IPO・新興市場株日記

IPOの上場承認・初値分析・セカンダリーまで分析。

IPO分析(マクロミル)

2017-03-06 | IPO分析
【事業内容】
 当社グループは2014年4月に当社が非公開化した後、大手FMCG(Fast Moving Consumer Goods:日用消費財)販売企業を主要顧客とするオンライン・マーケティング・リサーチ専業のオランダ法人MetrixLab Holding B.V.及びそのグループ会社を買収(2014年10月)し、当該買収を契機にグローバル規模でのマーケティング・リサーチ事業の展開を本格的に開始いたしました。そのため、当社グループは、企業集団を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、日本を主に統括している「マクロミルグループ」、海外を主に統括している「MetrixLabグループ」の2つを報告セグメントとしております。
 「マクロミルグループ」は、当社並びに株式会社電通マクロミルインサイト及びMACROMILL EMBRAIN CO.,LTD.、株式会社マクロミルケアネット、株式会社エムプロモ、株式会社エムキューブ等の子会社で構成され、当社が独自開発した自動インターネット・リサーチ・システム(AIRs)を利用することによるオンライン・マーケティング・リサーチ(提供サービスはQuickMill、OrderMill等)、定性調査、データベース提供、デジタル・マーケティングを主なサービスとして提供しております。
 「MetrixLabグループ」は、MetrixLab B.V.及びMetrixLab US, Inc.等の子会社で構成されており、インターネットによる消費者インサイトベースのオンライン・マーケティング・リサーチ、定性調査、デジタル・マーケティングを主なサービスとして提供しております。いずれの報告セグメントにおいてもオンラインを中心としたマーケティング・リサーチ・ソリューションの提供を主たる事業として行っておりますので、以下では当社グループの事業の内容を一括して記載いたします。
 「世界に誇れる実行力と、時代を変革するテクノロジーを統合し、唯一無二のグローバル・デジタル・リサーチ・カンパニーを目指します」をグループビジョンとして掲げており、日本、欧州、米国、アジア等世界13ヶ国において、グローバルにマーケティング・リサーチ・ソリューションを提供しております。マーケティング・リサーチとは、企業や公共機関が、消費者が本当に望んでいるもの、本当に魅力を感じていただけるものを作るための情報(消費者インサイト)を科学的に集め、分析し、商品計画等に反映させる手法です。
 マーケティング・リサーチ市場における一般的な市場調査は、郵送・電話・座談会等で消費者の意見を聴取する手法(オフライン・マーケティング・リサーチ)と、インターネットを活用してパネル(注3)と質問・回答のやりとりを行う手法(オンライン・マーケティング・リサーチ)に大別されますが、当社は日本において他社に先駆けてオンライン・マーケティング・リサーチを開始し、日本のオンライン・マーケティング・リサーチ市場においてNo.1の市場シェアを有しております。

[オンライン・マーケティング・リサーチの流れ]
 オンライン・マーケティング・リサーチは、顧客企業のリサーチニーズを反映した調査票をインターネット上で再現した後に、パネルへアンケートを依頼して回答を収集します。インターネットを活用することで、タイムリーかつ低価格なサービスの提供が可能となっております。また、さらに深いインサイトを把握したい顧客に対しては、別途集計グラフ・調査レポートを作成して納品しております。また、オンライン・マーケティング・リサーチ以外にも多彩な調査サービスを提供しており、顧客の意思決定に貢献する様々なソリューションの提供を実現しております。パネルには、アンケート回答の謝礼としてポイントを付与しております。これら一連のソリューションを、データ納品のみを行う最も短い案件では24時間、標準的には実査の開始から1週間程度で提供しております。

[リサーチパネル及びデータ・ラインアップ]
 当社グループは、日本において約120万人、グローバルで約1,000万人(2016年12月末現在)を超える良質な自社パネルを有するとともに、提携パネル(当社グループの顧客のリサーチプロジェクトに応じて、継続的取引関係にある世界各国のパネルサプライヤーを通じたアクセスが可能なパネル。)の活用により、約90ヶ国にまたがるグローバル・パネル・ネットワークを有しております。
 マーケティング・リサーチ企業のソリューション力を決定づける要素の一つが、データ・ラインアップです。パネルから得られた回答結果に、保有する独自のデータ群を組み合わせ、分析することで、消費者インサイトを把握・抽出し、それを踏まえたソリューションを提供することが可能となります。
 当社グループのデータ・ラインアップは、パネルのアンケート回答から得られる購入理由や満足度といった「意識データ」、当社独自のデータとして蓄積・保有しているTV視聴ログ、パソコン、モバイル及びスマートフォンにおけるインターネット上のWEB閲覧ログ、EC購買ログ等の「行動データ」、人口統計データや心理特性データを含む「属性データ」から構成されておりますが、上述のグローバル・パネル・ネットワークを活用することにより、当社グループの主要な顧客に対して、世界中の消費者インサイトを提供することが可能となっております。

