録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

ブルーレイディスクは(多分)主役になれないの巻 その1(DVDは失敗だった)

2005-08-28 01:04:49 | 次世代ビデオへの懸念
所謂次世代DVDと呼ばれている分野の分裂が決定的となった。
すなわち、東芝が押すHD-DVDと、松下・ソニーが押すブルーレイディスク
(以下、BD)の2つである。松下・ソニー側が何度も統一交渉をしたにも
かかわらず、東芝側がうけなかったためだ。
と、書くと、その原因は東芝側のかたくなな態度にありそうだが、東芝側が
受けないのも当然である。HD-DVDもBDもほぼ規格としては完成しつつ
あるため、単純に両者の長所と取り入れた統一規格にするということは、
半分一から新しい規格を作り直す、ということに等しい。つまり、
松下・ソニー側の統一交渉とは、事実上
「HD-DVDをあきらめてBDにしろ」
という説得ないし勧告しかありえないからである。東芝だって、ソフト・ハード
両メーカーにHD-DVDの規格普及に努めてきた実績がある。ここまで
来て、両者が歩み寄るならともかくHD-DVDを勧告にしたがいあきらめよう
ものなら、各社は二度と東芝を信用しなくなってしまう。そうなれば、
東芝はもう新規格の立ち上げから参加することなど出来なくなってしまうだろう。

さて、この分裂状態、うわさではすでに
「次世代DVDはBDで決まり。東芝ははずれを引いた。」
で固まっているようである。その理由としては
「AV2大メーカーである、松下とソニーが最初から参加している」
「次世代ゲームでも確実に主役となるプレイステーション3でBDが採用されてい
る」
「BDの方が容量が大きい」
「BDはすでにレコーダーが出荷されている」
「BDならMPEG2-TSがダイレクトで記録できるので画質が良い」
中には
「ソニーが好きだから」
なんてのもあるようだが。まあ、最後のは放っておくとして、確かに松下・ソニー
の技術力と販売力・そして信用は圧倒的なものがあるだろう。容量や性能で
BDが上回っているのも、また事実だと思う。
だが、それだけで決め付けてはいけないと思う。実際、ソフト提供側として
はBDとHD-DVDの参加企業の数・質はほとんど差が無い。これは、
必ずしもソフト提供側がBDが優れていると思っていないということである。
最終的に決めるのは我々ユーザーである。たとえソフトメーカーがどちらか
一方だけを指示したとしても、ユーザーがそっぽを向いて別の規格ばかり使え
ば、メーカーもそれに従わざるを得ないはずだ。どんな企業だろうと、お金に
ならない規格にいつまでも力を注ぎ込み続けることは出来ないからである。

と、いうわけで、あえてBDの欠点を穿り出し、裏を推測し、BDが全く売れ
ない可能性を探ってみようと思う。
ただ、断っておくが、ここで検証するのはあくまで「BDが失敗する」ことで
あり、「HD-DVDが主役になる」ことではない。なぜなら、我々には第3
の選択肢、つまり
「現行のDVDをそのまま使う」
が残されているからである。

そもそも規格が分裂しなかったことなど無い。ビデオのVHSとベータは言う
におよばず、あのレコードすら当初は円筒型と円盤型に別れ、後には円盤型も
2種類の方式が存在していたのだ。カセットテープだってオープンリールや
Lカセットがあった。
そして、ビデオディスクの分裂、つまり、統一規格であったVHDと、パイオ
ニアの単独規格であるLDである。だが、結果はLDの圧勝に終わった。
プレイヤーがCDとのコンパチにすることが可能だったなどの拡張性の問題
もあったが、保存性の良し悪しが勝負を決めたのだと個人的には思っている。
そして、DVD。これも当初は2種類の規格が候補に挙がっていた。最後には
東芝等が主張した方式にソニー等が主張した方式の一部を取り入れることに
よって、分裂すること無くDVD統一規格が誕生したのである。

よく、規格の分裂は「ユーザーの使い勝手を考えたら規格はひとつの方がいい。
分裂するのはユーザー無視のメーカーの都合」という評論を見る。だが、
わたしはこの論には真っ向から反論する。むしろ
「競争の無い統一規格こそメーカーの都合。競争があった方が、性能・価格が
練られ、むしろユーザーの利便性は向上する」
これがわたしの考えである。そのことは、DVDが見事に証明してくれた。
DVD、厳密にはDVDを管理するDVDフォーラムは、
「低性能・高価格・競争の無い安定した市場。管理された互換性。」
を目指したものに相違なかったからである。
その証拠がDVD-RAMだ。ご存知の通り、DVD-RAMはDVDフォーラムが採用しなけ
れば「DVD」の名がつくことのない、非互換メディア。しかも、当初の容量は
DVD-ROMより大きく劣る2.6GB。これのみが書き込み型DVDとして使われる予定
だったのだから、そもそも互換性のあるメディアを作る気など無かったのだ。

ただ、さすがに内部から不満の声もあったのか、方向性を変えて互換性の
あるDVD-R規格が作られた。だが、実はこのDVD-R、現在信じられている
「互換性の高い」メディアではなく、あくまで「互換性のある」メディアでしか
無い。実際、DVD-Rを読ませるにはある程度ドライブをハード的に
対応させる必要がある。DVD-R当初、DVD-Rが読めないドライブの方が普通
だったのだ。現在DVD-Rの互換性が高いと言われるのは、そう作っているか
らだ。やろうと思えば明日からでも全てのメーカーはDVD-Rの読めない
DVDドライブを作ることが出来る(ちなみに、DVD+Rは正式規格でないせいも
あって、互換性を高める仕掛けが満載のため、読めないドライブを作るこ
とは少々困難であるが、意図的に読ませないようにしたドライブは存在する)。

