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ニッケル相場、次の波乱要因は中国

2017年06月20日 | 社会・経済

ニッケルの国際価格が軟調に推移している。指標となるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物価格は現在1トン8900ドル前後と直近高値をつけた2月下旬と比べて2割下落した。相場はこの1年ほどはインドネシアやフィリピンなど生産国の事情に左右されてきたが、新たな波乱要因として浮上しているのが中国だ。

5月、インドネシアでは2014年から続けていたニッケル鉱石の輸出禁止の撤廃を正式に決定。最大産地のフィリピンでも鉱山開発に対し批判的な姿勢を示していた大臣が罷免された。いずれも供給の増加要因となるが、市場は「ここ1年間不安定だった供給サイドの方向性がようやく定まった」(都内の商社)と、むしろ安堵感が漂った。今後は中国を中心に需要は安定的に伸び、相場もゆるやかに上昇していくと多くの市場関係者がみていた。

 ニッケルは厨房機器や建材などに使用されるステンレス向けが主用途。しかし期待されていた中国での需要がここにきて減速し始めている。昨年ごろから旺盛なインフラ需要を受けて生産者はステンレスの増産を進めていたが「供給過剰感が強まり、引き合いが弱まっている」(商社)という。中国の国営調査会社、中国連合鋼鉄網によると同国の5月のステンレス粗鋼生産量は約178万トン。前月に比べて5.69%減少した。需要減を背景にステンレス市況も下落に転じている。指標となるニッケル系薄鋼板(SUS304)は香港市場で現在1トン2000ドル前後。先月に比べて1割ほど安い。つくし資源コンサルの渡辺美和代表取締役は「ステンレスの需要減速は中国の不動産市場の伸び悩みを映し出している」と指摘する。

    

中国国家統計局によると1~5月のインフラ投資は前年同期比20.9%増で1~4月より伸びが2.4ポイント鈍った。不動産開発投資も同8.8%増と伸びが0.5ポイント縮小した。中国政府は不動産バブルへの懸念を強めており、秋の党大会が終了した年後半からは金融引き締めによって本格的に過熱する不動産投資の沈静化を図るとみられている。インフラや不動産投資の減速感が強まればステンレスの需要はさらに減少し、ニッケル相場もさらに下値を追う可能性がある。

=6/20 日経web

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