が不足しているといわれております。
 当社グループでは、企業の情報システム部門の代わりに既存情報システムの改良や運用・保守を顧客予算に応じて毎月定量的に発注頂くモデルを、海外発注によるコスト削減も含めて提案し、採用されております。



【業績等】
     (百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2015.7 3,704 32 62 37
2016.7 3,755 172 173 144
2017.7 3,896 187 191 158
中間   1,933 93 102 84
    EPS BPS  配当
2017.7 149.40 1,181.68 20

上場時発行済み株数 1,241,000株
公開株数 345,000株(公募200,000株、売り出し100,000株、オーバーアロットメント45,000株)

主幹事証券 東海東京 - -
引受証券 野村 - -
引受証券 SMBC日興 - -
引受証券 安藤 - -
引受証券 エース - -
引受証券 SBI - -

PER:17.1
PBR:2.2
配当利回り:0.8%
公募時吸い上げ資金:8.9億(OA含む)
公募時時価:32億


【株主構成】
鈴木 裕紀 代表取締役会長兼社長 643,000 61.76
安田 鉄也 取締役 180,000 17.29
二宮 由美 従業員 101,000 9.70
グループ従業員持ち株会 特別利害関係者など 73,800 7.08
(株)三井住友銀行 特別利害関係者など 10,000 0.96
(株)百五銀行 特別利害関係者など 10,000 0.96
瀬戸信用金庫 特別利害関係者など 10,000 0.96
一柳 泰行 子会社の取締役 4,200 0.40
後藤 大祐 常務取締役 3,000 0.28
伊藤 政光 子会社の取締役 3,000 0.28
山下 真樹雄 特別利害関係者など 3,000 0.28

 本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人である鈴木裕紀及び売出人である二宮由美並びに当社株主である安田鉄也、一柳泰行、後藤大祐、伊藤政光及び山下真樹雄は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成29年12月26日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等を行わない旨合意しております。
 また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストック・オプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、平成29年5月26日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)等を行わない旨合意しております。
 なお、上記のいずれの場合においても、主幹事会社はロックアップ期間中であってもその裁量で当該合意の内容を一部若しくは全部につき解除できる権限を有しております。


【私見】
 製造業に特化したIT関連ということと広く考えると人材関連でもあるので、業種としては面白そうな銘柄です。反面、売上・利益共に成長性には乏しく、物足りなさを感じます。PERが高くないこと、吸収金額・時価総額も小さくセカンダリーの要素は揃っています。現在の地合いでは初値で人気になる可能性は高いですが、同時上場で人気が分散され初値が高くなければ、セカンダリーの可能性もあると思います。


仮条件上限:2560円
初値予想:5000円
ブック申し込み度・・・強気
セカンダリー期待度・・・中立~やや強気
総合評価3.5

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