調整された互換性、強固なコピープロテクト、海外製ビデオが読めないリー
ジョン、そして、普及させる気が本当にあったのかどうかあやしいプレイヤー、
そしてレコードドライブの高価格。DVDは離陸に見事失敗した。
特にプレイヤーははじめのうち、販売台数のほとんどが、パイオニアの発売
したLDとのコンパチプレイヤーだといわれている。

「パソコンで読めるようになればブレイクする」
「いやいや、エヴァンゲリオンのBOXが出れば起爆剤になる」
「プレイステーション2での再生出来れば、一気に普及する」

いろいろささやかれていたが、どれも「物珍しさ」の域を出るものではなか
った。メーカーや業界は、特に3つめをDVD普及の理由にしたがっているが、
真に普及が始まったのは、DVD-Videoのプロテクトが破られてからである。
おかげで、ダビングが出来ないことで購入をためらっていたユーザーの間で
一気に普及した。そして、もはや映画業界は
「劇場公開はDVD販売のためのプロモーション」
とまで言われるほど、DVDは巨大な市場を作り出すことが出来た。
国内では、特にアニメ業界でDVDへの依存度が高い。そのため、大半の
番組が都市圏限定で、見られる人間をわざと少なくしているほどである。

だが、そもそもDVDのめざしたものは、ダビングできないプロテクトと
自己録自己再のための管理された互換性。それが生きている状態で
今以上の市場が作られている世界だった。だが、実際には表立っては
ともかく、裏では平然とダビングされ、互換性問題もDVD+RWという
競争相手が出来てしまったため、調整する暇などなくなってしまった。
かろうじて国内DVDレコーダーの世界ではDVD-VRという非互換フォーマット
を普及させ、互換性の管理を保っているが、DVD-R互換ドライブの普及
とパソコンでの編集機能が、それを事実上無効化している。

相変わらず、DVD業界は「違法コピーによる被害は○○億円」などの発表に
は熱心だが、その逆「コピーが可能になったことによって広がった市場規模」
に関しては意図的に無視している。
ようするに、DVDの普及は彼らの希望とはかけ離れたものになってしまった。
そういう意味ではDVDは失敗したフォーマットなのだ。HD-DVDないし
BDがDVDに変わる主役になるとして、それらが目指すのは、理想のDVD世界
である、管理された世界か。それとも、現実のDVD世界である、自由な世界か。

間違いなく、BD・HD-DVDとも目指すところは同じ。前者の業界にとって
理想的な、管理された状態でありながら、現実のDVD以上に売れる、いいとこ
取りの世界である。
DVDとDVD+が並存しているようにBDとHD-DVDが並存すると
考える人もいるだろうが、DVDはフォーマットという本質が同じであるにも
関わらず、目指したのは片や「管理重視」片や「互換重視」と、両者の思惑が微妙
に異なっているため、並存が可能だったのだ。
BDとHD-DVDはその逆で、本質が違うのに目指すものは全く同一となる。
したがって、両者の並存はありえない。必ずや、少なくとも片方は失敗する。

以下、そのうち書く。
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CSで「プレイボール」始まる

2005-08-25 01:55:03 | Weblog
情報を初めて見たときから、この目で見られる日を楽しみにしていた、
スポ根野球アニメ「プレイボール」がついに始まった。常時入りっぱなし
ろロゴがうっとうしいアニマックスなのが最大の不満だが、当初首都圏
UHF系チャンネルでの放送で
「また首都圏限定放送かよ。そんなのは半年で忘れられるどうでもいい
アニメだけにしといて欲しいよなぁ。」
と、不満たらたらだったのだが、CS・CATVでも見られて、とりあ
えず一安心。

一目見て、泣いた。
主題歌が、編曲されていたとは言え、まさか「キャプテン」と同じ
ものだとは・・・。
昨今のアニメリメイクなどに、無残な、なんの主題性も無いタイアップ
曲が使われるたび、がっくりとさせられることが多かっただけに、
この予想外に心が震えた。おしむらくは歌い手があまりうまくないことと、
エンディングには案の定同歌い手の、意味も無くアルファベット文
を埋め込んだタイアップ曲になっていたことだ。「キャプテン」や「プレイ
ボール」には、もっと泥臭い曲の方がずっと似合う。

さらに、主人公谷口タカオの指が伸びたまま、曲がらなくなっている
設定に、また感動を覚えた。原作のマンガでは逆で、指は曲がったまま、
伸びなくなっている。曲がらないのは、アニメ「キャプテン」のオリジナル
設定だ。
主題歌のタイアップ化同様、続編もしくは第2弾のアニメ化の際の、オリジ
ナル版アニメを無視して原作の設定だけを押し付けた、「原作至上主義」の
考え方も、また嫌いだった(遊戯王しかり、キン肉マンしかり、PAPUWAしか
り・・・)。アニメにだって感動させられたから、続編が作られたりしたのだ。
そこ無視するのは、続編のスタッフは何様のつもりだ!と、怒ったりもし
たものだったが、こと「プレイボール」に関してはその心配はなさそうだ。
さすがに主要スタッフに前作のメンバーが参加しているだけのことはある。
まあ、さすがに声優は「キャプテン」と同じ、とはいかなかったようだが。
・・・ヘタだったし、しょうがないか。

実際の内容も、わざと2~30年前の雰囲気で作っているのには少々違和感
を覚えるが、総じて見やすく、集中できるものだった。素直に面白かった。
ただ、「キャプテン」を知らない人には説明不足過ぎるかも知れない。
「キャプテン」は谷口編だけに13話も使ってしまい、その後の丸井編・イガラ
シ編が駆け足過ぎて盛り上がりに欠けるものになってしまっただけに、こ
れからの構成には不安を感じるが、ぜひ最後までテンションを落とすこと
の無い構成と演出をお願いしたい。

ただ、最初にも書いたが、「青少年育成国民会議 推薦」とかとっておきな
がら、基本的に首都圏限定放送ってのはどういうことなのか?
それだけの内容なら、地方でも、CATVやCSなんか入っていなくても
普通に見せるようにすべきだろう!
そこら辺が昨今のアニメ業界のダメダメなところだ。製作がCCCDの
avexなだけに結局、DVDを売りたいだけなのかも知れない。avex
に製作させた、というのがこの作品最大の短所だ。
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おかしい次世代テレビ業界の巻 その3(液晶テレビは10年早い!)

