夏至チャレンジ2013 渋峠 No4（幸運）

突然に虹に度肝を抜かれましたが、再び最後の力を振り絞って登りを再開しました。
しかし、ここで私が草津で満載したボトルの水が底をついてしまいました。
サイコンの高度は2100ｍ。
計算上、ピークまではあと少しのはず。
大丈夫。きっと大丈夫だ。自分に言い聞かせます。
そう思うと現金なもの。今まで以上に足が軽くなってきます。

九十九折を1つ越えると、何やらピークを思わせる画像が目に入り込んできました。

これはピークに違いない！

間違いない。頂上だ！！

どんどんと近付いてきます。長かった。ここまで本当に長かった。
それもあと少しで全てが報われる。

この画、いろんな方のブログで見たあの画に間違いない！


13時23分。春日部を出て約11時間。やっと、やっと到着です。

「やったーーー！」

と、本当は書きたかったのですが、
実は到着後すぐに5～8名のおじちゃん、おばちゃんに囲まれて
「自転車できたの？」
「どこから来たの？」
「そういう自転車高いんでしょ？いくらしたの？」
「パンクしたらどうするの？」
等々、矢継ぎ早に質問を受け、
私も気分が高揚していたもので、それら質問にしっかりと応対した結果、
上の写真を撮るまでに5分ほどの時間を要してしまいました。
そうなると登頂の感激なんぞ、改めて感じることはありませんでしたｗ

まあ、どうせ普段からほとんど感じたことが無いので、構わないのですが
何か今回だけは、感激するような気がしていたのですけどねぇ・・

そして本当の目的地、渋峠へ

「せっかくだから長野県にも入っておこう」と思ったのですが
長野県の標札がなかったので、この写真で代用しておきました。


到着から約30分。
写真と休憩を取った後、帰路に着きました。
私はまだ春日部に帰らなくてはならないのです。
ここでこれ以上ゆっくりしている訳にはいきませんでした。

この時期であるにも関わらず、ウィンドブレーカーを着て、ダウンヒルを開始しました。
ここまで苦労して登ってきた長い長い道。
間違いなく私が経験してきた最長のダウンヒルになりました。

ここで落車なんぞしてしまい、怪我をしたら今日ここまでの苦労が水の泡。
ジロのウィギンスよろしく「少女のようなダウンヒル」で国道292号線で草津を目指して降下していきました。

約1時間、ペダルをほとんど漕がないで30Km走り、
大津のセブンイレブンに戻ってきました。

お腹は減っていました。
しかし、どうも食べたくありません。
体がバテてきた様子。これはまずい・・・

おにぎりは何とか水で流し込み、後はざるそばをすすります。
カロリーだけは取っておかないと・・・

これに加え2リットルのペットボトルで水を購入。
やっとボトルに水を補給することができました。

これで帰宅への準備は完了。来た道を戻ります。

ここからは緩やかな下り基調の道路になっています。
軽くペダルを回すだけで、あっという間にスピードに乗ってくれました。

しかし、体はやっぱり疲れています。
下り基調の道であるにも関わらず、体が辛くて仕方ありません。
途中、所々で駅の前を通過したのですが、駅前を通るたび
「輪行で帰ろうかな・・」
と、何度も誘惑に負けそうになりました。でも
「せっかくここまできたんだから・・・」
の一念で、何とか踏みとどまっておりました。

そんな状態で30Kmほど走ったとき、対向車線を走っていた人に呼び止められました。

なんとそれはぽじさんでした！
私のツイートから、私が走るであろうルートを予測して、走っていたそうですが、
ものの見事に迎撃されてしまいましたｗ

更になんと！差し入れまでｗ
ありがたや、ありがたや（・∀・）

で、このぽじさん。
この日は先日購入したばかりのシクロクロスバイクで参上されました。

実は私、シクロクロスバイクをしっかりと見るのは初めて。
担げるように、ワイヤーはトップチューブの上を通してあるのには驚いたｗ
更に全体的にロードに比べてゴツい。フレームもタイヤも。

そんなぽじさんに、とりあえず行ける所まで引いて欲しいとダメ元でお願いしてみると、
嫌な顔ひとつせず快諾してくれました。

そんな訳で230km地点から、ぽじさんの後ろをひたすら付いていきました。

いや～、これは楽ｗ
向かい風の中、30Km/h前後のスピードで心拍数は110～120。
改めて、ドラフティング効果ってすごい！
今までキツくてキツくて泣きそうでしたが、これでしばらくは体力の回復＆距離を稼ぐことができました。

更にこの辺りはぽじさんの行動範囲。
ちょっとした近道を走ってくれました。

そして昨年9月、ぽじさん、デビさん、sepaさんと一緒に行った利根川CR最上流地点に到着。

これもぽじさんがいなければ立ち寄らなかった場所。
いろいろと得しちゃいましたｗ

そして今度は利根川CRを下流に進みました。
ここでも疲れ果てていた私には出せない速度で、ぽじさんが前を引いてくれます。

足と体力と時間と・・・いろいろなものを回復することができていました。

その時、ふと後ろを見てみると・・・

渋川付近はどうやら雨となっている様子。
私が1人で走っていたら、間違いなくあの中で走っていたことでしょう・・・
この日の私は本当にラッキーでした。

この後、大利根緑地公園で休憩を取り、上武大橋へ。

夏至の太陽が沈むまで、ぽじさんに引いていただきました。
その距離なんと約70Km。

今回もしぽじさんが気まぐれをおこさずに、私を迎撃してくれなければ
多分、どこかで輪行していたと思います。

本当に助かりました。ありがとうございました。

上武大橋のセブンイレブンで最後の補給。

もう固形の物は、胃が一切受け付けてくれませんので、
そばとウィダーinゼリーを無理やり流し込みます。
そしてぽじさんとここでお別れして、残り約60Kmを春日部目指してペダルを漕ぎました。

この時点で日は完全に落ち、周囲は暗くなってきました。
夜のサイクリングロードを走るのが嫌な私は、一般道を走ります。
ルートは予めガーミンに入れてきたので、問題ないと思っていたのですが
なんと途中で頼みのガーミンがフリーズ！
右も左もわからない見知らぬ土地で、スマホのマップを頼りに走りました。

やっとの思いで国道122号線に入り、後は朝来た道を間違わないように慎重に走ります。
そして、最後の難関。久喜駅近くの陸橋を越えるため、最後の登り坂を登ります。

この時点で、もはやこんな陸橋すらインナーローに落とさないと登れない状態になっていました。

この坂を登り終えて、残り約10Km。
後は平坦な道のみのルートです。

「もう少し、後ちょっと！」
言葉に出して自分に言い聞かせながら、必死になって家路を進みました。
そして22時8分。やっとやっと帰宅することができました。











家に入りドアを閉めると、立っていることができずその場に座り込みます。
緊張の糸がプッツリ切れるのが自覚できました。

「終わった・・・」

そうつぶやいてから、しばらく動くことが出来ませんでした。

こうして、何とか走りきることが出来た今年の「夏至チャレンジ」
1人の力で出来たとはとても言えません。
でも仲間の協力を得たとはいえ、走ったことは事実なので
一応成功したと言ってしまっていいのかな？
とりあえず「成功！」と大きな声で言い切ることで、この場を収めたいと思いますｗ


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