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『廃棄物処理法・バーゼル法改正』 金属リサイクルへの影響(中)

2017年06月16日 | 社会・経済

■対象物の該非明確化

■雑品輸出適正化目的で

バーゼル法(特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律)は、鉛やヒ素、カドミウムなどの有害廃棄物による環境汚染を防ぐため越境移動を規制する「バーゼル条約」を担保する国内法。1993年の制定からほぼ四半世紀だが、今回初改正となる。改正法は1年半後の2018年12月までに施行される。

バーゼル条約の規制対象物の輸出は、相手国の承認が必要。日本から輸出する場合は経済産業省が申請窓口となる。近年の日本のバーゼル対象物の輸出入実績を見ると、輸出は大半が使用済み鉛バッテリー(廃バッテリー)、輸入は電子部品スクラップ、金属含有スラッジなどが多い。

今回の法改正での変更点のうち、金属リサイクル業界への影響が特に大きいとみられるのは、雑品スクラップ輸出と廃バッテリー輸出の規制強化、廃電子基板などの輸入手続き緩和---の3点。国際的な資源循環が広がりを見せる中、国は国際ルールに沿った法改正の必要性を強調するが、再生資源の国内循環を強化するという狙いもある。

【雑品スクラップ】

鉄や銅などの金属とプラスチックなどが混在する雑品スクラップ。中国の旺盛なスクラップ需要を背景に、00年ごろから同国向けの輸出が活発化したが、バーゼル法の規制対象として輸出されているものはほとんどない。

しかし、雑品には使用済みの家電や電気電子機器を破砕して金属スクラップに混ぜたようなものもあり、本来であればバーゼル法の規制対象に該当する例が少なからずあると国はみている。法改正に向けて環境省などは15年から有識者を交えた議論を重ね、問題がある雑品輸出を正確に把握し適正化する必要性があると結論付けた。

輸出時の検査で不適正な疑いがあると、地方環境事務所などの職員が税関に呼ばれて現地で確認する。だが、家電リサイクル法で国内処理が義務付けられる4品目(エアコン、洗濯機、冷蔵庫、テレビ)などが目に見えて含まれている場合などを除けば、バーゼル法に抵触するかの判断は難しいのが現状だ。

このほど成立した改正法では、こうした該非判断を容易に行えるようにするため、バーゼル法の定める「特定有害廃棄物」に該当する物品、機器などを明確にリスト化する。特定有害廃棄物をどのように定めるかは有識者を含めて今後議論することになるが、ここでポイントになるのはバーゼル法と同時に改正案が成立した廃棄物処理法との連携だ。

改正廃棄物処理法は「有害使用済み機器」を含む雑品を保管する事業所の都道府県への届出と、適正管理を義務付ける。この有害使用済み機器を具体的にどのようなものにするかの議論もこれからだが、使用済みの家電や小型家電類が中心になるとみられる。

バーゼル法の特定有害廃棄物と廃棄物処理法の有害使用済み機器は、「そもそも法律の目的が違う」(環境省担当者)ことから別個に議論される可能性が高い。とはいえ、国としてはこれらをある程度一致させることで有害性が懸念される雑品の集荷、保管、輸出までの一連の流れを効果的に把握できると考えており、大部分は共通したリストになる公算が大きい。

改正後は、特定有害廃棄物と判断される物品が含まれていれば、バーゼル法の手続きに乗っ取った輸出が求められる。改正法では特定有害廃棄物が含まれる雑品の山そのものが規制対象となる。

一方で、業務用エアコンなどの工業系雑品と呼ばれるものについては、家電などと異なり国内での処理ルートが確立されていないとの考え方があり、対象に含まれるかは不透明だ。雑電線なども規制をかけるのが難しいとの見方がある。

     

=6/15 日刊産業

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