2005-08-24 01:21:42 | 次世代ビデオへの懸念
なんとなくだが、「デジタル世代テレビは液晶で決まり」という雰囲気がある。
まあ、さすがのわたしもそれは否定しない。趣味と実益を兼ねて大型電気店
をぶらつく際、テレビコーナーをのぞくと、一番多くの種類が並んでいるの
は液晶だし、その画質も確かに良い。ライバルのプラズマテレビとの比較で
も、デジタル放送に関して言えば所詮「HD対応」に過ぎないプラズマより、
「HDフル装備」の液晶の方がワンランク上だ。そのせいか、プラズマは
「映画見るならプラズマ」と、やや方向性を変えた感がある。

だが、それはあくまで「デジタル世代なら、液晶テレビ」という話だ。
少なくとも現行の放送はデジタルとアナログが混在している。地上波にい
たっては相変わらずデジタル放送が見られない地域が多い(本当に後6年で
間に合うのか?)。つまり、少なくともアナログ放送を無視してテレビを
選んではいけないはずである。
さて・・・、大量の展示品をほこる某大型電気店に、性能を調べに行ったと
する。液晶テレビで地上波アナログ放送が見られるだろうか。おそらく
ほとんど見られないはずである。
わたしも探した。だが、5軒さがしてたった1軒しか放送していなかった
(ちなみに電気街なんて無い地方都市なので、これで全部。しかも、1軒1軒
は無茶苦茶離れている)。それを見たとき、あまりの汚さにおどろいた。

液晶テレビは、画素がHDに合わせて設定されているため、SDを放送
する時は数個の画素で1個を表現しなければならない。だが、その1コ1コ
が独立しすぎていて、曖昧さや滲みをカクカクとしか表現できていない。

ようするに、液晶は「地上波を初めとするSD表現がとてもヘタ」なのだ。
他にも残像が残りやすいなどの弱点もあるが、これは大分マシになってき
ているので、あまり気にすることは無い。
ちなみに、同じ番組を録画して2台の同じ液晶テレビでHDとSDを比較
し、「ほら、HD放送と、HD対応レコーダーを組み合わせればこんなに
キレイ」なんていうサンプル展示をやっていた(なぜか番組は"徹子の部屋"
(笑))。まあ、確かにこれを見るとHD放送+レコーダーの美しさが引き立
つ・・・ように見えるが、わたしみたいなひねくれた録画人間にかかると、
単に液晶テレビで見るSD放送が如何に汚いか、というサンプルにしか
見えなくなってしまう。
液晶テレビを買って
「アナログ放送は汚い。これからはデジタルじゃないと」
という人がいるが、液晶特有の汚さをそもそも分かっていないとこうなる。
もちろん、アナログ放送だけが液晶に合わない動画ではない。それより
はずっとマシだが、DVDもイマイチな映像になる。例えデジタル放送
であったとしても、いったんアナログに変換してSDで録画した映像や、
SDしかないCSデジタル放送も同じ憂き目に会う。同じものをブラウ
ン管で見るよりはっきりと劣って見えるはずだ。

同じ条件でも、プラズマテレビならば、話は変わる。液晶と違い、それ自体
が発行するせいか、1ドット1ドットの独立がさほど目立たない。
ブラウン管には劣るが、液晶よりは格段に上だ。少なくとも、動きははるか
に自然である。現在選ぶのならば、こちらにしておいた方がいい。もちろん、
BS・地上デジタル放送のHD画質は劣るが、録画して見るのならば、その差
もなくなってしまう(実際、キチンと番組を見る時は、録画してから見る人が
多いはずだ)。例えHDレコーダーを使ったとしても、十分使える性能はある。
1台で全てをまかなうテレビが欲しいのなら、大型液晶よりプラズマテレビが
お勧めである。値段もプラズマの方がまだまだ安い。

もちろんプラズマにも弱点はある。寿命が短い点、それに、厳密に言えば
画質面でブラウン管に劣る点である。そこを気にするのならば、32型程度
のブラウン管で普通の番組を視聴し、DVDを気合を入れてみるときは
プロジェクター+サラウンドスピーカーを使うという手もある。やたら
スペースを食うが、どうせブラウン管テレビは場所を取るのだし、スピー
カーはテレビを買い換えても使える。それでいて、値段は液晶テレビと同等
以下に抑えられる。そう考えれば、そんなに悪くも無い。実際、ウチの
弟がやってる。やつも、液晶テレビの購入を考えて、画質面で納得がいかず
ギリギリでプロジェクターに変えてしまったのだ。それなりに満足してい
るようである。

大体、なにゆえ液晶テレビがすでに主力ヅラしているかというと、「液晶テレ
ビだけが超小型から大型まですべてのサイズをフォローできるから」だ。
パネルの製造ラインがひとつで済む。これこそ液晶最大の特徴である。
だが、これはメーカーの都合だ。さっさと視聴番組をデジタル一本&HD
レコーダーにしてしまえば、液晶テレビはその実力を発揮するが、現行で
は現実的ではない。なによりこれだけのテレビを買う人が市販DVDを
見ないわけがない。むしろそっちを重視するべきだろう。