[営業及びリサーチ体制]
 当社グループでは、世界13ヶ国、34拠点に所属する425名(2016年12月末現在)のセールス部隊が、必要に応じて国境を越えて顧客企業をカバーする体制をとっております。また、各拠点では地域特有の消費者インサイトを把握し、知見・経験・ノウハウを有するリサーチチームが、セールス部隊をリアルタイムにサポートする体制となっており、両者が密に連携することで、効率的かつ効果的なセールス&リサーチ活動を実現しております。

[当社グループの提供するサービス]
 当社は、WEB調査票作成、調査対象者抽出、依頼メール配信、実査(回答データ収集)、リアルタイム集計、レポート及び納品データ生成に至るまでの一連のソリューションをWEBサイト上で自由に行うことを可能とした、AIRsを2000年に独自開発致しました。以来、AIRsの標準化及び最適化に継続的に取り組んでおります。
 その他、購買データを収集する「QPR」、オンライン上の行動履歴を通じて広告効果測定を実現できる「AccessMill」、デジタル広告コピーテストを行う独自ソリューション「AD-VANCE」等様々なマーケティング・リサーチ・ツールを開発し、オンラインでフルラインアップのマーケティング・リサーチ・ソリューションとデジタル・マーケティング・ソリューションをグローバルに提供しており、当社グループは業界をリードするワンストップ・ソリューション・ポートフォリオを有しています。


【業績等】
     (百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2015.6 28,761 -586 -4,204 -4,320
2016.6 32,504 5,730 4,087 2,832
2017.6 35,800 6,850 5,792 3,700
中間   17,372 3,959 3,115 1,850
    EPS BPS※ 配当
2017.6 97.08 565.69 5


上場時発行済み株数 38,622,100株 (別に潜在株式3,185,500株)
公開株数 27,323,500株(公募487,800株、売り出し25,017,200株、オーバーアロットメント1,818,500株)

PER:21.6
PBR:3.7
配当利回り:0.2%
公募時吸い上げ資金:573億(OA含む)
公募時時価:811億



【株主構成】
Bain Capital Sting Hong Kong 親会社、ベンチャーキャピタル(ファンド) 34,100,100 82.53
VOC Investment Partners B.V. 元取締役と執行役の資産管理会社 3,643,900 8.82
Scott Ernst 取締役兼代表執行役グローバルCEO、子会社役員 1,202,200 2.91
Poldie Ventures B.V.B.A. 資産管理会社 489,800 1.19
Willem Matthijs Elias 従業員(子会社含む) 400,000 0.97
Maikel Willems 従業員(子会社含む) 311,600 0.75
杉本 哲哉 特別利害関係者など 200,000 0.48
小川 久仁子 執行役グローバルCTO 61,400 0.15
城戸 輝昭 執行役グローバルCFO 61,400 0.15
Mark Sidell 執行役グローバルCOO 55,000 0.13

 グローバル・オファリングに関連して、当社の株主かつ売出人であるBain Capital Sting Hong Kong Limited、VOC Investment Partners B.V.、Poldie Ventures B.V.B.A.及びMaikel Willems、当社の株主である杉本哲哉並びに当社の新株予約権者であるScott Ernst、Willem Matthijs Elias、小川久仁子(戸籍名:髙橋久仁子)、城戸輝昭、Mark Sidell、岡慎一郎及び佐々木徹は、ジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2017年9月17日(当日を含む。)までの期間(以下「ロックアップ期間」といいます。)中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売付等(ただし、引受人の買取引受けによる国内売出し、海外売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションが行使されたことに基づいて当社普通株式を売却すること並びにVOC Investment Partners B.V.については当社第1回新株予約権の行使により取得した当社普通株式を売却すること等を除く。)を行わない旨を約束する書面を2017年3月13日付で差し入れる予定であります。
 また、当社はジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、ロックアップ期間中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換され得る有価証券の発行又は当社普通株式を取得若しくは受領する権利を表章する有価証券の発行等(ただし、国内募集及び株式分割等を除く。)を行わない旨を約束する書面を2017年3月13日付で差し入れる予定であります。

【私見】
 銘柄としては知名度も含め悪くないものの、非上場にしてから短期間での再上場で印象が悪すぎます。特段の割安感もなく、敢えて参戦する必要もないでしょう。


仮条件上限:2100円→1950円
初値予想:2100円→1950円
ブック申し込み度・・・やや弱気
セカンダリー期待度・・・中立
総合評価2.5 





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