それでも、将来は液晶テレビが主力になるとは思う。だが、その時は
全ての放送がデジタルのHDになり、今までVHSやDVDレコーダー
で記録したSD番組も一切見なくなり、買ったDVDも見なくなるか、
HDソフト(HD-DVDかブルーレイディスクか分からないが)に全て
買い換えてしまってからだ。これはどんなに少なく見積もっても10年
くらいかかるはずだ(例えアナログ終了が予定通りになったとしても、
大半の番組はSDのままのはずだからだ)。
液晶テレビへの全面移行など、それからで十分だ。それまでは他の方式
で見るか、どうしても液晶にしたいならばチューナー内蔵型PCモニタ
程度にとどめておいた方がいい。

「液晶テレビなんぞ10年早い」のだ。

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おかしい次世代テレビ業界の巻 その2(BSデジタルに見る不安な未来)

2005-08-21 01:09:00 | 次世代ビデオへの懸念
うちの地区ではまだ地上デジタル放送は見られない。ゆえに、HD画質
、いわゆるハイビジョン放送を見てみようと思ったら、BSデジタルを
見るしかない。
が・・・、BSデジタル放送といえば、録画ガード以外には

「予定の1/10の速度でしか普及が進んでない!」

つーイメージしか筆者には無い(厳密には一定数に達する期間予定の3倍
×そのうちの2/3がCATVのアナログ変換のため、見てる人間全体の
約1/3≒1/10)。ウチも、その「アナログ変換済み映像のため、画質が悪す
ぎて見る気が全く起きないので見てない世帯」のひとつだったが、こたび
のデジタル化でようやくまともな画質になった。そのうえ、EPGで予約
が出来るようになったのでかなり見る気もおきるようになった。録画も
今のところ、機械を選べば問題なく出来るので、生・録含め、堪能してみ
ることにする。

が・・・

「つ、つまらん・・・。」

呆れた。各局ともやる気なし。こんな番組に「著作権保護のため!」とか
言って録画ガードかけてるんだから、馬鹿馬鹿しいにもほどがある。
とにかく、わざわざ録画しても、保存まで考える番組がほとんどない。

とにかく朝から晩まで通販番組、という編成ばかり。BSデジタルの
ウリのひとつが双方向通信だが、結局いまだに通販とクイズくらいしか
「導入の言い訳」を思いつかないようだ。まあ、本来の使い道は視聴デー
タの収集にあるわけだから、どうでもいいのかも知れないが・・・。
そういえば、BS朝日は「わたしの贅沢・BS朝日」というキャッチを使
っている。そりゃ贅沢だ。高画質・高音質・通信・録画ガードの機能を
通販番組にしか使ってないんだから。
もっとも、BS朝日は海外製番組を購入して放送したり、高校野球を
中継したりしているのでまだマシな方だ。他局はそれすら無いので
もっと悪い。
それら他局から見れば「あそこはもっと悪いだろう」を言いたいのが
テレビ東京系BSジャパンの「地上波の再放送ばかり。HD全くなし」
という編成だが、地方人にしてみればこっちじゃ見られないテレ東番組
が見られる分、かえってよかったりする。ただ、お得意の深夜アニメや
B級映画の放送がほとんど無いのはどういうわけなのか。

映画といえば、NHKも酷い。一見HD画質の良質なドキュメンタリー
番組を制作しているように見えるが、わたしら一般人にしてみれば
せっかくの高画質なのだから映画のひとつも放送してくれたほうが
うれしい。が、実際には映画の放送はほとんど皆無である。
そもそも最初に「地上波より高画質」としてデビューしたBSアナログ
放送は映画の放送をウリにしていたのだから、BSデジタルも映画を
流してくれる方が自然だ。版権元が駄々をこねているとしか思えない。

確かに画質は良い。が、中身がこれではどうしようもなく、結局
筆者の趣味の問題もあるが、見ているのは海外製のドキュメンタリー
やSFドラマばかりだ。画質の良さは決して中身や勝手と引き換えに
出来るものではない。

が、それをゴリ押ししようとしているのが地上デジタル放送だ。これで
手に入れられるのは「画質の良さ」だけ。失うのは録画の自由、保存の
自由。その画質も、録画してしまう限り、相殺されてしまう。
わたしを含む知人たちは、全員テレビ番組をキチンと集中して見るとき
はその番組を録画してみている。生ではただ「点けているだけ」で見てい
ないやつらばかりである。HDをHDのまま録画出来る録画機はまだま
だ非常に高価なうえ、今はHDDレコーダーの普及は始まったばかり。
各家電メーカーははやくもデジタル放送を「録って見るだけ」ならHDで
録画出来るレコーダーに主力を移そうとしているが、おそらくうまく
いかない。

なぜならば、地上デジタル放送の中身はおそらく地上波アナログ放送
と同じものになるはずだからだ。入れ替えのためのものなのだから、
当然だが。
そうなると、しばらくは画質はHDではなく、SDがメインにならざる
をえない。同じ放送を流すのならば、従来の機材が流用できるSD->HD
と変換して放送する方が、高額な機材を購入してHD->SDと変換して
アナログにも流すよりはるかに有利だからだ。と、なると、録画しなく
ても画質は差がなくなってしまう。
「それでもゴーストや余計なノイズが無い分デジタルが有利」
と、いう意見もあるだろうが、最近の録画装置はHDDレコーダーにし
てもパソコンにしても除去装置がついてるので、さほどハンデにはなら
ない。さらに、ことMPEGで録画する限り、SD->HD変換の際に付加さ
れた「左右の余計な黒い部分」がデータを圧迫する。ベタ塗り部分というの
は、案外容量を食うのだ。かくして、デジタル放送には録画ガードという
使いにくさだけが残る。
使いにくいデジタル放送と、使いやすいアナログ放送。両方をとりあえず
見たとして、画質に差がなければ結局どちらをメインに録画するか。
この時点でデジタル放送をメインに選ぼうとしない限り、高額なHD対応
レコーダーを買うことはない。テレビ局や総務省はいつもに通り
「オリンピックやワールドカップが起爆剤に・・・」
との発言を繰り返すだろう。確かに、映画を除けばスポーツ中継ほど
高画質を堪能出来る番組も無いが、その一方スポーツ中継ほど録画した
ソフトがつまらない番組もない。絶対生放送で見なければ面白くないのだ
から、テレビは普及してもレコーダーの普及にはつながらないだろう。
むしろ従来型のDVDレコーダーがもっと安くなってそちらが売れている
はずだ。
HD-DVDやBDをスポーツ録画のために買う人はごく少数のはずである。

BSデジタル放送を見る限り、地上デジタル放送にいきなり独自魅力が
加わることはない。と、なれば結局地上デジタル放送が見られるのは
「付加価値」以上のものにはならない。大抵の人はアナログ放送メインで
見ることだろう。それでも地上デジタル放送への移行を強制させるならば、
アナログ放送を見る気にさせないしかない。具体的には、放送時間を
ドンドン短くして、ニュースなどしか放送しなくなる、SDのままでも
画面を横長にしてしまい、アナログだとレターボックスになってしまっ
て画面が小さくなる、などだ。
いずれにしても地上デジタル放送をBSデジタルや地上波アナログ放送
と同じ発想で放送する限り、後ろ向きな普及以外ありえないと思う。

だいたい世界一使いにくい放送を、世界一短い期間で普及させようという
のが無茶苦茶なのだ。現在「地上波アナログ放送があと5~6年で終わるか
ら」以外の理由でデジタル放送を待っている人など、日本人の1割いるか
どうか、と数えても多すぎるだろう。

結局、海外番組を除けば、画質のずっと劣るCS系放送ばかり見ている。
そちらの画質が良くなっただけでも価値はあったと思えるから。まだ
幸せか。



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おかしい次世代テレビ業界の巻 その1(CATVがデジタル化した日)

2005-08-18 22:40:31 | 次世代ビデオへの懸念
過去記事の訂正。音ずれが気になるのでPX-TV432P上でのHuffyuv録画での
音声推奨を「PCM」から「MP2」に変更。それでも、編集ソフトの対策
必須だけど。

しばらく前か、地元のCATVがアナログ方式からデジタル方式に変わる
ので、移行無料キャンペーンをするとの連絡があった。どうやら来年当た
りに予定されている地上デジタル放送の放送開始・・・と、いうより強制移
行・・・への対応のためらしい。それにともない、CS系チャンネルもスカ
パーからスカパー110へと変更されるようだ。

正直、デジタル放送=「録画させない放送」のイメージしかもっていない
筆者にとっては歓迎すべき内容ではない。
が、ここ最近、アナログ方式で送信されてくる番組の画質は年々悪くなっ
ていく一方だった。機械のせいではなく、あきらかに余計なノイズが付加
されているためである。おそらく、所謂「S解チューナー」対策でスクラン
ブルが強化されたためだろう。
以前と同じお金を払っているのにドンドン悪くなっていく映像を配信され
ため息をついていたので、デジタルならスクランブルは不要。なら、ノイ
ズだけでも無くなるのでは・・・と思うに加え、今やらなくてもどうせ数年後
には強制移行。なら、キャンペーン期間中のほうが安く済むんじゃない
かと、結局導入。ついでに、もうじき手に入らなくなるかもと、HD対応
のブラウン管テレビも購入。結局、一番価格性能比のよいデジタル受信シ
ステムが完成した。

案の定、CSチャンネルは付加ノイズがなくなり、高画質。なにより、
以前のアナログ変換方式では話にもならないほど低画質だったBSデジタル
の画質が格段に上昇し、ようやく録画しても良いかというほどになった。

で、もっとも肝心の録画ガード処理だが・・・、何故かどのキャプチャーボード
を使っていても録画できる。録画ガードに反応し、録画を止めてしまう
タイプでも大丈夫なのだ。
「もしかして、ノンプロテクト?」
と期待するものの、何故かMTVX2004HFだけコピーガードのかかった、「m2d」
形式で録画されてしまう。MTVX2004HFは録画ガード番組に正式対応した
キャプチャーボードゆえ、こうなってしまうようだ。それ以外のものは
全然問題ない・・・。ようするにいわゆる「コピーワンス信号」(コピーワンス
なんていう日本独自仕様のくせにカタカナ語でごまかそうとする表現は
大嫌いだが、信号名としてのみ、ということであえて使用)だけが送信さ
れているようだ。そのため、MTVX2004HFのような特殊なキャプチャーボード
と大半のHDDレコーダーだけがこの被害を受けるということである。

もちろん、いまはMTVX2004HF以外のキャプチャーボ-ドを使い、HDDレコ
ーダーの購入もやめてしまった。このような方法で録画ガードを回避するの
は、もちろん悪くない。なぜなら、CATV側との契約書にも受信用の
チューナー・STBの解説書にも録画制限について一言も触れられていない
からである。
あいかわらず、総務省もテレビ局側もずるい。こういうことだけごまかして、
一般人が気がついた時にはすでに既成事実・・・ということで、自由を制限さ
れた世の中を当たり前にしようとしている。今回の甘々ガードも、今は
普及段階だから甘くしておいて、いずれガッチリと・・・なんて思惑も見え隠れ
する。
年末にも予定されている録画ガードの「見直し」に期待するしかないが・・・、
どうせ「240ライン以下だけダビング可」とか「ダビングはダメだがコピーガー
ド入り電波でHDMI端子なら複数発信可」とか「とにかくパソコンには一切
さわらせない」とかなんだろうなぁ。

デジタル放送の中身その他に関しては次回以降に続く
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PX-TV432Pの巻 その5(MTVXとのDivX録画比較)

2005-08-15 23:22:58 | PX-TV432P
一応PX-TV432Pの総論は前回でつけたので、今回は他機種との比較を
行う。
対象はカノープスのMTVXシリーズ。筆者の手持ちはMTVX2004HFだけ
だが、特に問題は無いと思う。

とはいえ、基本性能では両者は勝負にならない。なにせ、多くの
マニアの声に応え続けて現在の地位にいるカノープスだけに、使い
勝手に対する気構え・気配りが違いすぎる。

よって、両者を比較する理由はひとつ、

「DivXは追いかけ変換と直接録画、どちらが良いか」
である。

とはいえ、MTVXは買っていきなりDivX変換が出来るわけではない。オプ
ションのソフトが必要になる。筆者は当初、それ以前から「X PACK 2」と
いうソフトを持っており、MTV2200SXでそれを使っていたため、てっき
りそのまま使えるものだと思っていた。インストールは出来たのだが、
MTV使用時・・・より正確には旧型のコントロールソフトであるFEATHER
使用時・・・と比べて、あまりの画質の悪さの驚いた。
これは、新型コントロールソフトで旧型向けソフトを使おうとすると、
わざと一部の機能しかインストール出来ないようになっているからだ。
そのため、固定ビットレートでしかDivXに変換出来ないように制限され
ている。
DivXにせよなんにせよ、高圧縮で低容量にしようとするCODECの上では、
固定ビットレートではその性能を全く発揮できない。例え、高画質モー
ド、2500Kbpsを利用してもちょっと動きの激しい場面になると、圧縮
ノイズの嵐になってしまう。これを解決するには、別途ソフトを購入
してQBを有効にするしかない。これでそこそこ視聴に耐えられる画質
になった。

カノープスはやたらこういう「オプション」が多い。豊富だと言えば
聞こえはいいが、ようするに特徴的な機能がかたっぱしから別料金だと
いうことである。ただ、こういう純正品でそろえさせる措置は、所謂
「信者」を作りやすい。アップルやソニーのよくやる戦略である。
実際、わたし自身もMTVX2004HFを搭載しているパソコンは、いつの間
にかカノープスだらけのパソコンになってしまったが・・・。

肝心の画質であるが、MTVX・PXどちらも30分音声込みほぼ500MB程度に
なった映像(MTVX側QB95・PX-TV432P側3000KBにそれぞれ指定)で比較し
たところ、漠然と見るだけならばどちらもそれなりに見られるものに
なっている。ビデオデッキ代わりならば十分なクオリティーだ。

だが、それなりに特徴はある。MTVX側はやはり一度MPEG2から変換さ
れているせいか、グラデュエーションがやや甘く、細部にざらつきが
出る。一方、PX-TV432Pは動きの非常に早いシーンで変換が追いつかな
いのか、ブロックノイズが見られるシーンがあった。これは、枯れた
MPEG2変換でいったんうまくブロックノイズが出ないように録画されて
から圧縮されたMTVXに対し、まだDivXは時間をかけないとうまく処理
できないため、というところだろうか。もっとも、そこまで追随でき
ないシーンは少ないのだが、決定的な破綻が見られるという点で
PX-TV432Pはやや印象が悪い。

ただし、MTVXで追いかけ変換したDivX映像は事実上カット編集が行えな
い。ほとんどの編集ソフトがMTVXのMP3を音声として認識できないから
だ。つまり、撮り捨てのつもりでDivXにはした番組が、案外面白く、
気が変わって保管しておこうと思っても、不要部分のカットは出来ない
ということである。もちろん、変換前のMPEG2の段階でカットを行えば
いいのだが、その段階でMPEG2をとってあるような場合は、そもそも
追いかけ変換を行わないだろう。カットを行ってからDivX変換を行うの
ならば、わざわざ純正ソフトを買う必要は無い。AviUtlの方が高度な
作業が行えるし、簡単変換であってもこれで十分だ。つまり、MTVX側の
DivXは「保存に向かない」のである。

一方、PX-TV432PはAviUtl上で音声を認識するので、カット編集くらいな
ら十分行える。念のため、lameをインストールしておけば万全だ。
もちろん、MPEG2のように再変換の種として使うのは無理だが、そこまで
期待するのは酷というものだ。

以上、大雑把ながら比較してみたが、もしどちらにするか迷うのなら、
MTVXを選んでおくのが無難である。PX-TV432PはどうしてもHDDの容量が
不足すると思われる場合に、2台目用としての利用を第一に考えるべき
だろう。
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PX-TV432Pの巻 その4(総論)

2005-08-13 21:55:53 | PX-TV432P
この1週間ほどPX-TV432Pで遊びまくってみた。
とはいえ、たかが1週間程度で総論というのもおこがましいとは思うのだが
(筆者はキャプチャーボードは6ヶ月で結論を出せ!が持論だ)そこをあえて
まとめてみることにした。

長所としてはなんといってもDivXにハードウェア録画できること、短所は
MPEG2録画時にビットレートを低く抑えるように調整されていることである。
これはプレクスター側からの回答にもあるように、エンコードチップ自体
が動画を変動ビットレートで録画しようとする性質があるからである。
DivXの方は少々指定よりビットレートが低くなっても問題は無い。DivXで録画
するケースでは、画質さえそこそこなら、こちらの設定など無視されても
どうということは無いからだ。筆者の基準で言えば

「MPEG2で4Mbps程度の画質を2Mbps程度の容量で録ってくれれば十分」

というところである。おおむね、ここら辺は誰しも同じではないだろうか。
容量を重視して画質も十分なものをキープしたいなら、低圧縮で録画して
ゆっくりと再圧縮した方が有利だからである。

一方、MPEG2はそうはいかない。このボードであえてMPEG2録画を行いたい、
と思う目的は2つ。

・DVD-Videoの作成用
・再圧縮のベース用

であろう。どちらもなにより重視したいのは、画質である。
前者なら指定よりも容量が少なければ、「この分画質にあててくれればもう1
ランク画質が向上したのに」と思うし、後者なら、安定した録画ファイルさえ
作ってくれれば作ってくれればファイルサイズなど問題ではない。
人によっては15MbpsのMPEG2ですら圧縮率が高すぎて物足りないと思うくらいだ。
もちろん、「これ以上ビットレートを上げても画質の向上は見られないくらいに
調整され、なおかつ無駄な容量を食わないように設定してある」のならば
良いのだが、残念ながら外部入力によるCATVのCS放送ですら、このボードで
のHuffyuvと最大指定のMPEG2の画質の差は歴然としている。
「もったいない」と思う。
ある意味、DivXなどのMPEG4系用エンコードチップは黎明期であるので、MPEG2
との兼用はむずかしかったのかも知れない。それならば、同じチップを使った
EX-VISION1700TV USBのようにDivX専用とし、MPEG2はソフトウェアエンコーダ
を使った方がよかったのではないだろうか? ソフトタイプならばチップの
仕様に悩ませられることも無いし、自由な調整が可能だ。懸念としては、
その分高額になる可能性があることと、昨今MPEG2はハードウェアエンコーダが
当たり前になりすぎて、リアルタイム録画用MPEG2エンジンの新規開発が滞って
いると見える点か。

3次元Y/C分離回路、GRTという高画質化回路はそれなりに弱めに効いている。
が、一番効果があったのはDNRである。DivXを低ビットレートで録画する際
に圧縮ノイズが気になったが、DNRを強め((中)以上)にすることで、目立たなく
することができた。内蔵チューナーにも有効なので、Y/C分離との同時利用が
したかったくらいだ。

INFO.TV PLUSをコントロールソフトとして採用して良かった点としては
REGEDITを利用することで、プログラミング知識の無い筆者でもいろいろ調整
できたこと。そしてEPGにADAMS EPG+を採用していることで、軽快な予約が
できることや、他のキャプチャーボードで採用されているiEPGと併用がしやす
く、2枚差がしやすいことである。
2枚差はソフトタイプはEX-VISION500TV、ハードタイプはMonsterTV PH-GTRとの
併用で確認済み。ソフトとは、2枚同時のAVI録画も可能だった。
いずれも本来のあるべき長所では無いが、結果として面白い製品にしあがって
いる。

欠陥としては、INFO.TV PLUS搭載のディインターレース機能があまり品質の
良いものではなく、テレビ視聴時の画質が良好に感じられないこと。これは
改良のしようがありそうなのだが。
後、INFO.TV PLUSとは関係ないのだが、同じカット内で微妙な色、得に赤が
急に変化することがあった。これもドライバの調整で緩和できそうなので、
改善を望む。

総論として、一般の人ではそもそもDivXの必要性をあまり感じないだろうし、
MPEG2の不具合によって録画・再エンコードマニアにはやや物足りない。
ただ、キャプチャーボードマニアとしては久々に遊べる製品ではある。
無理矢理の2枚差をしたい人や、あやしい調整に魅力を感じる人ならば、挑戦
の価値はあると思う。
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PX-TV432Pの巻 その3(Huffyuv録画方法)

2005-08-11 21:06:07 | PX-TV432P
今回のメインはPX-432Pを利用してのHuffyuvフォーマットでの録画方法。

・・・なのだが、問い合わせに関し、プレクスターから回答があったので、
その報告から。メールをそのまま載せれば手っ取り早いのだが、それは
著作権保護に問題があるとのことなので、かいつまんで要約することにする。

・そもそもエンコードチップ自体がCBR録画に対応していない。全て(DivXも
 かは不明)VBR処理になる。よって、VBRチェックや容量の指定は目安に
 すぎない。

・変化の少ない動画ほど、データ量は小さくなるように設定されている。

・・・と、いうことらしい。しかし、当方の環境では、どんな番組を録画しても
ほぼ同じサイズになるので、これはどうなんだろ・・・。いずれにしても、
「容量指定を超えなければいい」
調整になっているようだ。ただし、それで画質の破綻が無いのならかまわない
のだが、実際問題として録画された動画はやや寝惚けた印象になる。
プレクスター側からは
「インターレース解除の指定をはずす」
ことで改善されるという回答があったが、その程度では改善されない。
確かに、INFO,TV系ソフトのインターレース解除はかえって画質が悪くなる
傾向にあるので、指定解除にも効果はあるのだが。

と、いうわけでHuffyuv録画に価値が出てくるのである。当面は

保存用ー>Huffyuvで撮って再圧縮
メモ録画ー>容量が小さくてもかまわないDivXで録画

として使い分けるしかなさそうだ。


※お約束
以下に掲載する方法は、全て自己責任にてお願いします。メーカーはもちろん、
当方も責任を負うことはできかねます。また、メーカーへの問い合わせもご遠慮
ください。あくまでも「実験ないしお遊び」でのご利用にとどめてください。
また、「よくわからない」という方は利用をお勧めしません。

・Huffyuvをインストールしておく。例はv2.1.1.
・INFO.TV PLUSのバージョンをCD-ROM付属のもの(1.1.56.0432)に戻す。
 現在公開されているバージョンアップをほどこすと、エラーが出ることが確認
 されている。ドライバは新旧どちらでもかまわない。
・WINDOWS内のregedit.exeを起動、
・HKEY_LOCAL_MACHINE->SOFTWARE->INFOCITY->1.0->PreConfigの順に展開
・"PreConfig"の下の"PX-TV432P Analog Capture"上にて右クリックー>新規ー>キー
 と選択。"AVI"と名前を付ける。
・"AVI"上で"AudioFormat"と"VideoSize"の2つのキーを作る(もう一つ、"Controls"
 というキーを作ってもよいが、これは自動的に作成される)
・"AVI"の内部(右側)に、右クリックー>新規ー>文字列で、"FixedFrameRate"を作る。
 データは、"29.97"としておく。同様に、右クリックー>新規ー>D WARD値で、
 "NRType"を作成、データは2を数値入力。やらなくてもよいが、上記の作業を
 行うことでノイズリダクションや3D Y/C分離の設定が可能になる。
・"AudioFormat"の上で"48KHz, 16bit ステレオ"を、さらにその上でAudioBitrate
 キーを作成する。つまり、AudioFormatー>48KHz, 16bit ステレオー>AudioBitrate
 の階層ができればよい。音声にPCMを使うのならばその先を設定する必要は無い
 が、どうにも音ずれが発生するため、それが気になるのなら新規ー>キーで数値
 (384だけでかまわない)を入力し、
 音声に「INFOCITY MPEG Audio Layer-2 Encorder」を選択すると良い。
・"VideoSize"上に、新規キーで動画のサイズを入力する。自分の必要なものだけ
 入力すればよい。640×480が必要なら、"640x480"(xは小文字のエックス)という
 キーを作る。作った分だけ後で選択肢となる。選べるサイズはHWDivX等を参照す
 ること。
・階層を"1.0"まで戻り、Settingー>PX-TV432P Analog Captureー>Captureの順に
 展開。
 00~07のうち、Huffyuvを利用する設定を決める。ちなみに、キーと設定の内訳は
 
 00-高画質 01-標準 02-長時間 03-DVD 04-ユーザー設定1 
 05-ユーザー設定2 06-ユーザー設定3 07-タイムシフト

 である。当然03と07を選択する意味は無いので、他から選ぶ。とりあえず、
 06-ユーザー設定3を選んだことにする。
・06内中央やや下部に"AVICodec"、データが"非圧縮"となっているところがある
 ので、そのデータ部分を変更する。ここにCODEC内容を正確に記入すること。 
 AviUtl等で確認するとよい。

 例:Huffyuv v2.1.1

 もちろん、他のCODECでも可能である。
・INFOTV PLUSを起動。設定する。音声はPCMもしくはMP2を指定する。

以上で可能である、多分。なにせ、自分以外での環境で調べたことないので・・・。
応用としては、CODECの欄をDivXにしておけば、ソフトウェアDivXの録画も
可能だったりする。意味無いけど。
なお、後の検証で作成した動画は、PCMでは300msほど音声が遅れ、MP2は逆に
100MSほど早まることが判明。編集ソフトで対策は必須である。

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PX-TV432Pの巻 その2

2005-08-10 20:55:10 | PX-TV432P
今日もPX-TV432Pを使う。やはり症状変わらず。
と、いうか、ファイル作成中の容量の増加がキッチリ50MB単位で

「30分は1GBなんじゃ~!」

って決め付けてエンコードしてるみたい。

ヤケクソでリミッターをはずし、100Mbpsなんぞという設定で録画
してみたらやっぱり30分1GBだった。

計算上では30分1GBは約5Mbps。ならば、最初から5Mbpsにしてみたら
どうかとやってみる。今度は800MBになってしまった。約4Mbps・・・。

ついでにDivXで3Mbpsで録画してみるが、今度は550MB。2.5Mbps。
小さければ小さいほど差は少なくなるものの、どうしても指定より
小さくしないと気がすまないらしい。

プレクスターにこの件で問い合わせてみる。明確な回答得られず。
一応、似たような症状は確認されているらしいので、ドライバや
ソフトのバージョンアップに期待するしかなさそうだ。

だが、待ちきれないし、あきらめきれない。
と、いろいろ弄繰り回すうちに、huffyuvでの録画に成功してしまった。

やり方は次回
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PX-TV432Pの巻 その1

2005-08-09 21:33:21 | PX-TV432P
ビデオキャプチャーボードってのは本来無闇に買い換えるものではない。
ゆえに、よいものを一つ買ってしまえばそれで当分新規購入する必要など
ないのだが、それでも欲しくなってしまうのが、魅せられた人間の定め。

と、いうわけで、タイトル通り、プレクスターのPX-TV432Pを購入してしまった。
理由は

「まだ、今年になって1枚しかキャプチャーボード買ってないよなぁ。そろそろ
 新しいの買うか。」

以上である。

最近のキャプチャーボードに流行はダブルチューナー。確かにチューナー
がダブルだと便利なこともたまにはあるが、ケーブルTVに外部チューナー入力
メインのわたしには、あまり便利ではない。

でも、どうせ買うんならイロモノっぽい機能を持ったヤツがいいなぁ・・・。
つーわけで目にとまったのがPX-TV432P。こいつの特徴は

・DivXでのハードウェア録画機能
・MPEG2でのハードウェア録画機能(ついでに1と4も)
・3次元Y/C分離回路・ゴーストリデューサ搭載

この3つを兼ね備えたやつはこれが初めてだったってのがこいつを選んだ理由。

で、とりあえず基本画質をみようかなって、MPEG2で8MBpsの、30分番組を
録画。
しかし、そのサイズは・・・1GB!?

これって、8MBpsどころか、約5MBpsじゃん。ぜんぜん指定守ってないよ!

さて、どうしようか? ってとこで続く。
コメント (1)
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